当院では本日から、インフルエンザワクチンの接種を開始しました。
以前は、10月1日から始めていたのですが、最近は9月最終土曜日から始めることが多くなりました。
その理由のひとつは、コロナ禍以来、インフルエンザ流行の立ち上がりがハッキリしなくなったからです。
これもコロナの影響でしょうか。インフルエンザの「季節性」が不明瞭になってしまいました。
年がら年中散発しているので、ワクチンの接種時期はいつが最適か、じつはよくわからないのです。
もうひとつの理由は、メーカーからのインフルエンザワクチンの供給が早くなり、安定してきたことです。
以前は、9月最終週の納品が多く、10月に入ってからやっと届けられた年もありました。
しかし最近は、9月下旬の前半には届くので、9月末の接種の予約を受けることができるようになりました。
ワクチンの接種希望者が多いかどうかは、その時点でのインフルエンザの流行やその見通しに左右されます。
第38週(9/15~21)の定点あたり報告数は、熊本県1.49で、これは今年4月以降では最高値です。
しかし昨年末には92.56という大流行だったので、今はまだ流行の「走り」とすら言えない程度です。
では、ワクチンはいつ打ったらよいのか。流行には間に合わせたいけど、早すぎるのも避けたいですよね。
流行のピークがいつ頃来るかが正確に予測できないので、正確にお答えはできません。
昨シーズンの実績で言えば、2.95→7.66→19.73→49.10→92.56と、流行期には倍々に増えていました。
10を越える2週間前には接種を完了しておきたいので、定点あたり3が見えてきたら急ぐべきでしょう。
ともかく、間に合わない予防接種は意味が無いので、私はいつも、ある程度早めの接種をオススメしています。
(写真は、熊本市のインフルエンザ予防接種(定期接種)実施医療機関用ポスター。定期接種は10月から)

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