子どもの診察で泣かれると聴診が不十分になるので、なるべく泣かせないように、あれこれ工夫します。
でも、こちらの顔を見たとたんに大声で激しく泣かれしまったら、まあ元気そうだなと諦めるしかありません。
赤ちゃんの、生まれて最初の「おぎゃー」のことを、「第一啼泣(だいいちていきゅう)」といいます。
大きな声で泣くことには、とても重要な意味があります。
最初の吸気で肺に初めて空気が入り、次に大泣きすることで、気道に圧力をかけて肺胞を膨らませるわけです。
「啼泣」は、赤ちゃんに限らず、声を上げて泣くことを意味します。
学生の時に初めてこの言葉を聞いたとき、なぜかピンときませんでした。
「ていきゅう」という読みから、「低級」とか「庭球」とか「定休」を連想するからでしょうか。
大声を上げて泣くなら、「号泣」をよく使いますね。たいていは、大げさに表現する場合です。
似たような言葉を調べたら、「叫泣(きょうきゅう)」とか「哭泣(こっきゅう)」があるようです。
どれがいちばん、強い表現なんでしょうね。
一方で、声を出さずに泣く表現は、「暗泣(あんきゅう)」「飲泣(いんきゅう)」だとか。知らんなあ。
大人になると私も、声を上げて泣くことは減りましたが、年のせいか涙もろくはなりました。
悲しいとか悔しいとかではなく、吉本新喜劇みたいな「いい話」で、つい、涙腺が緩むのです。
誰も見ていなければ、本当は声を上げて思いっきり泣きたいところです。
では、そのような、泣ける映画や芝居を見て回る大学のサークルがあるとしたら、何というクラブでしょう?
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