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富士山世界遺産へ

富士山が正式に、世界文化遺産に選ばれました。しかも「三保松原」も対象となりました。
絵画や写真を見ると、富士をどのような観点でとらえるかで、描かれ方が異なるようです。
雄大な「自然」として描くのであれば、富士を大きく詳細に描写することになると思います。
しかし「文化」の観点ならば、富士は背景であり、前景に描かれた人や木や花や海との対比が魅力です。
そしてどうも日本人は、後者の描き方が好きなのかもしれません。
つまり富士が、日本の四季や日本人の暮らしと切り離せない文化遺産であることは、間違いありません。
三保松原が富士山と一体の自然と考えるには、自然遺産という観点からは、たしかに離れすぎています。
しかし文化遺産の場合は、代表的な前景である三保松原を対象に加えなければ、画竜点睛を欠くのです。
その意味では、駿河湾も加えるべきかもしれません。
事前評価を行った国際記念物遺跡会議(イコモス)の人には、日本人の価値観が理解できなかったのです。
ユネスコの世界遺産委員会の人たちが、本当にわかってくれたのかどうかも不明です。
日本人がやたら熱っぽく頼むから、根負けしたって感じかもしれません。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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