特定の「姓」を引き継ぐ人数

7人目の孫が、昨日生まれました。男の子の孫としては2人目です。

その子の兄弟(姉と兄)を産婦人科に連れて行き、2人を弟に初対面させる役を仰せつかりました。

小っちゃな赤ちゃんの手を握って、感慨深げにじっと顔を見つめる3歳のお兄ちゃんの姿が印象的でした。

孫は7人に増えましたが、「鶴原」の姓(名字)を名乗っているのは、長男のところの女の子2人です。

その2人が結婚して別姓になれば、将来的に私の姓は、私の家系からは消滅してしまうことになるわけです。

いえ、別にそのことには何のこだわりも感慨もありません。そういうものなのだろうと思うだけです。

ただ、7人も孫ができても同姓の子孫が1人も残らないのは普通なのか。それとも珍しいことなのでしょうか。

鶴原姓の数は、私(1)→子(3/3)→結婚後(1/3)→孫(2/7)→結婚後(たぶん0/7)、という推移です。

考えてみれば、最終的な差し引きは、7→0ではなく、1→0です。長い目で見れば、たった1減るだけです。

もちろん、これとは逆に、1→2や3以上に増える姓もあるでしょう。姓を残す工夫をする家もあるでしょう。

しかし現行婚姻制度の下では、原理的には日本人の姓の数は減り、たとえ人口が増えても姓は増えないのです。

ミスドの新作食べ尽くし

ミスタードーナツが新製品を出したりすると、当院ではその都度、昼のミスド会が開催されることになります。

今日はそれが「もっちゅりん」でした。やたらにモチモチして、なおかつ甘いドーナッツです。1人2個ずつ。

まあ、こういう楽しみもたまには必要なので、ミスドの企画はとても助かります。ありがた山でごぜえやす。

強いて注文を付けさせていただけるなら、新製品を打ち出す頻度は、もう少し減らしていただいても良いです。

元々私は「オールドファッション」のような固いドーナッツが好きで、柔らかいのは好みではありません。

フワフワした「イーストドーナツ」とか「フレンチクルーラー」など、私はドーナッツとしては認めません。

外側が固く(カリカリまたはサクサク)、中が柔らかい食べ物が好きなのは、なにもドーナッツに限りません。

類似品で言うなら、黒糖ドーナツ棒とかサーターアンダーギーとか、フィナンシェもダックワーズも好きです。

なので肉でも、外側がしっかり焼かれて固く、しかし中が柔らかい状態の焼き具合が一番好きです。

ハンバーグでも、私は外側が黒焦げの状態が好きです。わが家ではいつもそのように焼いてもらいます。

他人から見ると、たぶん失敗作に見えると思います。なので来客時には普通に焼くので、私には不満です。

一見堅物だけど実は優しくて柔軟、みたいな人物が私の理想像。話を広げるなら、そういうことになります。

溶連菌感染は放置しないこと

九州北部が梅雨入りです。雨が降ったりやんだりの鬱陶しい天気の中で、発熱外来が混み始めてきました。

今日は、コロナ、インフルA、インフルB、マイコプラズマ、百日咳、溶連菌、手足口、リンゴ病が出ました。

このように、いろんな感染症が並行して出ているところに、何かいや〜な予感がします。

現状のような散発状態のときは良いのですが、流行期に入ると、確率的には重複感染が現れるようになります。

2,3年前には、「コロナ+インフル」とか「コロナ+溶連菌感染」等を、何度も経験したものです。

中でも溶連菌の重複感染は、必ずしも周囲で溶連菌感染が流行していなくても、起きる事があります。

溶連菌を保菌していた方が他の感染症に罹り、それに伴って溶連菌感染が顕在化してくることがあるからです。

治療法に影響するだけに、とくに溶連菌感染は、なるべく見逃さないようにしなければなりません。

たとえ家族がコロナでも、学校ではインフルが流行中でも、咽頭所見次第では、溶連菌も検査すべきです。

私の研修医時代から若手医師時代、溶連菌感染が原因の心臓弁膜症の方の診療に、数多く携わりました。

石のように硬く小さく閉ざした僧帽弁口を切開する手術や、その再手術、再々手術を、何十例と経験しました。

近年、溶連菌感染が原因の僧帽弁狭窄症は減り、別の原因による心臓弁膜症の方が相対的に増えています。

それは、抗生剤(抗菌剤)による溶連菌感染の早期治療が奏功しているからだと思います。

溶連菌感染による咽頭炎は、ウイルス性の「のど風邪」と同様、おそらく放置していてもたいてい治ります。

しかし、自然治癒の過程で惹起される自己免疫反応が、僧帽弁に炎症を起こしてしまうかもしれないのです。

溶連菌感染症は、必ず薬物治療した方が良い、身近で代表的な感染症だと、私は確信しています。

久々の「クリーンインストール」気分

パソコンのHDDを完全に初期化してOSをインストールすることを、「クリーンインストール」と言います。

かつて私は、所有するすべてのMacを毎年1回初期化し直して、OSをクリーンインストールしていました。

家に例えるなら、定期的に上物を取り壊して新しい家を建て直し、併せて家具調度を一新するようなものです。

物理的に初期化したまっさらなHDDには、まず最新のOSをインストールし、環境設定を行います。

続いて、ソフトウェアを1つずつインストールし、最後に、バックアップしていたデータを戻します。

これはおおむね1日仕事です。なので休診日を何日も潰して、この作業を複数のMacに行っていたのです。

しかし近年(この十数年?)、OSの更新はもっぱら、OSの指示に従ったアップデートを行っています。

これも1,2時間はかかりますが、環境設定がほぼ引き継がれるし、多くのソフトウェアがそのまま使えます。

家に例えるならリフォームですね。壁紙を変えて水回りを一新するような感じでしょうか。

家具や家電などはそのまま残し、新しく買い揃える物はあまりないので、違和感の無い新生活が始められます。

アップデート方式の問題は、使ってないソフトやその他諸々の「澱」のようなものが、そのまま残ることです。

逆に言うなら、クリーンインストールのメリットは、その澱の除去だったのです。

そんなわけで、最近クリーンインストールと同じ新鮮な気分になれるのは、新しいMacを買った時ですね。

今日はその作業を、Mac miniという「新築物件」で始めたところです。ではまずは、家具や家電の搬入から。

学校健診に来ない子どもたち

春の学校健診の時期です。先週と今週、学校医をしている小学校に行ってきました。今日は5,6年生でした。

5年生については、脊椎側彎の視診のために、背部から肩までを完全に露出させなければなりません。

そのために<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4645.html" target="_blank" title="昨年から採用した「ラップタオル」方式">昨年から採用した「ラップタオル」方式</a>は、皆が慣れたのか今年は比較的スムーズでした。

健診対象のお子さんのうち1割近くが欠席していたので、後日別の機会に健診を行う必要があります。

風邪などによる病欠以外に、一定数のお子さんが、必ずしも毎日登校していない状況にあります。

あるいは、午後ぐらいにやっと登校できる子もいて、午前中の健診には間に合いません。

また、健診の日だけ休む子や、登校しているのだけど健診はイヤだと保健室まで降りて来ない子もいます。

そのようなお子さんも、日頃は当院での診療や予防接種には来るので、集団行動への抵抗があるのでしょう。

自分独自のタイミングや流儀があって、学校ではなかなかその希望が満たされないわけです。わかります。

私は小学生時代、通知表の「公共性」の項目がいつもダメでした。皆と同じことをするのがイヤだったのです。

しかし、何が大事かがわかってないわけではなく、でも自分には関係ないという、自己中な子でした。

それがやがて反転して、こうすれば先生は喜ぶに違いない、ということばかり考えるイヤな子になるのでした。

出生数ついに70万人を下回る

去年生まれた子どもの数が、統計開始以来初めて70万人を下回ったことが、厚労省の調査でわかりました。

その68万6千人余りという数字が、前年より4万千人余りも、大幅に減っていることが、私には衝撃的でした。

出生数推移のグラフを見ると、上に凸じゃないですか。だんだん減っているのではなく、加速が付いてます。

これ、だいぶヤバいです。親の世代が激減してるので、どう転んでも、今後の出生数は減り続けるでしょう。

仮に、来年合計特殊出生率が回復しても、出産適齢期の女性の数が少ないので、出生数は易々とは増えません。

よほど大幅に持続的に出生率が増えない限り、今後ずっと、出生数が減り続けることが確定的なのです。

地域医療を担う者として、あるいは事業主として、私に何ができるのか。以前からそれを考え続けています。

私が行っている診療では、直接的に子どもの数を増やせている(減るのを食い止めている)とは思いません。

ですがいまの子どもを守る医療を続けていれば、やがて出産年齢の女性も増やせると信じています。

生後2カ月からのワクチンデビューや満1歳で始めるワクチン接種は、とくに精力的に推進しています。

HPVワクチンは、勧奨接種停止中においても、対象のお子さんをもつ親御さんに接種を啓蒙してきました。

乳児の百日咳を減らすべく、妊婦さん対象のワクチン接種も、この1,2カ月で何人かに接種を行いました。

職場としての当院は、何人もの職員の結婚・出産・育児を支援してきました。子どもがたくさん生まれました。

しかしどの職員もみな、時短勤務を経て最終的には当院を去ってしまい、この問題の難しさを物語ります。

私ができることは限られていますが、これからも当ブログでの情報発信は続けて参ります。

『ショウタイムセブン』vs『キャスター』

映画『ショウタイムセブン』を、遅ればせながら昨日観ました。

キャッチフレーズは、「生放送と事件が同時進行する、リアルタイム型サスペンス・テンタテインメント」。

この映画は以前、試写会に応募したことがありました。

その少し前に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4884.html" target="_blank" title="『出張!なんでも鑑定団』">『出張!なんでも鑑定団』</a>に応募したら当たったものだから、2匹目のドジョウを狙ったのです。

いや正確に言うなら、2匹目狙いはNHKのど自慢の公開録画への応募なので、映画の方は3匹目でした。

ともかく、試写会に外れたので配信されるまで待ってたら、このたび配信開始となったので観たわけです。

ですけど内容が、4月から放送が続いているTBSのドラマ、日曜劇場『キャスター』とかなり被ってませんか。

いずれも主演は阿部寛、テレビ番組のキャスター、放送中に大胆な行動に出て、不正を暴く。同じじゃん!

まるでドラマが映画のスピンオフか、シリーズ化されたのかと思ってしまうほどの「完全に一致」ですよ。

映画の方は、生放送中に進行するというリアルタイム構成なので、その分緊迫感が持続します。

しかしいかんせん、毎週ドラマでキャスターの阿部ちゃんを観ているので、どうしても既視感だらけなのです。

もちろん、映画とドラマでは描こうとするテーマや掘り下げている部分がだいぶ異なります。

なので主演が同じじゃなかったら、こんな思いはしなかったのに、なぜ同じ俳優にした。そこが残念なところ。

コメ価格高騰

カレーと豆ご飯の時ぐらいしか白飯を食べない私ですが、コメ価格の異常な高騰は他人事ではありません。

家人が白飯をバクバク食べてますから。

そんな中、新たに農水相になったばかりの小泉進次郎氏が、古い備蓄米の安価放出に踏み切りました。

彼の歯切れの良い発言にばかり目が行きますが、最終的に新しいコメの価格まで下がるかどうかがキモです。

日本政府の「減反政策」によって、コメはつねに需要ギリギリの生産量を維持しています。

余裕が無いので、猛暑やインバウンド増加等によって需給バランスが崩れると、コメはすぐ不足するのです。

これは、病棟をほぼ満床にしなければ儲からないようになっている、いまの診療報酬体制と少し似ています。

そんなときにパンデミックが起きると、すぐに空き病床がなくなり、スタッフも足りず、医療はひっ迫します。

減反政策は、政府が農家に補助金を出して生産を減量させ、米価を市場価格よりも高く維持するものです。

この政策の誤りを国は認めないので、昨年の段階では、コメが不足していることすら認めたがりませんでした。

これは、ワクチンが不足しても流通や医療機関の問題だとして認めない、厚労省の言い方とそっくりです。

ただし、農業と医療への国の対応は真逆です。

減反政策が農家の収入を維持する方向に働く一方で、医療政策はつねに医者の収入を減らす方向に作用します。

未完のコロナ、波がまた来る

終わらないコロナ。ていうか、ウィズコロナですから、終わりも何もないのですが、また波が来そうです。

当院の発熱外来では、このところ検査数自体が多くはないですが、検査すると散発的に陽性が出ます。

しばしば、会社で何人か出たなどと、クラスターの存在を耳にします。

今日は近隣の中学生が陽性でした。その子の家庭でも学校内でも、コロナが出た話は聞いてないとのこと。

病状が比較的軽い方が多く、しかも検査率が減っており、感染拡大の実態を正確につかむことは不可能です。

なので検査代が無料のため検査率が高い子どもにおいて、流行の予兆が早期に把握されることになるでしょう。

ただしコロナ禍以降、学校では欠席者が何の病気で休んでいるかを、個別には明らかにしなくなりました。

プライバシー保護のためとは言え、コロナなのかインフルなのか、同級生にもわからないことがあります。

近隣の他の中学校では、学級閉鎖も出ています。これはB型インフルエンザという情報を聞きました。

しかしそれとて、「コロナ込み」の欠席者数による学級閉鎖判断だったのかもしれません。

夏にはコロナが大流行する、という警戒情報が、このところあちこちから聞こえ始めています。

もう誰もカウントしてないかもしれませんが、次は「第13波」です。

第8波以来、波のピークは「R5正月→R5夏→R6正月→R6夏→R7正月」と繰り返し、次が「R7夏」です。

ある意味で「季節性」変動がありますが、その要因は気温や湿度ではなく、「人の移動」かもしれませんね。

深夜の通販番組

高齢者は起床時間が早くなります。単に早寝早起きというのではなく、何時に寝ても早く目覚めます。

これを「睡眠相前進症候群」と言ったりします。4時5時ならまだしも、2時3時ともなると困りものですね。

早寝できる人なら良いのですが、夜更かしをする習慣の方だと睡眠時間がとても短くなってしまいます。

真夜中に目覚めてしまうと、もうひと寝入りしようと思ってもなかなか眠れません。体が覚醒モードなのです。

しょうがないのでテレビでもつけてみると、たいてい通販番組をやっています。

真夜中なのに、いますぐお電話くださいとか、いまならオトク、などのフレーズで元気よく攻めてきます。

まだ少々ボンヤリした状態で、ちょっとそそる内容の商品を紹介されると、ついつい手を出してしまいます。

そんな話をときどき耳にしてきましたが、実家の母も最近、同じパターンで健康関連商品を買ったようです。

日中に相談してくれたら、少し調べて楽天で買う事もできたのですが、まあ済んだことと思っていました。

ところが先日、頼んでもないのにまた同じ商品が届いた、しかも料金が高くなっている、と母からの連絡あり。

あちゃ〜、初回限定大幅値引きで自動更新(継続)のパターンのヤツじゃないですか。やられたね。

こういった「自動更新罠」の商法は、詐欺とまでは言いませんけど、誠実な商売ではないですね。

とくに、未明に高齢者向け商品を即断発注させる、いわば「ボンヤリ商法」って、かなり悪質だと思います。

そんな真夜中にテレビを見てる高齢者が多いから、狙うんでしょうけどね。