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新型コロナとの戦いは長期戦。気を抜くとオーバーシュートが起きます

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が昨夜、状況分析と提言を行いました。
それによれば、日本はいま「持ちこたえているが、一部で感染が拡大している」とのこと。
言い換えれば、「なんとか持ちこたえてきたけど、もう限界かも」というギリギリの状況かもしれません。
「オーバーシュート」という恐ろしい言葉も登場しました。患者が爆発的に増えた流行状態を意味します。
患者が多すぎると医療がパンクして、コロナだけでなく他の病気も含めて、十分な対応ができなくなるのです。
たとえばイタリアなどでこの状況が起きています。ヨーロッパの広い範囲が、該当するかもしれません。
医療従事者として、いちばん危惧するのは医療崩壊であり、その原因たるオーバーシュートを恐れます。
日本で医療崩壊が起きていないのは、検査数が少なくて、感染者が病床を埋めていないからだとも言われます。
その面は否定しませんが、日本の感染防御対策が奏功して感染者数が抑えられていることも大きいでしょう。
今後、気を緩めたらいつでもオーバーシュートがおきる可能性があり、その可能性はずっと続きます。
オーバーシュートが起きないように工夫すればするほど、流行は長期化するかもしれません。
提言でも、長期戦を覚悟する必要があると言っており、いったん収束してもぶり返す可能性に言及しています。
さらに提言では、「最終的に人口の79.9%が感染する」という可能性も、あらためて強調しています。
1億2600万人の79.9%は約1億人。私が予測したよりもずいぶん多いですが、十分考えられる数値です。
提言に従い、「密閉+密集+会話」をできるだけ避け、ともかくオーバーシュートを防がねばなりません。
その態勢をいつまで続ければ良いのか、まだわかりません。ともかく、長期戦であることは間違いないですね。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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