「急性呼吸器感染症(ARI)」

国(国立健康危機管理研究機構)や都道府県や市町村は、それぞれ感染症発生の「週報」を発表しています。

今年第29週(7/14~20)の週報は、熊本県では昨日、熊本市は本日発表され、国は7/29に発表予定です。
熊本市が毎週金曜で、熊本県は毎週木曜発表です。市が県よりも遅くなる理由がよくわかりません。

それはともかく、いまコロナが増えています。
定点あたり報告数は、熊本県が5.56(前週は3.81)、熊本市は4.54(同3.50)です。インフルは0.1程度。
同じぐらい多いのは、感染性胃腸炎とヘルパンギーナとマイコプラズマ肺炎ですね。いずれも3~5程度です。

しかしもう一つ、断トツ多い感染症があります。「急性呼吸器感染症(ARI)」です。定点あたり50~60!
急性呼吸器感染症というのは、今年4月から「定点サーベイランス」の対象となった「5類感染症」です。

うわ、なんかすごい感染症が現れたぞ、と慌てる必要はありません。平たく言えば「風邪」のことです。
「咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のどれかの急性症状を呈し、感染症を疑う症例」と定義されています。

たしかにいちばん多い感染症ですが、いま夏風邪の中には、未検査のコロナが含まれていると思われます。
診断が付かないので、とりあえずARIなのです。まあ、コロナと判明しても治療法はほぼ同じですけどね。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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