米国務長官の声に似た音声をAIで偽造した「フェイク電話」事件が、少し前にありましたね。
参院選で当選したチームみらいの安野氏は、以前からテレビで、有名人のフェイク音声を披露していました。
驚くほど本人に似ています。そんな音声がとくに電話越しだと、すぐ騙されてしまいそうですね。
そこで思いつくのが「オレオレ詐欺」です。
オレオレ詐欺では、それが息子からの電話だと信じ込ませる必要があります。
唐突で突飛な内容だし、声が違うし言葉遣いも違うという、冷静であればすぐに疑念が湧くことばかりです。
詐欺師には、それを乗り越えてだまし通すための、工夫や演技が必要でした。
ところがこれが「声がそっくり」となると、もう「風邪引いて声が嗄れてる」なんて言い訳も要りません。
電話の内容には多少疑問があっても、なにしろ息子の声ですから信じてしまいますよね。
こういう詐欺に備えて、電話を受ける側としては、本人確認をするための「作戦」が必要です。
「昨日電話で話したときは何も言ってなかったのに」と、ウソの情報でカマをかけてみるのはどうでしょう。
「いや実は、昨日の電話では言えなかった…」などと応えようものなら、詐欺ということが確定します。
しかし相手もプロですから、「え、電話したっけ」と言ってはぐらかすかもしれません。そんな場合は、
「昨日も、おとといも電話してるでしょ」とたたみかけてみます。さて、詐欺師はどう出るか。
なお、これがもしも本物の息子なら、親の認知症を疑い始めることになります。
(写真は熊本県警のサイトより)

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