風疹抗体価の無料検査が、今月始まりました。昨年の大流行を受けて、国を挙げての風疹対策の一環です。
無料検査の対象は、
(1)妊娠を希望する女性
(2)妊娠を希望する女性のパートナーなどの同居者
(3)風疹抗体価が低い妊婦のパートナーなどの同居者(抗体検査歴、接種歴、既往歴のある者を除く)
の3つとなっていますが、これらの条件は、最大限に広くゆるく解釈してよいと思われます。
ただし、今年度限り。こういうところがケチですね。
しかも風疹の流行はほぼ終息し、ホットな話題が麻疹の流行に移ってしまった今、チグハグ感は否めません。
厚労省は昨年8月に基本方針を打ち出したのですが、予算の兼ね合いで今になったのです。その目標は2つ。
(1)先天性風疹症候群の発生をなくす
(2)平成32年までに風疹を排除する
平成32年というのはもちろん、東京オリンピックが開催される2020年のこと。
オリンピックを目標にしたモチベーションというのは、1964年のときと同じです。
今回は、海外の人々を迎える前までに、日本の感染症対策を「近代化」しておこうというわけです。
それならば厚労省の方、現在流行しつつある麻疹についても、風疹と同様の対策を講じませんか。
いま手を打てば、風疹の二の舞は避けられそうですが、それとも、もう少し大流行するまで様子を見ますか。
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