「ベースアップ評価料」を、当院もついに、来月から算定することにしました。
これは、医療機関の「医者以外」の職員への給料アップに使うために、特別に診療報酬に加算される点数です。
その増収分は全額、職員の「ベースアップ」に使わなければならないルールで、詳細な報告書が求められます。
医療機関の独自の定期昇給とは別枠で、新たにベースアップしなければならないのも、重要ポイントです。
2年前から算定可能でしたが、手続きが煩雑だったこともあり、これまで当院では採用を保留していました。
しかし、算定しなければ医療機関の存亡にかかわるような診療報酬になったため、当院も算定に踏みりました。
来年度の診療報酬が、「プラス改定」となったことは、誰もがニュースで耳にしたかもしれません。
とくに「医師の給料などにあたる本体部分」が久しぶりにアップしたと、しつこく報じられました。
しかし今回のその「本体部分」のアップの大半が、医師以外のベースアップにしか使えない点数なのです。
それなのに、いちいち「医師の給料などにあたる…」と枕詞を付けるメディアには、私は悪意しか感じません。
国は、医者(とくに診療所の医師)の収入を減らし、なんなら診療所自体を減らそうと目論んでいます。
しかし一方で、医者以外の医療従事者の給料は、増やさなければ何かと風当たりもあろうと考えたわけです。
そこで官僚が編み出した秘策が、医者以外の給料に使える部分だけ診療報酬をアップすることでした。
しかもそれ以外の点数は巧妙に削減し、しかし全体的には診療報酬の本体部分を増やしたように見せました。
国民には「医者の報酬アップかよ」と思わせ、実際には診療所の経営に打撃を与えることに成功したわけです。
皆様の窓口負担は増えますが、経営が深刻な状況に陥るのを防ぐ為にやむを得ない決断です。ご理解ください。
(図は、厚労省の「患者さん向けのベースアップ評価料のご案内」リーフレットより、一部改変(赤字部分) )

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