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知識偏重試験は悪か

大学入試改革では、なぜかいつも知識偏重を問題視します。知識を悪とでも考えているのでしょうか。
このたび中央教育審議会がまとめた答申案も、例によって「知識から応用へ」という趣旨のようです。
知識あっての応用じゃないの?ってことは、もう何度も書いてきました。
そこで今日は、新たな切り口で考えてみます。次の4グループでは、どれがいいのか。
(1)知識あり、応用力あり
(2)知識あり、応用力なし
(3)知識なし、応用力あり
(4)知識なし、応用力なし
このうち(2)がダメだと言うのなら(3)でいいのですか。結局、求められるのは(1)なんです。
それなら、一次試験で知識を幅広く問い、二次試験で応用力をみる、というやり方でいいじゃないですか。
一次と二次を合わせて、受験生の総合力を判定するのであれば、一次試験が「知識偏重」で問題ありますか。
そのかわり二次試験を、面接とか小論文とか、大学独自の「応用力偏重」試験にすればいいだけの話です。
それなのに中教審は、一次試験で「思考力・判断力・表現力」を評価しようなどと、勘違いをしています。
センター試験は、知識を広範・正確・公平に評価する役割に徹するべきです。
どっちみち、大学に入っても勉強は続きます。社会人になったら、もっと大事な本当の勉強が待っています。
受験勉強は、基礎知識を習得するためだけでなく、将来の勉強のためのトレーニングみたいなものです。

この記事を書いた人

医療法人ひまわり会 つるはらクリニック 院長

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