MENU

ドアノブコメント

帰り際に、ドアノブに手を掛けながらやっと口にした言葉のことを、「ドアノブコメント」と言ったりします。
なかなか言い出せなかった、その人の本音が語られることがあります。
診察室で遭遇する患者さんのドアノブコメントには、3種類あります。
(1)言おうかどうしようか、迷った末のひと言(狭義のドアノブコメント)
(2)うっかり言い忘れていたこと(単に、思い出しただけ)
(3)取るに足らないこと(雑談)
もしも(1)の場合には、本音・本心を聞き逃さず、さらに掘り下げて聞いてあげることが大切です。
しかしいちばん多いのは(2)です。「あ、そうそう、湿布もお願いしますね」などと。
帰り際の世間話(3)も、患者さんとのコミュニケーションという意味では大事。でも手短に願います。
診察終了後の会計待ちの患者さんに、もう一度、声を掛けて何かアドバイスすることができればベストです。
なかなか時間がなくて難しいですが、こちらが言いそびれたことを、伝えず仕舞いにしないことは大事。
診察室での会話で伝える内容には限界があるので、開院当初から導入しているのが「ミニカルテ」です。
電子カルテの内容(問診・診察・検査・処置・処方等)に加えて、私からのコメントを記入しています。
コメントには、診断やその根拠、今後の見通しや注意点など、診察室で私が話した内容を記載しています。
それに加えて、診察室で伝えそびれたことをミニカルテに書き加えておくことも、しばしばあります。
その意味では、私のドアノブコメントのような使い方です。ちゃんと読んでいただければ良いのですが。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

コメント

コメントする

目次