桜宮高校の体罰問題で大阪市教育委員会は、体育学科系の入試の中止を決めました。
首長からの「独立性」が確保されるべき教育委員会ですが、橋下市長の意に沿った結論を出したようです。
その実態は「看板の掛け替え」だとしても、一応のケジメをつけたということなのでしょうか。
5人の教育委員のうち、委員長だけが「入試中止」に反対し、残る4人は賛成でした。
ところで、恥ずかしながら私は、ほんの数年前までは「教育委員会委員長=教育長」と思っていました。
教育委員会委員長では長いので、少し縮めて教育委員長、さらに縮めて教育長。そう思っていたのです。
しかし両者は別人でした。
委員長が委員会を招集し、教育長が委員会のすべての事務を司ると決められています。
つまり形式的な代表者が委員長で、実質的な代表者が教育長ということなんですね。
委員のうち、教育長以外は大学教授など他に本職がある人たち。教育長だけが、その自治体の職員です。
そういえば、昨日の大阪市教委の臨時会議のニュース映像を見ていて、違和感を感じたことがあります。
賛成の挙手をした4人のうち3人は、委員長の横にずらっと一列に並んでいました。
ところがもう1人の委員だけは、彼らと対面する位置に座って、挙手をしていたからです。
私の推測では、その1人こそが教育長。その両側には事務局職員と思われるスタッフが並んでいました。
独立性の高い委員は教育長以外の4人であって、教育長は市側の代表者のような、そんな構図に見えました。
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