「日本脳炎ワクチン」の定期接種は、1期(初回に2回と追加1回)と2期の計4回の接種を行います。
接種対象年齢は、1期が0歳6カ月~7歳5カ月、2期が9~12歳と決められています(特例接種を除く)。
1期接種は3~4歳での接種が「標準的」とされているため、その年齢になって接種する方もいます。
しかし当院では、0歳6カ月からの接種をお勧めしています。小児科学会も、0歳からの接種を推奨しています。
この「標準」とは、小さい子どもは日本脳炎には罹りにくいという過去の根拠のない理屈に由来するものです。
しかし近年、0歳児を含む小さなお子さんの発症事例があり、早期接種が推奨されるようになったわけです。
このことはもう、何度も書いてきた事ですが、その接種率の高さはまさに「西高東低」です。
日本脳炎が発生する地域は西日本などに偏っており、その危機感には全国で温度差が大きいのです。
「政府統計の総合窓口(e-Stat)」を元に、ワクチンの地域別接種状況をまとめたサイトがあります。
この「KidsVaxJapan小児予防接種ダッシュボード」で、日本脳炎ワクチンの接種状況を見てみました。
それによると、2023年度生まれの0歳の地域別接種率のTop5は、大分、宮崎、山口、熊本、千葉でした。
これらの5県では、いずれも接種率50%以上。上位3県は60%以上でした。熊本は57.7%。
一方で、6位以下は40%以下、11位以下は20%以下という、大きな差がありました。東京は5.1%です。
日本脳炎の発生は九州に多く、東日本では例外的に千葉県で発生することがあり、接種率にも影響しています。
東北地方と北海道では、青森を除いてすべて、1%未満の接種率です。
東京や北日本から熊本に転居して来る人が時々いて、3歳未満のお子さんに接種を勧めると驚かれます。
「接種は3歳からじゃないのですか?」という質問が必ずあります。その都度、丁寧に説明しています。
(図は、2023年の0歳児の日本脳炎ワクチン接種率)

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