風邪を引いてませんね、もう2年以上は。たぶん多くの方が、そうでしょう。
新型コロナウイルス感染を防ぐためのさまざまな工夫が、そのまま風邪の予防にも役立っているわけです。
逆に言えば、もしも風邪を引いてしまったら、それはウイルス感染の防御が不十分だったことの証です。
乳幼児の風邪の診療には、とくに注意しなければなりません。軽症で元気でもコロナの可能性はあります。
なので私は、すべての風邪様症状の方は全員、コロナかもしれないと思って診療には慎重に臨んでいます。
そこまで神経質なのは、絶対に私が風邪を引いてはならないからです。もしも風邪を引いたら、
(1)新型コロナ感染も否定できないので、PCR検査を行った上で、結果が出るまで休診する必要がある
(2)風邪を引く(風邪ウイルスに感染する)こと自体が、私の感染防御の不備を認めることになる
しかし、このように厳しい感染防御を続けていると、こんどは風邪に対する私の免疫力低下が心配になります。
かつて、毎日何人もの風邪のお子さんを至近距離で診察し、ときには咳やくしゃみのしぶきを浴びてきました。
さまざまな風邪のウイルスを含む飛沫を繰り返し吸い込むことで、私の免疫が維持されてきたはずです。
その意味では、2年以上も風邪を引かないことは何の得にもなりません。私の免疫力は確実に低下しています。
なので少しでも診療で手抜きをするとすぐに風邪を引きそうで、いつまでたっても油断ができないのです。
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