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当たりくじなし

夏祭りの露店の「くじ引き」で、当たりくじを1本も入れていなかった、という詐欺事件がありました。
「空くじなし」というのはよく聞きますが、「当たりくじなし」とはなかなかヒドイ話。
「プレステ3」や「Wii U」をエサに、こどもたちからおこづかいを、だましとったわけです。
しかし、当たる確率ゼロは違法だとしても、どのぐらいの割合で当たりが入っていれば合法なのでしょう。
3万円のプレステに対し、くじは2回で500円。当たる確率を数百分の1程度に設定するのが、妥当でしょう。
今回捜査員はまず、露店に張り込み、約100枚のくじが全部ハズレであることを見届けたそうです。
さらに翌朝、露店内を捜索し、箱の中の340枚がすべてハズレであることを確認。そこで容疑者を逮捕。
しかしどうなんでしょう。警察はただ、440枚のハズレくじを確認したに過ぎません。
捜査よりも少し前に、当たりが出ていたとすれば、その後はずれが数百枚続いても、不思議はありません。
もしも容疑者が、ちょうど捜査前に当たりが出てしまったのだと強弁したら、どうしますか。
今回の詐欺容疑者ではなく、とても良心的な店主の場合を考えてみましょう。
3万円のプレステに対し、1回300円のくじ500枚に5枚の当たりくじを加えたとします。良心的ですね。
ところが、混ぜ方が悪かったのか、朝から60枚まで売ったところで、当たりが5本とも出てしまった。
残り440枚がハズレばかりであることを知っている店主が、このままくじ引きを続けたら、詐欺でしょうか。
それとも、妥当な比率で当たりくじを仕込んだのだから、商売としては許されるのでしょうか。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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