日本が「麻疹排除」の状態であると、このたび国際機関によって認定されました。
「麻疹排除」とは聞き慣れない言葉ですが、「土着株による麻疹の感染が3年間確認されないこと」が基準。
「土着株」の方がもっと聞き慣れませんが、「外国から持ち込まれた麻疹ウイルスを除く」という意味です。
韓国に遅れること9年。昨年はWHOに認定を却下され、今年ようやく日本も麻疹排除を達成しました。
2008年には1万1千人の麻疹患者が発生し、欧米諸国からは「麻疹輸出国」と恐れられていた日本です。
ところが、麻しん/風しん混合ワクチンの定期接種制度を完備したら、2009年の患者数は740人に激減。
どうしてもっと早く、予防接種を徹底しなかったの、ていう話です。
ようやく麻疹輸出国の汚名も返上できますが、輸入ウイルスの危険があるので、予防接種はずっと必要です。
記憶に新しいのは、ワクチン先進国であるはずの米国で、去年から麻疹が流行しているというニュース。
カリフォルニア州のディズニーランドに、観光客が持ち込んだ麻疹が、一気に広がったとされています。
権利意識の高い米国で、「予防接種の拒否権」を行使する親が増えつつあるのが原因とも言われます。
ワクチン先進国に仲間入りしつつある日本ですが、米国のマネをすれば良いというものでもありません。
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