医学– category –
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ヂアミトール
某病院で点滴に混入されていた「異物」あるいは「界面活性剤」の正体は、「ヂアミトール」でした。 「ヂアミトール」は、「ベンザルコニウム塩化物」を主成分とした、病... -
麻疹は予防あるのみ
千葉で麻疹(はしか)が発生して、問題になっています。 その発端者として、西宮市在住の19歳の学生が疑われています。その学生の行動は、こうです。 ・7/31バリ島へ渡... -
手術と異物反応
外科手術では、消化管や血管や骨や筋肉や皮膚を縫合するとき、専用の特殊な縫合糸やワイヤーを使います。 糸だけではありません。手術操作の内容によっては、特殊な布や... -
夏風邪
ツクツクボウシの鳴き声を聞いてしまい、少々もの悲しい気分になったのですが、まだまだ夏真っ盛りです。 先月はヘルパンギーナが流行していました。関東地方などでは、... -
超迅速代謝者
飲酒して、血中アルコール濃度が上昇すると、「酩酊状態(いい感じ)」になりますね。 そのアルコールが肝臓の酵素ADHにより代謝され、アセトアルデヒドに変わると「不... -
エコノミークラス症候群
避難生活、とくに車中泊を続けている人の間で、いま問題となっているのが「エコノミークラス症候群」。 これは下肢、とくに下腿の深いところの静脈(深部静脈)の中に、... -
がん免疫療法
小野薬品の、がん免疫療法薬「オプジーボ」は、昨年末から適応が広がって、使用患者が急増中とのこと。 「オプジーボ」は商品名です。一般名(薬品名)は「ニボルマブ(... -
肝心か、肝腎か
「心臓外科」「脳外科」「肝臓外科」と並べてみると、テレビドラマで描きやすいのは、心臓外科でしょう。 なにしろ心臓は、「見た目」に動く臓器なので、手術が成功した... -
消炎酵素剤の販売中止
「あらためて調べ直してみたら、効果が無かったので、販売は中止します」 臨床現場で長年使われてきた薬が、なんのことはない、毒にも薬にもならなかったことが判明した... -
エレガントな癌検診
寄生虫の一種「線虫」を使って、癌を早期発見する、という研究が報じられたのは、ちょうど1年前のこと。 たった1滴の尿から、1時間半程度で、数百円の費用で、多種類の... -
溶連菌感染の初期症状
溶連菌感染が多いことは、昨年末にも書きましたが、全国的に、かなり流行しているようです。 子どもの「風邪」のほとんどは「ウイルス感染」ですが、溶連菌感染は風邪に... -
ジカ熱と黄熱
「ジカ熱」の話題が出て、真っ先に私が思い出したのが「ジカ中毒」。もちろん、まったく別の病気です。 私は小さい頃、よく自家中毒になっていました。きっと、ナイーブ... -
リンゴ病流行中
「リンゴ病」は4,5年周期で流行しますが、今年は流行年です。当院にもほぼ毎日、1人か2人来院されます。 正式には「伝染性紅斑」という名前の感染症で、おもな症状は、... -
新型ノロ流行か
ノロウイルスによる、感染性胃腸炎の流行が懸念されています。テレビを見ればノロの話題ばかり。 もはや、この呼称をやめるように訴えている野呂さんへの、配慮のかけら... -
睡眠時無呼吸症候群
「睡眠時無呼吸症候群」は、睡眠中の無呼吸や低呼吸によって、さまざまな身体障害を引き起こす疾患です。 当院でも、簡易検査や治療を行っていますが、その原因や治療法... -
最低2日間見張ること
インフルエンザ。熊本ではまだ流行していませんが、いまのうちに書いておくことがいくつかあります。 それは「タミフル」などのインフルエンザ治療薬による、こどもの異... -
点滴してください
「点滴してください」と来院される方がいます。しかし「わかりました」と即応するわけにはいきません。 特殊な治療薬の投与ならともかく、単純な補液(輸液)が必要なの... -
胃潰瘍とアスピリン
脳梗塞や心筋梗塞等の既往がある方には、「アスピリン」を処方することがよくあります。 アスピリンには、血小板の働きを抑制して、血液をサラサラにする作用があるから... -
熱中症と熱射病
梅雨明けしたとたんに、熱中症が増えています。毎日のように、点滴が必要な患者さんが来院します。 昔は「日射病」と言っていましたが、やがて「熱射病」を経て、いまは... -
腹腔鏡下胆嚢摘出術
なにかと話題になっている「腹腔鏡手術」。これは「腹腔鏡」という器具を使って行う手術のことです。 腹部を切り開かず、腹腔鏡で体内をのぞき込みながら、ちまちまと、... -
血圧を一日中測る
高血圧症の方も、そうでない方も、自分の血圧をときどき測ってみることには、大いに意味があります。 その絶対値だけでなく、朝晩の違いとか、最近上がってきてないかと... -
どうしてピロリか
ピロリ除菌治療、続けてますよ。もちろん断酒も。 胃がんの原因につながる細菌なので、除菌した方が良いのですが、どうにも危機感を抱きにくい感染症です。 もしかする... -
ピロリ三次除菌
また出ました、ピロリ君(菌)。私の話です。いままで2度も除菌治療をしたのに、しぶといヤツです。 3度目の除菌(三次除菌)をすることになりました。 ピロリの除菌... -
ヘリウムガス吸引事故
テレビ番組の収録中に、12歳の少女がヘリウムガス吸引で意識を失った事故が、今年1月に起きました。 その経緯について、日本小児科学会がこのほど、学会誌の最新号で詳... -
病名と地名・人名
「新たな感染症の名称を定める際には、その中に、地域、国名、人名、動物の名称を含むべきではない」 WHOが先日発表した指針です。その例として「日本脳炎」などが挙げ... -
ツツガムシ病
青森や秋田や山形で、今年初の「ツツガムシ病」の患者報告が出始めました。これからが流行期のようです。 なかなか遭遇することがない病気のようですが、全国で、毎年数... -
飲んではいけない薬か
また週刊文春が、「飲んではいけないジェネリック医薬品」などという、挑発的な記事を出しています。 「ジェネリックに変更したとたんに、薬疹が出た。その薬を止めたら... -
胃酸を吐く
胸痛を訴えて来院する方はたいてい、心臓のことを心配しています。 「今朝から左胸の痛みが続きます」「2,3日前から心臓が圧迫されています」 このような症状の場合は心... -
ようやく麻疹排除
日本が「麻疹排除」の状態であると、このたび国際機関によって認定されました。 「麻疹排除」とは聞き慣れない言葉ですが、「土着株による麻疹の感染が3年間確認されな... -
善玉と悪玉の中身は同じ
コレステロールには善玉と悪玉がある、ということになっていますが、誤解を招きやすい表現です。 善玉も悪玉もありません。コレステロールという物質は、ただの1種類し...