マイナ保険証利用率、当院では頭打ちです

「医療DX推進体制整備加算」の算定要件が、さらに厳しくなりそうです。
マイナ保険証の利用率が高い医療機関がもらえる「ご褒美」が、実質的に減らされるということです。

このデラックスなご褒美には6段階あり、マイナ保険証利用率による区分は3段階(松・竹・梅)です。
現在のところ、当院の利用率は43%なので「竹」です。初診料に90円ほど上乗せさせてもらっています。
45%以上になって「松」になれば10円アップですが、少々頑張っても印象としてはほぼ頭打ちですね。

この要件が見直され、「松」の条件が今月診療分から60%、12月分からは70%以上に引き上げられそうです。
「竹」の条件も、それぞれ40%と50%です。いやあ、このままでは当院は「梅落ち」しそうです。

にしても、言わせてもらいますけど、国家公務員のマイナ保険利用率はどうなんですか、って話ですよ。
今年4月時点の数字ですが、全体でで30%弱、厚労省職員に限っても33%ですよ、マイナ保険証利用率が。

いくら努力したところで、医療機関のマイナ保険利用率は、受診患者のマイナ保険利用率が最大値なのです。
もしも患者さんが全員国家公務員なら、医療機関がいくら努力しても30%程度しか望めないということですよ。

その状況で、医療機関にはマイナ保険証利用率60%とか70%を求めるとは、いったいどういう神経ですか。
この際、「松」の算定要件は、国家公務員のマイナ保険証利用率を基準にすれば納得しやすいですけどね。

(蛇足)現行制度では、マイナ保険証利用率の低い医療機関を受診した方が、医療費は安いです。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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