オリンピック立候補

石原都知事が、2020年の夏季オリンピック開催地への立候補を表明しました。

「復興をアピールする」とか言ってますが、いかにも便乗でイヤらしい。ならば東京ではなくて仙台オリンピックの方がいいのでは?

だいたい2020年にアナタ何歳?(答:88歳)

ところで、オリンピックのシンボルマークの五つの輪の色、ご存じですか?。

左から、青、黄、黒、緑、赤。

そんなの覚えてない? ならば今日、覚えて帰って下さい。

以前私が考案した語呂合わせを、本日は特別に公開します。ズバリ、

「青木久美子」

アオ(青)キ(黄)ク(黒)ミ(緑)コ(紅=赤)

話は変わりますが、心電図検査の時に胸につける電極が6個あります。

あれにも色分けが決まっています。

右前胸部から左脇にかけて、 赤、黄、緑、茶、黒、紫 の順です。

研修医の時これを知ってると、電極を手早く装着できるので、「できるヤツ」と思われます。

昔、後輩から聞いた、面白い覚え方がコレ。

「アケミちゃん黒パンツ、ムラムラ」

執筆活動

小学校の時、宿題で書かされていた日記の文章に先生が感心して、その文章を教材にして国語の授業が行われ、ひどく恥ずかしい思いをしたことがあります。

SF小説「宇宙のスカイラーク」に触発されて、「土星のタイムマシン」というタイトルのSFを学級新聞に連載したことも、いま思い出しました。

医者になってからも、小説を書いたことがあります。

未完成ですが、腎臓の不正売買を題材にした安部公房風の小説を書きかけていました。

「壁 – S・カルマ氏の犯罪」のような展開をもくろんでいたのですが、筆力がなくて挫折しました。

興味がドンドンずれていくので、長い文章は苦手です。

別役実のような言葉へのこだわりと、つげ義春のような脈絡のない展開が好きです。

そういうわけで、今はブログが私の執筆活動です。

ローマ人の物語を読む人の物語

塩野七生の大作、「ローマ人の物語」

以前から気にはなっていましたが、何しろ全15巻(文庫版なら40巻)。

古代ローマ史にそこまでの思い入れを持っているわけでもなく、私とは無縁の存在でした、先日までは。

ところがある日、状況は一変します。キッカケは、民主党岡田幹事長の発言。

「菅首相は『一定のメドがつけば身を引く』と言い、後戻りできないルビコン川を渡ってしまった」

シーザー(カエサル)の決断に由来するこの言葉を久しぶりに聞き、そういえば、古代中国の次に、古代ローマが好きだったような気もしてきました。

こうなったら読んでやろう、ローマ人。

決意の鈍らぬうちに書店に赴き、文庫版で第1巻からとりあえず13巻までを、一括購入しました。

まさに私も、ルビコン川を渡ってしまったのです。

ただし、書店と言ってもBOOK・OFFなので、ルビコン川でも浅瀬を渡った感じです。

前書きにこうあります。

「それでは今から、私は書きはじめ、あなたは読みはじめる。」

これを私は、挑戦状と受け取りました。

(つづく)

漢字違い

「関節話法」

関節をボキボキと鳴らす音で会話をする異星人との交渉役に、関節を鳴らす癖がある外交官が抜擢され、大まじめなのに大爆笑の外交交渉が展開・・・

筒井康隆の小説のなかでも、とくに好きな話です。

「予防摂取」

あらかじめ食べたり飲んだりして備えておくこと。

誤変換をヒントに、私が思いついたフレーズ。それほど面白くはないです。すいません。

「全身熱唱」

火でヤケドしたら「火傷」、熱によるヤケドは「熱傷」

普通の歌い方だと「歌唱」、一生懸命歌ったら「熱唱」

「選択バサミ」

切るべき導線は赤か白か。時限爆弾の処理作業で定番の二者択一。

そのとき使うのがコレ。厳密にはニッパーですけど。

一般に女性は、ニッパーとラジオペンチの違いがわからないようです。

「原発性肝癌」

転移性ではない肝臓癌のこと。本当の医学用語です。

おじいちゃんの病名を告知された、鹿児島のあるおばあちゃんが、「やっぱり原発のアレですかねぇ」と納得した、という実話を、ずいぶん前に聞いたことがあります。

今だと、笑えない話かもしれません。

です・ます

「そうですね」と言うかわりに、「ですね」で済ませる人が増えています。

「そうです」と返答する場面で、「です」 とだけ言う人も時々います。

「そう・です」という言葉の中で、省くと意味が無くなる「そう」を省き、本来意味をもたない「です」だけを残す。斬新です。

「ですです」と重ねて言う人にも、最近出会いました。

そのうち、こんな感じになるでしょう。

「明日はお休みですよね?」

「です」

「じゃあ、飲みにでも行きますか?」

「ます」

 ーーー

「焼酎好きなんですね、もっと飲みますか?」

「ですます」

最近の流行語

辛くも不信任案が否決された菅首相。約束した退陣の時期は、震災からの復旧・復興と福島原発事故の収束に「一定のメドがついた時期」とのこと。

「一定の」メド

いまホットな言葉です。紛糾を招いています。

字面の印象とは裏腹に、どのようにでも解釈できるあいまいな言葉なので、今後政治家の間で流行が予想されます。

「ゼロではない」

原子力安全委員会の班目委員長によると、彼の口癖で、「事実上ゼロだという意味」とのこと。

この言葉、医者は意外によく使うのでは?

手術前のインフォームド・コンセントで、希な合併症や併発症のことを説明する際、「起きる可能性は低いですが、ゼロではありません」と、私はよく使っていました。

これを「起きる可能性はほとんどありません」と言うと、誤った印象を与えるからですが、悪く言えば責任回避の常套句です。

班目委員長もおそらくそのニュアンスで使ったのでしょう。

ところで、なぜ「斑目」ではなくて「班目」なのか。

「ペテン師」

前首相が現首相に言う言葉でしょうか。

それにしても、久しぶりに聞いた、レトロな言葉です。

ちり紙

トイレでは、脈絡もないことを考えたりします。

最近のトイレットペーパーは手触りが柔らかいです。

たいてい「二枚重ね」で、時には「色つき」「香り付き」などあるけれど、共通しているのはいずれも「エンボス加工」になってきたことでしょうか。

こどもの頃、くみ取り式便所で使っていた「ちり紙」も、シワシワして、少しうねっていました。

ここで、「ちり紙」の読み方は、もちろん「チリシ」です。

そして「チリシ」で連想してしまうのが「『漢書』地理志(かんじょチリシ)」

受験生が必ず知っておくべき、紀元前後の日本について初めて記載された中国の文献です。

「楽浪海中に倭人あり、分かれて百余国を為す。」という部分が有名です。

これを習ったとき、なぜか「べんじょチリシ」というフレーズを着想してしまい、以来そのフレーズはどうしても忘れられないムダな記憶として、数十年にわたり私の脳(海馬?)の一部を占拠し続けています。

この文献名をもっと詳しく言うと、「『漢書』地理志・燕地」となります。

私の海馬を占拠するフレーズについてはこれ以上書きません。

トイレで考えたことだけに、つまらない話でした。

チッソ

水俣病の原因企業チッソの分社化が決まり、事業を継続する子会社ができました。

その名も、JNC 株式会社。

「Japan Nitrogen Chemical」株式会社だろうかと推測してみましたが、実際は

「Japan New Chisso」とのこと。ちょっと想定外。

「Chisso」は、一般名詞の「窒素」ではなく、固有名詞扱いのようです。

かつての社名「新日本窒素肥料株式会社」に愛着のある人が命名したのか、それにしてもセンスを疑います。

なにしろカタカナ読みすると「ジャパン・ニュー・チッソ」ですから。

こういうのを「重箱読み」的に言うと何と表現するのがいいか、目下思案中。

ビデオ流出

尖閣ビデオ流出が大きく報じられています。

この件には様々な問題点や背景をはらんでいますが、私が気になったのは「流出」です。

秘密情報が外部に漏れた場合には、通常「漏洩」という言葉を用います。

では、漏洩と流出、どう違うのか。考えてみました。

言葉から受ける印象としては

 漏洩:小さな漏れ、こっそり

 流出:大きな漏れ、どっさり

漏れ方(イメージ)

 漏洩:口頭・筆記・撮影など、諜報部員的イメージ

 流出:文書・画像・映像など、マスコミ的イメージ

漏らした人が得られるもの(イメージ)

 漏洩:金銭・弱み解消、場合により身の危険・犯罪歴

 流出:儲け・自己満足、場合により社会的絶賛・非難

情報はどうなるか

 漏洩:秘密性は持続

 流出:しばらく話題

ひとことで言えば

 漏洩:裏取引による情報提供

 流出:不本意な形の情報公開

同姓同名

「住所・氏名・年齢が同じだけど別人」そんなことがあり得るのか。

双子?

1人が淳(じゅん)でもう1人が淳(あつし)なら字面は同姓同名。

そんな名付け方はしないでしょう。

それはともかく、医療機関では同姓の別人に注意しなければなりません。

名前を「フルネーム」で確認することも大事です。

しかしフルネームで確認しても問題になるのが「同姓同名」

「同姓同名で住所も同じ、ということがあったぞ」

と、かつて指導教官から聞いたことがあります。

そのカラクリは、母親と同じ名前(ファーストネーム)の女性と結婚した息子夫婦が、親と同居している場合です。

では「同姓同名で住所も年齢も同じ」場合とは?

次のショートストーリーを想像してみて下さい。

同級生の女性二人。同じファーストネームなのがきっかけで親友となり、互いの自宅に行き来するうちに、一方が他方のお兄さんと知り合い・・・やがて結婚。

事情があり夫婦はしばらく実家で生活。

この時、元同級生の二人は「同姓同名で住所も年齢も同じ」状態です。

こういう場合、しばらくは夫婦別姓がいいかもしれません。