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このところ「鉄欠乏」

鉄道ファンのことを、「鉄分の多い人」と言ったりしますよね。私もかつて、そうでした。
中学時代、最初「バス通」してましたが、途中から「汽車通」に変えました。鉄道ファンの萌芽期です。
それ以来ずっと、高校時代も汽車通を続けることになりました。「汽車」とはもちろん、鉄道全般の意味です。
バスなら通学路は最短ルートなのに、敢えて遠回りの汽車を選んだ理由は明白。汽車の方が楽しいからです。
バスは始発のバス停から乗るので、降りるときに便利なように、いつも前の方の席に座っていました。
当時の私が乗っていた国鉄バスは、いまの長距離バスのように、乗り降り口が前方の1カ所だったのです。
車内の景色は、運転手の後頭部か、私の前の席の乗客の後頭部か、立っている乗客の横顔だけです。
隣の席に乗って来た知らない大人と密着して、ただじっと、参考書などを読んでいるだけでした。
一方で汽車は、次発の列車に乗ると、4人席を友人たちと占有することができました。
各自参考書を広げはしますが、乗車中ずっと雑談に明け暮れます。それが楽しいのです。
車内を見渡すと、他校生もおおぜいいます。男子もいますが女子もいます。
ちょっと怖い学校の人もいるので、その人たちとは決して目を合わせないように注意します。
ちょっと気になる他校の女子が、いつも同じ車両の同じドアから乗ってきて、時々目が合っていました。
あるとき勇気を出して、修学旅行のお土産の木彫りの雷鳥を手渡してみたら、受け取りを拒否られました。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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