警視庁は、「公開交通取締り」と称して今月から、交通違反の取締り場所をHP上で公表しています。
そのうち「重点取締場所」には事故多発場所が設定されており、他に「速度取締実施場所」などがあります。
そんなの公開したら、その場所はみな気を付けるから誰も捕まりませんよ、と心配するには及びません。
捕まえるのが目的ではなく、あくまで事故防止のための公開取締りなのです。
違反しやすい場所、スピードを出しやすい場所で、泳がせておいて捕まえる従来の手法は、間違いです。
そのような場所では、本来は違反を未然に防ぐような形で取締るべきです。
取締りやすい(捕まえやすい)から取締るというのでは、事故防止の観点からは問題があります。
当院近くに、見通しが良いのに一旦停止が義務づけられた交差点があります。当然、取締りがよく行われます。
ドライバーは、安全のためというより、捕まるのを回避するために、その場所では必ず一旦停止します。
たまに捕まるのは、そこで取締りがよく行われることを知らない人です。運転が危険だからではありません。
そのような取締りをする暇があったら、もっと本当に危険な場所での取締りを強化してほしいものです。
今回の警視庁の公開交通取締りは、違反を検挙するよりも、事故を減らそうという、正しい考え方です。
もっとも、公開取締りで油断させといて、裏ではあちこちで「未公開取締り」が行われるに決まってます。
でもその両面作戦で、ちょうど良いと思います。
目次
コメント