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センター試験廃止

大学入試センター試験の廃止も含めた、抜本的な大学入試改革の導入議論が始まったようです。
センター試験と言えば、その前身は「共通一次試験」であり、私はその第1回目を受験した学年です。
私もそうでしたが、試験制度が大きく変わるとき、現場(受験生、学校など)は大混乱します。
高校在学中に複数回挑戦できる「到達度テスト」を導入する方針のようですが、私は反対です。
「現在のような一発勝負の選抜試験は好ましくない」という考え方には一理あります。
受験回数が増えれば、運不運に影響されず、学力の正しい評価につながるというメリットはあるでしょう。
しかし受験生は、よりよい成績獲得を目指して、複数回の試験にそれぞれ全力投球することになります。
実質的な「受験期間」が長くなり、高校生の負担は増えるだけでしょう。
安倍首相は「大学入試に過度のエネルギーを集中せざるを得ないことが、わが国の教育の問題」と言います。
しかし到達度テスト導入によって「長期間集中せざるを得ない状況」になることに気付かないのでしょうか。
「一発勝負の試験は好ましくない」というのは、「試験とは知識を問うもの」という観念の現れです。
運不運や体調によって左右される程度の知識など、その人の身についたモノとも言えません。
学力による選抜を行う限り、試験制度をどのように工夫しても、それは抜本的改革にはならないと思います。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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