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接種済なのに接種を勧めるハガキが届いています

日本脳炎ワクチンは、前に何度も書いたように、現在「特例接種」が行われています。
かつて「積極的勧奨接種の差し控え」が行われたことに起因する、未接種者への救済措置です。これにより、
(1)平成7年度〜18年度生まれの方は、19歳までの間に不足回数分を接種できます
(2)平成19年度〜平成21年度生まれの方は、12歳までの間に不足回数分を接種できます
熊本市では、下記の定期接種の対象者に、「予防接種のお知らせ」という「勧奨ハガキ」を送付しています。
(1)MRワクチン(第2期):年長児に
(2)二種混合ワクチン:6年生に
(3)日本脳炎ワクチン:4年生と高3相当者に
このように日本脳炎ワクチンの勧奨は、通常の定期接種対象者と特例接種対象者への二段構えになっています。
問題は、過去の接種歴にかかわらず、18歳のお子さん全員に、特例接種勧奨のハガキが送られていることです。
ハガキの文面をよく読めば、接種歴がある方は対象外だとわかりますが、見落とす方も少なくありません。
対象外の者にまで接種を勧めるハガキが届く可能性など、一般市民の誰も想定していないはずです。
母子手帳の、日本脳炎ワクチン第2期接種の記録場所が分かり難い部分にあることも、トラップとなります。
そのまま間違えて接種を予約し、医療機関側も接種歴を見落とせば、過剰(過誤)接種となってしまいます。
こんなオカシな勧奨ハガキが届くのは、熊本市のシステム上、古い接種歴が把握できていないからです。
なのでとりあえず全員に送っとけ、ということなのでしょうが、過誤の原因になるとは思わないのでしょうか。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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