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次亜塩素酸水の噴霧は、コロナに有効か無効かという以前に有害

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が先週公表した新型コロナの消毒方法が、波紋を呼んでいます。
コロナ対策としてよく使われている「次亜塩素酸水」の噴霧は、やはり有効性が確認されませんでした。
でしょうね。そもそも「空間除菌」なんてこと自体が、うさん臭いものですから。
どのような薬剤であれ、私はその霧状の薬液を、自分の肺にダイレクトに吸い込みたいとは思いません。
NITEが公表する以前から、WHOは以下のように言ってました。
・消毒剤の噴霧やミスト散布による環境表面への日常的な使用は、COVID-19については推奨されない
・消毒剤を人体に噴霧することは、肉体的にも精神的にも有害である可能性があり、推奨されない
精神的にも有害だというところが面白い。そもそも人に薬を振りかけるな、ってことですかね。
ともかく、薬を噴霧したところで接触感染も飛沫感染も防げませんよ、というのがWHOの見解です。
厚労省も以前から同様の見解のはずなのですが、しかし現実には次亜塩素酸の噴霧がまかり通っています。
怪しげなメーカーの噴霧器や加湿器だけでなく、パナソニックも空間除菌脱臭機に力をいれています。
今回のNITE報告を受けて、さすがにパナソニックはすぐに釈明情報をサイトに出しました。曰く、
・当社の空間除菌脱臭機は、環境基準より低い濃度の次亜塩素酸を放出しています
・動物実験によって、安全性の評価を行っています
・当社としてはコロナウイルスに対する効果は検証しておりません
コロナに効くかどうかは知りませんが、ともかく低濃度にしているので大丈夫、てわけですか。なんとも。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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