「19.2秒見せた」

学歴詐称疑惑に揺れる伊東市の田久保市長。流行語大賞級の「迷言」を繰り出してくれましたね。

卒業証書を市議会議長に見せた時間について、「チラ見せという事実はなく、19.2秒ほどと承知している」と。
何それ。と思ってたら、議長側の反論は「10秒だ」。いやいや、まともに取り合っちゃダメでしょ。

具体的に正確に言ってみせることで真実味を出そうとする余り、市長は細かく言い過ぎちゃいましたね。
こういう場合、たいてい「でまかせ」です。子どもの頃に読んだ、吉四六さんの話を思い出します。

吉四六さんがある日、珍しい魚を見て知ったかぶって、「これはババクロウだ」とでまかせをいいました。
殿様がそれを日干しにして、吉四六さんを呼んで尋ねたら、「これはオッキャラマアです」と答えました。
その齟齬を突かれた吉四六さんは、「イカを干したらスルメになるのと同じです」と答えてやり過ごしたと。

田久保市長の言動は、子どもが一生懸命屁理屈をこねて言い訳している姿そっくりで、見ていて辛くなります。
というのも私自身、子どもの頃には、よく屁理屈をこねて叱られたことがあったからです。
自分が間違っていることはもうわかっているのですが、どうしても謝れず、言い訳し続けてしうまうのです。

市長も早く、すべての過ちを認めて楽になればよかったのですが、もはやタイミングを逸しましたね。
だからもう押し通すしかないわけです。市民の方にはご愁傷様ですが、選挙で選んだのだからしょうがない。

それにしても、どうしてこのような子供じみた人が、自治体の首長をやれてる(やれてない?)んでしょう。
ただ、さっき書いたような理由から、私はこの人を責める気にはなれません。どうか、穏便な解決を望みます。

(写真は、TBS NEWS DIGより)

©TBS NEWS DIG Powered by JNN

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

コメント

コメントする

目次