「エフルエルダ」発売延期

「エフルエルダ」の発売が、再び延期されました。
高齢者用に用量を増やして予防効果を高めた、「高用量インフルエンザHAワクチン」です。

従来のワクチンは、3つのウイルス株に効く「3価」ワクチンで、その抗原量は各株15μg、合計45μgです。
エフルエルダは、4つの株に効く「4価」ワクチンで、抗原量は各株60μgと4倍。4価でなんと240μg含有。
これを0.7mlに溶解して筋肉注射するという、いかにも効きそうな(痛そうな)ワクチンです。

製造販売が承認されたのは2年前。当初は昨シーズンからの導入が予定されていましたが、延期されました。
ようやく今シーズンからの接種開始の期待が高まり、10月からは定期接種への導入も決まっていました。
定期接種の対象は75歳以上ですが、任意なら60歳以上で接種が可能なので、私も打とうかと思ってました。

ところがつい2日前になって、またまた延期の連絡あり。定期接種の延期だけでなく、発売自体が延期です。

製造元のサノフィは、「一部製造プロセスの確立・検証に想定を上回る期間を要している」と言います。
どうやら、需要が多すぎて製造が間に合いそうにないということのようです。まったくオソマツな話です。
定期接種にも使うワクチンなので、欠品のリスクを考慮して発売は見合わせよう、ということなのでしょう。

エフルエルダに関するポスターの印刷やシステム改修を済ませた自治体もあり、すでに混乱が生じています。
一方で、定期接種の補助額をどうするか悩んでいた自治体は、とりあえず胸をなで下ろしたかもしれません。
ワクチンの値段はたぶんかなり高額だし、75歳以上の全員が毎年対象となると、対象人数はかなり多いのです。

ところで、「良く効くワクチン」が登場すると、じゃあ従来のワクチンは効かんのかっていう話になりますね。
高くてもいいから良く効く方を打ちたい、って人も出るかもしれません。面倒なことになりそうな気がします。

(写真は、発売延期となった「エフルエルダ」)

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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