東日本大震災の発生から15年。何年経ってもこの日は、日本人の心をあらためて重苦しくさせます。
衝撃を受けた津波映像、戦慄が走った原発事故、多くのシーンが思い起こされ、いまだに胸が痛みます。
地震のちょうど2週間後に、息子の進学と引越のために上京したら、東京は異様な雰囲気に満ちていました。
駅などのエスカレーターはすべて止まり、コンビニの棚には何もない。現地で食べる物にも苦労しました。
まして東北地方はいかばかりか。申し訳ない思いを抱きつつ九州に戻ると、食料品が店に溢れていました。
同じ日本なのにこんなに違う生活をしていのかと、ならばいま自分は何ができるのかと、思いを致しました。
ですがそれも最初のうちで、やがて完全に対岸の火事になっていたちょうどその頃、熊本地震が起きました。
今度は当事者になりました。私自身の被害は少なかったのですが、それでも暮らしや診療には影響しました。
自宅が全半壊した患者さんも多く、その苦労話をじっくり聞くのが日々の診療スタイルとなりました。
万一の時のために備えたら、無理せず今を楽しむこと。熊本地震は、私の価値観を大きく変える出来事でした。
しかし、それをも吹き飛ぶ大災難が起きました。パンデミックです。積み上げてきた物を失った気がしました。
コロナ禍を経て私の価値観はますます、今できること・やりたいことは今やろう、という考えに傾いています。
折しも、真面目な診療所はみな経営が傾いてしまうような診療報酬体系が、このたび作られてしまいました。
今回ばかりは完全に人災です。被害の少ないうちに、国には考えを改めていただきたい。
(図は、東北地方太平洋沖地震の震度分布図)

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