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濃厚接触者の自宅待機期間の短縮は妥当

オミクロン株は重症化しにくいと言われても、この感染者の増え方はどうしたもんですかね。それはさておき、
濃厚接触者の宿泊施設や自宅での待機期間が、現在の14日間から10日間に短縮されることになりました。
もちろんこれは、医学的なリスクを冒してでも社会経済活動を優先させよう、というわけではありません。
医学的に許容される範囲での、妥当な判断です。これまでの規定ではムダに用心しすぎだというわけですね。
医学的根拠があれば、隔離・待機時間は短縮しても良い、むしろそうすべきだと私も以前から思っていました。
ただし問題が2つ。
ひとつは、今回の変更が適用できる対象はオミクロン株であって、デルタ株には問題があるかもしれません。
オミクロン株への置き換わりが前提の、現実的な方針転換だとは思いますが、感染は少し増えるでしょうね。
もう一つ。エッセンシャルワーカーに限り、6日目の検査で陰性なら復職可という部分には、疑問を感じます。
警察・消防・教育・介護は社会にとって重要だから、感染リスクがあっても出勤して良いわけじゃありません。
6日間待機した上で検査して陰性なら、感染の可能性は無いとみなせるから職場復帰を認めるわけです。
でもそれならば、エッセンシャルワーカー以外の職業だって、医学的観点からの出勤要件は同じでしょう。
濃厚接触者の隔離・自粛期間は、社会的理由で決めるのではなく、純粋に医学的理由で決めるべきもの。
この際、医学的根拠をきちんと詰めて、職業を問わず濃厚接触者全員の行動規制の緩和を打ち出すときです。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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