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ヒアリ・ハット

ヒアリに遭遇して「ヒアリ・ハット」。いわゆる「ヒヤリ・ハット」をもじったダジャレです。
誰でも思いつくフレーズだとは承知しています。あえて口にしない(書かない)のが大人なんでしょうね。
まして医療従事者が言うのははばかられますが、ノドまで出かかった言葉は、吐き出さなければ気持ちが悪い。
先月以来続いているヒアリ発見情報は、兵庫、愛知、大阪、そして東京にも広がりました。
中国南部から、コンテナに乗ってやって来たらしいので、今後はすべての港町で要注意です。
ためしに「ヒアリ・ハット」でググったら、114,000件もヒットしました。
驚いたことにその多くは、「ヒアリ」をもじったダジャレではなく、「ヒヤリ・ハット」のつもりのようです。
「ひやりとした」と言うべきところを、「ひありとした」と覚え込んでいる方が多いのか。よくわかりません。
昔「ヒヤリ・ハット」という言葉を初めて聞いたとき、なぜか恥ずかしい気持ちになりました。
小規模な事業所の壁新聞や社内ポスターに出てきそうな、田舎くさくて素人っぽい造語を想像したからです。
ところがいつのまにかこの言葉は全国区になりました。今なら、口に出しても恥ずかしくない言葉です。
しかし私は、この言葉の構造が気に入りません。理にかなってないのです。
「ヒヤリとした+ハッとした」を元にした造語だというのに、なぜ「ヒヤリ・ハット」なのでしょう。
正しく短縮するなら、「ヒヤリト・ハット」か「ヒヤリ・ハッ」のはず。
「ヒヤリ・ハッ」なんて言うと、まるで和田アキ子にニアミスしたときのような緊張感が走りますけどね。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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