悲劇的な院長室被害の割に、電子カルテが最初から無事稼働できたのは、10年前同様、不幸中の幸いでした。
そこで災害時の電子カルテに関わる問題について、今日は当院での経験を踏まえて、あらためて考えてみます。
電子カルテには「オンプレミス型」と「クラウド型」があります。
前者は、当院のように院内LANで構成される閉鎖的システムで、原則として外部へのネット接続はありません。
後者は、クラウドに電子カルテシステムの本体とデータがあり、院内からネット接続して使用する仕組みです。
オンプレミスは災害に弱いとされ、状況によっては院内の電子カルテ機器が故障、データも喪失しかねません。
実際に10年前には、サーバー機が破損しました。データは取り出せたので、別のサーバーで運用できました。
今回もまた、サーバー機が床に落ちました。ただし破損したのはケーブルだけ。その交換で対処できました。
クラウド型ならば、システム障害やデータ喪失はありません。その観点からは、クラウド型が有利に思えます。
しかし、インターネット接続機器が破損するなどネット環境に不具合が起きれば、電子カルテは使えません。
ネットにつながることが絶対条件というのは、実はリスキーだと思うのです。それはマイナ保険証も同じです。
地震に限らず水害や火災や噴火でも、院内設備に大きなダメージがあれば、診療自体が困難となります。
その意味で、必ずしもクラウド型の方が大災害に強いとは言えません。なので私は今後もオンプレミス型です。
もちろん、データは毎日外付SSDに保存し、さらに余裕があればなるべくクラウドにも保存しています。
となると、当院でいま改善すべきは機器の固定ですかね。わかってます。でも、また来ますかね、大地震。
(写真は、院長室の惨状)

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