神戸市のマンションで女性が刺されて殺害された事件の、容疑者が逮捕されました。
女性が開けたオートロックのドアが閉まる前に、女性に続いてマンションのエントランスに入ったようです。
「共連れ」ってやつですね。住人に続いて行けば、誰でもカギ無しで入れるわけです。
私もかつて(90年代)、マンション暮らしをしていたことがあります。
帰宅時に他の住人が先を歩いていると、自分が解錠しなくても済むので、くっついて入りますよね。
その住人と面識が無ければ、怪しまれて互いに余計な緊張を生むので、笑顔とちょっとした挨拶は必須です。
ある晩、飲み会から深夜に帰宅したとき、カギを持ち出すのを忘れていることに気付きました。
玄関外で部屋番号を押して家人を呼び出すわけですが、反応がありません。寝ているのでしょうか。
いまなら携帯で連絡するところですが、90年代半ばですから、個人用の携帯電話など普及していません。
携帯がないのですから、当然のことですが、メール等のメッセージを送るような手段も存在しません。
しょうがないので、近所の公衆電話まで行きました。逆に当時は、至る所に公衆電話があったのです。
ところが、財布の中には100円玉しかありません。100円でも電話は掛けられますが、お釣りが出ません。
でもケチってる場合じゃありません。100円を投入し、目の前のマンションの自宅に電話をかけたのでした。
しばらくコールした後、やっと家人が出てくれました。不審な電話と思って、警戒していたようです。
家人いわく、「変な人からの電話かと思って恐る恐る出たら、やっぱり変な人だった」と。
オートロックには一定の防犯効果はあるとしても、今回の事件をふまえると犯罪阻止力には限界があります。
そこで「顔認証」解錠のマンションが現れています。どうやら、単に非接触で便利というのではなさそうです。
ゲストも宅配業者も顔登録が必要とのこと。防犯効果を追求したら、今後はそっちに向かうのでしょうかね。
(写真は、本稿にマッチする挿絵をChatGPTさんに書いてもらったもの。犯罪者の位置などがおかしいけど)

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