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配合剤の名前

配合剤」とは、2,3種類の既存の医薬品の、成分をそのまま合わせて1錠にしたものです。最近増えてます。
ひところ、雨後の筍のように出てきたのは、降圧剤(血圧を下げる薬)の配合剤でした。
便利な薬ではありますが、何と何を組み合わせた配合剤なのか、いちいち覚えるのがけっこう面倒。たとえば、
「ブロプレス」+「アムロジン」→「ユニシア」(便宜上、全部商品名で記載してます)とか、
「ディオバン」+「アムロジン」→「エックスフォージ」みたいに。
そんな中で良心的なのは、薬の成分だけじゃなく、名称も「配合」したケース。
「ミカルディス」+「アムロジン」→「ミカムロ」。グッジョブ。これは分かり易い。
最近、高脂血症治療薬でよく使う組合せの配合剤ができました。
「リピトール」+「ゼチーア」→「アトーゼット」。
これは補足しますと、リピトールの一般名「アトルバスタチン」の「アト」を使った「配合」名称です。
う〜ん、ここは他メーカーの商品名だけどリピトールの一部をもらって、「リピゼット」にしてほしかったな。
ていうか、なぜ「アトー」と伸ばすのか。阿藤快ですか。「アトゼット」の方がよほどスッキリしてるのに。
その「ゼット」もおかしい。本来は「ゼチ」でしょう。「アトゼチ」ですよ。なんなら「アトゼキ」でもいい。
その商品名が災いしたのか、MSDがサイバー攻撃に遭い、アトーゼットの発売が延期されています。
ランサムウェアに攻撃されたウクライナの企業経由で、MSDの親会社の米メルクが被害を被ったようです。
これは偶然与えられた良い機会。このさい、アトーゼットは名称を変更したらどうですか(アトゼキとかに)。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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