テレポーテーション

「量子テレポーテーション」の実験に、東京大の古澤明教授らが成功したとのこと。

量子コンピュータの基本技術だといわれますが、そんなことより、もっとすごいことがあるでしょう。

「どこでもドア」です。だってテレポーテーションって、そういうことでしょう? 

このさい<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-287.html" target="_blank" title="量子力学">量子力学</a>のこまかいことは棚に上げて、想像を膨らませていきましょう。

どこへでも「瞬間移動」できるようになると、移動の時間が節約できます。当然、交通費も不要です。

一晩のうちに、黒川温泉と登別温泉の「入り比べ」をすることもできます。

そのかわり、移動関係産業は大打撃でしょうね。自動車会社や鉄道会社や旅行業者は商売あがったりです。

移動はまた、旅行の楽しみでもありますが、それも失われます。

駅や空港に到着した時から盛り上がるテンション。車窓から眺める山や海。駅弁や車内販売のビール。

列車や航空機での旅は、富裕層だけが堪能できる贅沢となり、庶民の移動はもっぱら、どこでもドアです。

もう観光地とかに行くと、どこでもドアだらけ。「間違いドアにご注意下さい」などとのぼりも立ってる。

旅館でこどもが「Wii忘れた」と泣いても平気です。すぐに自宅のWiiを取って来ればすむこと。

お父さんのビールの追加は、自宅の冷蔵庫から取ってくれば安上がりです。

寝る前にお父さんは、会社に戻って残業もできます。

なんか、つまらんですね、テレポーテーションの旅は。

摂氏と華氏

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-658.html" target="_blank" title="猛暑">猛暑</a>が続くのは日本だけではないようで、中国でも米国でも、異常な暑さが報じられています。

中国重慶では42度を記録し、上海テレビは地面で豚バラ肉を焼いて見せたとか。

ニューヨークでは100度超えとなりました。単位が違うとは言え、聞いただけで焦げそうな数値です。

その温度の単位ですが、日本は「摂氏」、米国では「華氏」。どうして統一できなかったのでしょうね。

「摂氏(セ氏)」とは「セルシウス氏(Celsius氏)」のこと。記号は「°C」

水の凝固点を0度、沸点を100度とし、その間を100等分した温度単位であることは、小学校で習います。

中国人がセルシウスに「攝爾修斯」の字を当てたものだから、略して「攝氏」、常用漢字にして「摂氏」。

私の疑問は、「摂氏」を読むときには「セッシ」と言うのに、書くときにはなぜ「セ氏」なのか。

本来読みは「セシ」が正しいでしょう。なにしろセルシウス氏だし。「摂」の字にだまされていませんか。

「華氏(カ氏)」とは「ファーレンハイト氏(Fahrenheit氏)」のこと。記号は「°F」。

ファーレンハイトに当てた中国語は「華倫海」でした。なので略して「華氏」。

中国人的には「華」の音は「ファ」だったのですが、日本人の発音が「カ」になってしまったようです。

「摂氏」も「華氏」も、中国語(漢字)を介したおかげで、発音がオリジナルとずれてしまったわけです。

華氏温度の定義は、水の凝固点を32度、沸点を212度として180等分したもの。なんじゃそりゃ、ですね。

ファーレンハイト氏がそのような目盛にした理由には、さまざまな説(言い伝え)があります。

少なくとも言えるのは、カ氏100度(100°F)は、人間の微熱(37.8度(37.8°C))に一致するということ。

100°Fを超えると、体温なら「熱があるね」となり、気温なら「猛烈に暑いね」となります。

セ氏は自然科学に基づいたものであり、カ氏は人間生活を基準としたもの、と言えるかもしれません。

大型加速器

「下手の横好き」という言葉がありますが、「わからんくせに知りたがる」って言葉も提唱したい。

たとえば「反物質」とか聞くと、私の能力を超えていることは確実なのに、それを理解しようと試みます。

日経サイエンスなどを買って帰り、ページをめくって感慨にふけり、やがて目とページを閉じます。

今朝は新聞で「CP対称性の破れ」という文字を見つけたので、他のどの記事よりも先に読みました。

この「破れ」を説明する理論でノーベル物理学賞を受賞したのが、われらが小林・益川両博士です。

両博士の理論によって説明できるのはしかし、「破れ」全体の1000兆分の1以下だといいます。

私の理解も、おそらくそのぐらいの割合です。

宇宙関係で言えば、最近の話題は、次世代大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」でしょう。

あの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-274.html" target="_blank" title="ヒッグス粒子">ヒッグス粒子</a>を発見した、欧州の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-307.html" target="_blank" title="CERN">CERN</a>」をしのぐ、全長30kmの直線状の、史上最強の加速器です。

このILCを、世界にひとつだけ建造することが決まっているそうです。ぜひ日本に誘致して欲しいですね。

国内候補地は、九州(福岡・佐賀県境)と東北(岩手)の2カ所に絞られています。

個人的には九州に来て欲しい。九州人ですけん。だけど東北には復興の象徴という面があり、あなどれない。

建設費は8300億円だそうです。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-359.html" target="_blank" title="ユニクロ">ユニクロ</a>の柳井正氏の総資産よりは、ずっと少ない。

高速増殖炉

運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」で、約1万個の機器の点検を怠っていたことが、問題視されています。

そうでなくても問題点の多い高速増殖炉ですが、マジメに開発する気あるんですかね。

その高速増殖炉の不思議な点は「燃料を燃やせば燃やすほど、燃料が増える」ということです。

ちょっと意味わかりませんね。何かが増えるのなら、何かが減らなくては説明がつきません。

小学生に訊かれたらどう答えたらいいのか。今日は、思いっきり簡略化して「増殖」の説明を試みました。

(1)ウランには2種類ある

「燃えるウラン」と「燃えないウラン」です。ここで「燃える」とは、核分裂して別の元素に変わること。

燃えるウランは、天然のウランのうちのわずか0.7%であり、資源の枯渇が心配されています。これが前提。

(2)普通の原発(軽水炉)で起きていること

燃えるウランが核分裂すると、熱と中性子を放出します。その熱を利用して発電します。

燃料を水で取り囲んで中性子の速度を減速しているので、中性子はウランに衝突しやすくなっています。

その中性子が、燃えるウランにぶつかると、また核分裂して熱と中性子を出します(連鎖反応)。

その中性子が、燃えないウランにぶつかると、ウランは核分裂せずにプルトニウムに変わります。

(3)高速増殖炉で起きていること

プルトニウムが核分裂すると、やはり熱と中性子を放出します。その熱を利用して発電します。

燃料をナトリウムで取り囲み中性子は高速のままなので、核分裂時には高速中性子がたくさん放出されます。

その中性子が、プルトニウムにぶつかると、また核分裂して熱と中性子を出します(連鎖反応)。

その中性子が、燃えないウランにぶつかると、ウランは核分裂せずにプルトニウムに変わります。

プルトニウム1個の核分裂で、理論的には1.2個以上のプルトニウムができるそうです。

このように、一見プルトニウムは「増殖」していますが、その分、燃えないウランを消費しているわけです。

「燃やせば燃やすほど燃料が増える」のではなく、「燃えないウランを使える原子炉」と言うべきでしょう。

エクサ級スパコン

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-95.html" target="_blank" title="スーパーコンピュータ">スーパーコンピュータ</a>「京」の計算能力は、すでに世界第3位に後退しています。

文科省は今年度から、巨費を投じて、京の100倍の性能のスパコン開発に乗り出すそうです。

現在世界ランキング1位のスパコンの計算速度は、わずかに京の1.67倍。

それなのに100倍を目指すところに、本気で世界一を狙う意気込みを感じます。民主党とは違いますね。

新スパコンの名前は、まさか「百京」ではあまりにベタですが、それも面白い。

百京=10の18乗=「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-62.html" target="_blank" title="エクサ">エクサ</a>」と表せるので、名称もそのまま「エクサ」になる可能性がありますね。

この際、早めにエクサに決めておくのはどうでしょう。そうしないと、中国が先に登録してしまいそうです。

と思っていたら、その中国は、名前どころか実際に、エクサ級スパコンの開発を進めているようです。

文科省は1000億円を投じると言ってますが、その程度で果たしてこの競争に勝てるのか心配です。

この際、スパコン開発に兆円単位をつぎ込んではどうでしょう。

富士通以外のメーカーにも頑張ってほしいです。複数のグループが開発競争をするのも面白い。

それこそアベノミクスにいう「民間投資を喚起する成長戦略」となりませんかね。

背高泡立草

「ヒノキ」花粉症は、たいてい連休明けまで続くものですが、どうも今年は早々とピークを過ぎたようです。

これから夏までは「イネ科」植物の花粉が飛散し、夏から秋には「ブタクサ」アレルギーが悪化します。

米国では、ブタクサが花粉症の主要な原因だそうです。

「セイタカアワダチソウ(背高泡立草)」は、ブタクサとは異なる植物です。

しかしかつては、アレルギーの原因だと疑われました。濡れ衣でしたが、まだ風評は続いているようです。

セイタカアワダチソウは、ミツバチなどに花粉を媒介させる植物であり、花粉は風では飛ばないそうです。

こどもの頃は、どこの空き地にも、セイタカアワダチソウがジャングルのように密生していました。

背丈よりも高く、茎は太くて頑丈で、その茂みは「秘密基地」を作るのには最適の環境でした。

セイタカアワダチソウは、根から化学物質を分泌して周囲の植物の成長を抑制しているそうです。

その結果、セイタカアワダチソウは群落を作り、こどもたちに探検場所を提供していたわけです。

このような、植物が化学物質によってで周囲に影響を及ぼす作用を「アレロパシー」というそうです。

地中に何年間もたまったアレロパシー物質は、やがてセイタカアワダチソウ自身の生育をも抑制し始めます。

これを「自家中毒」というそうです。人間と同じ病態名を使うのが面白い。

最近、セイタカアワダチソウのジャングルを、あまり見かけなくなりましたが、自家中毒のためでしょうか。

それとも空き地が減ったせいなのか。あるいは単に、私が空き地に目を向けなくなっただけなのかも。

ナスカの地上絵

ナスカにまた、新たな地上絵が発見されたと、数日前に報じられました。

こういうのは私の好きな話題ですが、あえてブログには書かず、様子を見ていました。

だってあの絵、面白すぎるでしょう。誰か愉快犯が、周到にデザインしたんじゃないの?

と少し疑っていましたが、イタズラではなさそうです。周到にデザインしたのは、紀元前の人たちでした。

この地上絵を「地上を歩いていてたまたま目視で発見した」という山形大の坂井正人教授も、なかなかです。

ていうかまず、なぜ山形大学がナスカ研究なのか。

山形大学のナスカ地上絵研究は、文化人類学者の坂井教授を中心に、2004年に始まったそうです。

その彼の元に、地理学、心理学、情報科学など、専門を異にする研究者たちが集結しました。

こういう、いろんなプロフェッショナルが集まったチームって、映画みたいで何かやらかしてくれそうです。

地上絵の解析には衛星画像が必要ですが、当初は入手が困難で、行き詰まっていたそうです。

しかしあるとき、TVの番組に協力した際に、番組スタッフがナスカの画像を偶然持っていたというのです。

その「世界ふしぎ発見」に助けられて、衛星画像の入手に道が開け、その後の研究が順調に進んだそうです。

衛星画像を元に、気の遠くなるほど精密な地上調査を実施し、100以上の新たな地上絵を発見したとのこと。

今回ニュースになった地上絵は、そのうちのひとつに過ぎないということです。

ちょっと歩いてたら偶然発見して大ニュースになった、という話ではないんですね。

巨大構造物

宇宙最大の「構造物」が見つかったというニュース。

天文学者や宇宙物理学者はもちろん、私のような潜在的宇宙ファンの間でも、波紋を呼んでいます。

その大きさは、最大幅40億光年といいますから、なかなか大きい。

こっちの端からあっちの端まで行くのに、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-269.html" target="_blank" title="光の速さ">光の速さ</a>でも40億年かかるというわけです。

巨大構造物の実体は、「クエーサー」73個からなる集合体とのこと。出ました、クエーサー。

中心の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-131.html" target="_blank" title="ブラックホール">ブラックホール</a>が強すぎて、周囲の天体もろとも、ひとつの恒星のように輝く若い銀河のことです。

さてここからは、科学的根拠に乏しい私の妄想ですので、注意してお読み下さい。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-274.html" target="_blank" title="宇宙は誕生">宇宙は誕生</a>から137億年といわれています。誕生以来ずっと膨張し続けているのは、皆さんご存じの通り。

最高速度(光速)で膨張しているとしても、宇宙の大きさは半径137億光年、直径で274億光年。

シロウト考えでは、そのようになります。

その直径274億光年の宇宙空間の中に、40億光年の大きさの構造物があるとなると、存在感は大きいはず。

宇宙を4畳半の部屋にたとえれば、その構造物の大きさは、大きめのビーチボールぐらいになります。

それだけ大きいと、夜空を見上げたら必ず目にとまりそうなものですけど。どれですかね。

隕石落下

おりしも、小惑星が地球に接近しつつある時に、ロシアに隕石が落下しました。

映画「アルマゲドン」の冒頭と酷似した状況であり、いろんな展開を想像してドキドキしてしまいました。

残念なことに、ではなく幸いなことに、小惑星は今朝、無事通り過ぎていったようです。

それでも、地表から地球2個分の距離まで接近していたといいますから、かなりのニアミスと言えます。

ロシアに落ちた隕石は直径17メートル、重さ1万トン。広島型原爆30発分の威力があったと分析されました。

一方で通過した小惑星は直径45メートル、重さ13万トン。落下すれば原爆数百個分の威力だったそうです。

落下しなかったので小惑星のままですが、落下した場合は隕石と呼ばれることになります。

6500万年前に恐竜を絶滅させたのは、直径10Km以上の巨大隕石でした。とんでもないですね。

もしも巨大な小惑星が地球に落下することが判明したら、人類は総力を挙げてそれを阻止せねばなりません。

小惑星を破壊したり軌道を変えるために、核兵器で攻撃するという選択肢もあるかもしれません。

世界中の核兵器をすべて使えば、なんとか衝突を回避できるかも、ということになりますね、ドラマなら。

ところが、1発だけコッソリ手元に残しておくズルい国があるんですよね。仮に北朝鮮としましょう。

おかげで、あと一歩のところで小惑星は破壊できず、それが韓国めがけて落ちてくる。

もはや韓国壊滅か。と、ギリギリのところで北朝鮮が、隠していた核兵器を発射し、小惑星は破壊される。

バツの悪そうな金正恩。しかし朴槿惠韓国大統領は彼を責めず、握手を求める。安倍首相も笑っています。

(三流ドラマ・おわり)

ネズミとラテン語

先日、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-479.html" target="_blank" title="殺鼠剤">殺鼠剤</a>について調べていたときに、面白い論文を見つけました。田中亮氏によるその論文は、

「家鼠一斉駆除における非協力世帯数の推定」

昭和40年に「日本衛生動物学会」で発表されたもののようです。

その内容も面白そうですが、それよりも、私の興味はこの学会自体へと向かいました。

学会のHPを開いて目に飛び込んできたのは「ねずみ駆除協議会」というリンク。こんどはそこへ飛びます。

ねずみ駆除協議会。愛称は「ね協」、機関誌は「ねずみ情報」だそうです。なんか面白そう。

入会金10,000円、会費は月額6,000円。ちょっと高いな。

さて学会のHPに戻り、こんどは「昆虫学データベース(九大農学部昆虫学教室)」へのリンクをを発見。

これを見て、ふと学生時代に教養科目として履修した「動物学」の白水隆・九大教授を思い出しました。

昆虫学とくに蝶研究の権威だったそうですが、すごい学者だと知ったのは、ずいぶん後になってからです。

白水教授の試験内容は、おおむねラテン語の試験のようだった記憶があります。

このときにやたらに覚えた(覚えさせられた)ラテン語は、後の基礎医学(解剖学)で役に立ちました。

いやそれどころか、臨床医学でも日常でも、あちこちにラテン語が残っており、いまだに役に立っています。

いつかまとまった時間があれば、ラテン語の勉強もしてみたいですが、そんな時間はなさそう。