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本当の死者数と本当の感染者数が知りたい

岡江久美子さんが、新型コロナウイルス感染による肺炎で、亡くなりました。
よく知っている人(もちろん、一方的に知ってるだけですが)だけに、コロナの恐ろしさを身近に感じます。
志村けんさんよりも私の年齢に近いので、よけいに深刻であり、ショックです。
これを機に、感染を広げないための国民の行動変容が加速することを祈るばかりです。
ところで、有名芸能人が2人も亡くなったのに、国内死亡者数が全部で約300人というのは少し不自然です。
もしかすると、新型コロナ感染とはわからぬまま亡くなっている人がたくさんいるのかもしれません。
さらに言うなら感染者数も、報告されているよりも何倍も何十倍も多い可能性を考慮しなければなりません。
昨日も少し触れたように、慶応大学病院が発表したPCR検査の結果は、その可能性を裏付けるものです。
新型コロナとは別の疾患の患者に行った、新型コロナのPCR検査の陽性率が、約6%もありました。
67人中4人陽性という少人数での集計であり、統計学的な信頼性はいまいちですが、十分に衝撃的です。
入院前の検査なので、これは市中感染率に近い数値と考えられ、いまの東京の実情を反映するものでしょう。
しかし6%で驚いてはいけません。PCR検査の感度が、70%とかそれ以下だとも考えられているからです。
仮に感度が60%とするなら、本当の感染率は6%ではなく10%と解釈すべきです。
となると、現在東京都内では、少なく見積もっても130万人以上が感染していると推定できます。
すでに治癒してPCRが陰転している人も多いとすれば、既感染者は数百万人規模かもしれません。
ここはぜひ、全国各地でIgGを抽出調査して、地域ごとの既感染者の総数を推計してもらいたいものです。
正確な数値がわからないと、「正しく怖がる」ことなんてできませんから。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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