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熊本県人なら日本脳炎ワクチンを打ちましょう

季節柄、風邪などで来院したお子さんの、手足の虫刺されも診てくれと言われることが多くなりました。
私も昨日、今年初めて蚊に刺されました。しかも車の中で。イヤなことに、刺した蚊の行方がわかりません。
子どもの頃、私は蚊が刺して感染する日本脳炎のことを、カミナリよりもずっと恐れていました。
そして、刺されてもすぐに「キンカン」を塗れば、日本脳炎の毒が中和されると信じていました。
今日も何人かのお子さんに日本脳炎ワクチンを接種しましたが、考えてみると不思議なものです。
毎年数人の感染者しか出ない日本脳炎に対して、ほとんどのお子さんが粛粛とワクチンを接種しています。
一時期の勧奨接種の差し控えを考慮して、定期接種対象年齢外への「特例接種」も幅広く行われてています。
ワクチンで国内感染者を劇的に減らすことができたからこそ、その維持にも力が入るのでしょう。
いまでこそ供給は安定していますが、日本脳炎ワクチンはしばしば、品不足に悩まされてきました。
日本脳炎の昨年の国内発生数はわずかに6例。都道府県別では、茨城2、静岡1、大阪1、熊本2例でした。
さらに一昨年(2022年)の発生数は、千葉1、広島1、熊本3例で、全国では5例でした。
ていうか熊本多いじゃん、て話です。このことを私は、予防接種の際に親御さんによく話しています。
それを聞いた方はたいてい、え、そうなんですか、それじゃあ接種は大事ですね、みたいな反応をされます。
毎年約1万人が感染し、約3千人が亡くなっているのに、子宮頸がんのワクチン接種率はまだ低いのですけどね。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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