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アクションドラマに邦画的な「間」は不要

テレビ朝日のドラマ『24 JAPAN』。まだやってますよ。
何が何でも24話を完結させるしかない、製作スタッフにとっては苦行のような企画になってませんかね。
これまで第1話と第9話を観ただけでしたが、けなげに放送が続いていたので、先日の第22話を観てみました。
しかも続けて、オリジナルの『24-TWENTY FOUR』シーズン1エピソード22も観ました。私も好きですね。
でもおかげで、日米の作品の決定的な違いが、このたびハッキリしました。
日本版には「間」が多い。それはたいてい、心理描写のためにゆったり流れる、ちょっとした安らぎの時間。
しかし敢えて言わせてもらいますが、この手のアクションドラマに、そんな時間は不要。むしろムダです。
オリジナルではその時間の分、テロリストらの犯行のディテールの描写が多いことに気付きます。
主人公の娘が縛られたシーンをオリジナルでは細かく描いているのに、日本版では完全に省いていました。
物語の進行とドラマの進行が完全に一致していることに、このドラマの特徴と面白さがあります。
犯罪が行われれば、それを細かく描けば描くほど、リアリティが出てくるというもの。
それを日本版では省き、登場人物が見つめ合うシーン等に時間を割き、実に邦画的な雰囲気に仕上げています。
なのでオリジナルを観るときは一瞬たりとも目が離せませんが、日本版ではコーヒーを飲んだりできます。
ほとんど同じストーリーなのに、映像の密度が違うんですよね。これでは日本版が失敗するはずです。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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