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航空業界は、経営者も従業員も利用者も、いまが堪忍のとき

ANAは、コロナの影響で大赤字。従業員の給与は減額され、年収で平均3割ほどの減額になるとのこと。
昨年までは、飛ぶ鳥を落とす(←航空業界では使いくにくい表現)勢いだったANAが、悲すぃ急転直下です。
「世界最大級の旅客機エアバスA380型機をハワイ便に導入したほか(略)国際線事業を急拡大してきました」
NHKのニュースがこのように、ANAの去年までの好況を言っているのは「フライングホヌ」のことです。
やったらデカいA380を3機、ANAが購入し、成田ーホノルル便に投入してJALに対抗したのはつい昨年のこと。
ホヌはずっと満席に近い状態が続き、当初は大成功だったと私は思っていました。
私自身のホヌ計画は、昨年台風に邪魔されて片道にしか乗ませんでしたが、いつかリベンジするつもりでした。
ただ、この「4発」(エンジン4つ)の超大型機は、燃費の悪さゆえに、製造は先月で中止となりました。
そのような方向性は何年も前からわかっていましたが、諸事情があって、ANAは敢えて購入したのです。
その理由のひとつは、JALの牙城であったホノルル線に殴り込みをかける、最強の機材としての導入でした。
しかしもうひとつの理由は、経営悪化によってA380の購入をキャンセルしたスカイマークの尻拭いでした。
スカイマークの債権者集会でエアバスの同意を取り付けるために、A380を買わされたというわけです。
経営破綻していたスカイマークは、その後再上場を申請していましたが、コロナの影響で取り下げました。
助けられたスカイマークも、助けたANAも、どの航空会社も全部、いまは厳しい状況にあります。
世界の航空需要がコロナ前の水準に戻るのは、2024年になると見込まれています。
やがて誰もが心おきなく航空旅行ができるよう、その時までANAもJALも耐え抜いてほしいものです。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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