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容疑者と真犯人

刑事ドラマなどを見ていると、容疑者と真犯人はどのように描かれるべきかを、考えてしまいます。
ある事件の捜査を進めた結果、動機のある2人の容疑者、AとBが浮上したとします。しかも、
(1)Aが真犯人であることを示す状況証拠が、揃いすぎている
(2)Bのアリバイが、完璧すぎる
という展開にでもなれば、視聴者は、もしかすると本当はBが真犯人ではなかろうかと、疑い始めます。
推理モノでは、誰もがどんでん返しを期待するものです。
なので思った通り「結局、アリバイが崩れて、Bが真犯人でした」となると、ガッカリしてしまいます。
それほどなら「誰もが最初から予想した通り、真犯人はAでした」という結末の方が、よっぽど新鮮です。
「AでもBでもなく、途中から登場したC(しかも著名俳優が演じる)が真犯人」というケースもあります。
これは、あまりに安易な展開でしょう。それこそ視聴者は、そのCが怪しいと気づくからです。
ところが「思わせぶりに登場したCは無関係で、結局真犯人はAでした」という結末になると、斬新です。
池井戸潤氏が「伏線を張りすぎて、それが生かされないまま(小説が)終わることがある」と言ってました。
これって意図的に、読者の予想を裏切るための「ガセ伏線」として使ったら、面白いでしょうね。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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