民間ロケットまた失敗

日本初の民間単独開発のロケットの打ち上げは、残念ながら昨日の2回目も失敗しました。

堀江貴文氏が出資するベンチャー企業「インターステラテクノロジズ」社のロケット「MOMO(モモ)」です。

「MOMO」<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2127.html" target="_blank" title="1号機">1号機</a>は11カ月前、打ち上げ成功に見えたものの通信トラブルが起きたためエンジンを緊急停止。

今回の2号機は、スンッと打ち上がったと思ったら、すぐ失速して落ちてきました。

素人目にも、まだまだ乗り越えるべき技術的課題は多いように思えます。

もちろん、これぐらいでめげるホリエモンじゃないでしょう。また1つ、貴重な経験を積んだということです。

「次の3号機を打ち上げるために、どういうふうに改善するのかが課題。そこに全力投球できるようにする」

堀江氏はこのように、まったく前向きです。そうでなくっちゃ。

民間会社が単独でロケットを開発するというのは、並大抵のことではないはず。

あのJAXAだって以前はトラブル続きだったし、NASAですらかつては失敗を繰り返していました。

「今回の打ち上げは、われわれにとってデスバレーで、越えれば大きなステップになる」

MOMO1号機の打ち上げ前に堀江氏はこのように語りましたが、なかなか超えられない谷のようです。

「デスバレー」とは、研究開発から実用段階へと発展するための難関や障壁を意味する言葉です。

その由来は、アメリカ南西部の、例の、「モハーヴェ(Mojave)砂漠」の北に位置する盆地の名前です。

Macの次期OS「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2436.html" target="_blank" title="macOS Mojave">macOS Mojave</a>」って、そのような厳しい土地の名前をあえて冠したわけですね。

そう簡単には超えられない何かを超えようという、Appleが秘めた何かを感じます。何かは知らんけど。

酒と二日酔い

純米大吟醸酒などの良いお酒は、飲めば酔いますが、二日酔いをしにくいという経験則があります。

現に今朝は、まったく二日酔いをしていません。これはいったいどうしたことなのか。考えてみます。

まず、酔いや二日酔いに影響する因子は、ざっくり言うと、こうでしょう。

(1)アルコール摂取量(総摂取量と摂取速度など)

(2)アルコール代謝能(体質や体調、薬剤や食事等の影響も含む)

上等な純米大吟醸酒に含まれるエタノールが、他の酒類のエタノールとどう違うのか。これはわかりません。

水分子とエタノール分子の水素結合やクラスター構造の違いが、その後の代謝にまで影響するのでしょうか。

むしろその酒に含まれる、エタノール以外のさまざま成分が、二日酔いに関係するのかもしれません。

良いお酒は値段が高いので、ゆっくりと味わって飲み、結果的に摂取量が少なくなる可能性があります。

栄養バランスの良い和食系の料理と一緒に飲むことが多ければ、アルコール代謝にも良いかもしれません。

旨いお酒が飲める、と考えただけで気分が高揚し、良いホルモン(?)が出ている可能性もあります。

それに加えて私は昨日、「ヘパリーゼZ」なるサプリを初めて服用してみました。これも効いたと思います。

ただし、たしかに今朝は二日酔いがなかったかわりに、昨夜私の体に「異変」が起きました。

まず、夜中にひどい頭痛で目覚めました。二日酔いと同様の痛みでしたが、不思議と短時間で消失しました。

続いて、ひどい寝汗です。あまり経験の無いような多量の汗をかき、下着を7回取り替える羽目になりました。

そして朝、汗はおさまり頭痛も吐き気もなく、野菜ジュースとコーヒーもスッキリ美味しく飲めました。

ヘパリーゼZの効果で、アルコールがきわめて短時間のうちに代謝されたためではないかと、推測します。

まず、いったんアセトアルデヒドが作られて頭痛が生じたものの、すぐに分解されて多量の汗になった、と。

この仮説を証明するためには、再現性を確かめるしかありません。近いうちに「実験」です。

地球寒冷化対策

寒い日が続きます。朝の通勤時に、自動車が暖まるまで待つその間の寒いこと。エアコンのタイマーが欲しい。

車に表示された外気温を見たら、3日前のマイナス4度にも驚きましたが、昨日はマイナス5度でした。

さいたま市では観測史上最低のマイナス9.8度を記録したというし、この冬はとにかく、やたら寒いです。

夏には異常に暑くて、やれ地球温暖化の影響だなどと騒いだのに、冬が異常に寒いのはどうしてなんでしょう。

年間の平均気温が上がっているのに冬が寒いのであれば、夏はますます暑くなるのでしょうか。

あるいは、温暖化には地域差があって、全体として平均すれば温暖化ということなのかもしれません。

地球温暖化によって、中緯度地域はむしろ寒冷化するという説もあります。

いずれにせよ、いまの間氷期が終わって次の氷期が来れば、地球温暖化問題も終了です。

そのときに、日本の(とくに熊本付近の)気温がどうなるかわかりませんが、かなり寒いのでしょうね。

次の氷期は1万年以上先らしいですが、最近話題の「ミニ氷河期」は、もう始まっているとも言われます。

太陽活動が弱まることで、今後200年ぐらいの間に、地球が寒冷化するとのこと。これは切迫してますね。

ホントかどうかわかりませんが、もしも寒冷化が進み始めたら、人類はそれにどう対処すべきなのか。

まず、これまでの地球温暖化対策はすべて中止して、地球寒冷化対策に切り替えなければなりません。

二酸化炭素などの温室効果ガスを多量に放出して、地球をガンガン温めるというのも手でしょうね。

「地球温暖化は原発推進の格好の口実だ」と、最近目にした記事に書かれていました。

ならば地球が寒冷化し始めたら、脱原発も進めやすくなります。火力発電の方が、地球に優しいからです。

久々の緊急地震速報

九州自動車道を走っているときに、突然、テレビの音声から「緊急地震速報」が聞こえてきました。

なにしろ高速走行中なので、地震の場所によっては重大事故に巻き込まれる恐れがあり、警戒しました。

さいわい、というとアレですけど、地震が起きたのは関東地方のようで、私の走行に支障はなさそうでした。

震度が心配で、聞き耳を立てていたところ、震度3だといいます。震度3なのに、緊急地震速報?

この誤報の原因は、あとでニュースでも解説されたので、皆さんもご存じの通り。気象庁のサイトによれば、

「近接して発生した地震を1つの大きな地震と認識し、適切な緊急地震速報を発表できないことがあります」

今日の場合、北陸と関東で同時に(3秒差で)起きた2つの地震を、1つの大きな地震と認識したのでしょう。

それじゃ仕方ないな、とも言えるし、もっと予想精度を上げてくださいよ、と注文を付けたくもなります。

でもそれよりも私は、わずか3秒差で、富山県西部と茨城県沖で地震が起きた事実に、むしろ興味があります。

本当に偶然でしょうか。2つの地震は本当に無関係でしょうか。

たとえそうだとしても、同時に起きた2つの地震が、別の巨大地震を誘発することはないのでしょうか。

もしも今回、2つの震源がもっと近接した、たとえば神奈川県東部と茨城県西部だったらどうでしょう。

ほぼ同時に、そこそこ近接して起きた2つの地震は、やはりそれなりに警戒してしかるべきだと思うのです。

間違えて緊急地震速報を出してしまったことが、怪我の功名となる可能性だってあるわけですから。

システム改修で精度を上げることも大事ですが、間違いを恐れない「疑わしきは速報を」の姿勢は大事です。

病魔と闘う

年賀状の喪中欠礼はがきが届き始めるこの時期、思いがけぬ訃報に接して、少なからず動揺しています。

旧友の奥様がつい先日亡くなられたことを、その通知によって知りました。

ただ欠礼を伝えるだけの定型的な文章の中に、友の胸の奥にしまい込まれた深い悲しみを感じました。

「本年中賜りましたご厚情を深謝申し上げます」と言われても、私は何の気遣いも出来ていませんでした。

高齢の方が亡くなると、人々はその人の生き様を振り返り、悲しみの中にも安らぎを感じつつ送り出します。

しかし一方で、まだまだ若いと思える方の訃報を聞くと、驚きと悲しみと不条理と無念の思いを禁じ得ません。

病魔に倒れてもなお、懸命に最期まで生き抜いた人とそのご家族には、畏敬の念をおぼえるばかりです。

病気はどうして征圧できないのでしょうか。私は医者として、その疑問をずっと持ち続けています。

細胞の老化ならまだ納得できますが、感染症や癌や動脈硬化性疾患などが、なぜいまだにはびこるのでしょう。

すべての人が、細胞の寿命いっぱいまで生きられるような時代は来ないのでしょうか。

素粒子を研究したりAIを開発する前に、人類はまず、人体の生理と病理の究明に全力投球しなければ。

研究は続けるべき

このたび国は、予知を前提とした東海地震の情報の発表を、取りやめることを決めました。

地震の研究が進めば進むほど、その予知は困難だということがわかってきた、というわけです。

40年来の防災対策が方針転換を迫られたわけですが、今更ですかと言うつもりはありません。

むしろ、ここで地震予知研究を諦めていいのかとさえ、思ってしまいます。

何十億年も続いてきた地球活動のごく一部を、たかが40年ぐらい観測して、わかった風なことは言えません。

防災対策は、予知とは別に進めるべきでしょうけど、地震研究もいっそう精力的に続けてもらいたい。

科学は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2174.html" target="_blank" title="指数関数的に進歩">指数関数的に進歩</a>しています。あと40年ぐらいしたら、本当に地震が予知できるようになるかもです。

今回の衆議院議員選挙では、争点のひとつが原発。

再稼働を認めるか認めないか、脱原発にしてもそのトーンは各党でかなり違います。

しかしいずれにせよ、今後数十年以上にわたって日本に廃炉ラッシュが起きることは、間違いないでしょう。

その過程で、また想定外の事態が起きないことを祈るのみです。

原発が、その建設や維持よりも事故処理の方がよっぽど困難だということを、このたび思い知らされました。

事故処理どころか、廃炉や放射性廃棄物の処理にしても、まったく未経験・未解決で研究途上の分野です。

それでよくもまあ、ここまでたくさんの原発を作ったものですが、作ったものはしょうがない。

反原発であろうとなかろうと、原子力分野の科学研究を、日本は今後もやめるわけにはいかないでしょう。

基礎研究の重要性

ノーベル生理学・医学賞は、米国の3人の研究者に贈られることが決まりました。

授賞理由は「概日リズムを制御する分子メカニズムの発見」、つまり「体内時計」の仕組みの解明です。

残念ながら、日本人の3年連続のノーベル生理学・医学賞受賞は、なりませんでした。

本命視されていた本庶佑・京都大特別教授は、今年も受賞を逃しました。

本庶先生といえば、がん免疫治療薬「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1828.html" target="_blank" title="オプジーボ">オプジーボ</a>」の開発につながったタンパク質の発見でも知られています。

世界的に高名な医学研究者ですが、意外と人間的で面白い人のようです。先生の文章の一部を紹介すると、

「あの企業の株が上がると思ったと後から言う者と、実際にその可能性にかけて株を買った者との違いである」

研究のアイデアを思いついたことと、その可能性にかけて実際に研究することの違いを述べたものです。

本庶先生の話には卑近なたとえ話が多く、とてもわかり易いのが特徴です。

「山奥に道なき道を分け入り、初めて丸木橋を架けることが私にとっての喜びであり、丸木橋を鉄筋コンクリートの橋にすることではない」

基礎研究こそが未来の世界を変えるのであり、その応用に興味は無いと、そう言っているのです。

ところが安倍首相は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1442.html" target="_blank" title="2年前のOECDの基調演説">2年前のOECDの基調演説</a>でこう語りました。

「学術研究を深めるのではなく、もっと社会のニーズを見据えた、もっと実践的な、職業教育を行う」

山奥を分け入るようなことはせず、鉄筋コンクリートの橋をたくさん造れというわけです。残念な考え方です。

日本の近年のノーベル賞ラッシュは、過去の遺産を食いつぶしたものに過ぎないと、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1827.html" target="_blank" title="大隅良典氏">大隅良典氏</a>は言います。

いま基礎研究で手を抜けば、将来の日本からは自然科学系のノーベル賞は出なくなるかもしれません。

安倍首相だけでなく、文系の政治家には、その重要性がわからないようです。

電磁パルス攻撃

北朝鮮は、「広大な地域への超強力EMP(電磁パルス)攻撃を加えることができる」と主張しました。

出ました!「EMP」。映画『マトリックス』で「センチネル」を撃退したときの、アレですね。

SF上の兵器かと思ってたら、ドラマ『<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-456.html" target="_blank" title="24 -TWENTY FOUR-">24 -TWENTY FOUR-</a>』では、テロ用に使われていました。

核爆弾を、地上数十〜数百キロの高高度で爆発させると、広い範囲にEMP攻撃が及ぶとされます。

EMP実現のためには、ICBMの大気圏再突入技術は不要なので、北朝鮮リスクは一気に高まった気がします。

強力なEMPによって、あらゆる電子機器が破壊され、インフラや経済活動や防衛網も無力化できるとか。

当然、米国などではEMP対策を行ってることでしょうけど、それは国防上の重要拠点など一部でしょうね。

EMPが落雷の親玉みたいなものだとすれば、「電磁シールド」が有効かもしれません。

学校で習った「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-670.html" target="_blank" title="ファラデーケージ">ファラデーケージ</a>」のような、金属製の網で覆われた部屋などなら、安全なのでしょうか。

自動車や航空機に落雷しても、中の人間には影響がありません。でも、EMPだとどうなんでしょうね。

そういえば20数年前頃、私は毎日電磁シールドの中に入って、実験をしていたことがあります。

単離心筋細胞を使って、「パッチクランプ」という方法で細胞膜の単一チャネル電流を調べる研究です。

極めて小さな電流を計測するので、電気的ノイズを徹底的に排除するために、シールド室で実験します。

実験室内に、目の細かい金属の網で四方八方を囲まれた小部屋を作り、その中で作業するわけです。

でもEMP攻撃は、自動車や航空機の電子部品も破壊するらしいので、金網シールドぐらいじゃダメでしょう。

どのぐらい強力なシールドが必要なのでしょうね。鉛入りの壁でできた、レントゲン室なら大丈夫でしょうか。

万一に備えて、予備のパソコンやスマホや電子機器を、レントゲン室に保管しておくと有効でしょうか。

EMPでインフラ(電気、通信)が破壊されたら、パソコンやスマホがあってもあまり役に立ちませんけどね。

ホリエモンのロケット

「ホリエモンのロケット」って、「ドラえもんのポケット」に似てますね。

それはともかく、日本初の民間単独開発のロケット「MOMO(モモ)」が昨日、打ち上げられました。

結果は失敗でしたが、壮大なプロジェクト全体を考えれば、むしろ一歩前進したととらえるべきでしょう。

「インターステラテクノロジズ」社は、堀江貴文氏が創業したことで知られるベンチャーです。

ところが面白いことに、昨日のTVニュースでは、ホリエモンの「ホ」の字も報じないメディアがありました。

彼を賛美したくないのか、テレビ局とスポンサーとの関係なのか、その辺りのことはよくわかりません。

新聞報道にも温度差が大きく、とくに産経が抑制気味。ははあ、ホリエモンって、そういう位置づけなのか。

打ち上げ前には「ホ」の字も書かなかったのに、打上失敗報道では「ホリエモン」を全面に押し出しています。

「打ち上げ失敗が今後の計画に影響を与えるのは必至だ」なんて論じ方しかできない態度は、いただけません。

Teslaのイーロン・マスクだって、失敗を繰り返しながら、まったくめげずにロケット開発を進めています。

Amazonのジェフ・ベゾスも2020年の初打ち上げを予定しており、二人とも宇宙進出を目指しているとか。

莫大な損失をモノともせず資金を投入し続ける宇宙開発は、大富豪がやるべき使命のひとつかもしれません。

資産規模は違いますが、ホリエモンも同じ思いなのでしょう、きっと。

イ社のサイトを見ると、ファンクラブがあって会員を募集中でした。よしよし、応募してやろう。

月会費は、学生500円、レギュラー1,000円、プレミアム10,000円。毎月払うのは、ちと高いかな。保留。

この会社の所在地は、北海道広尾郡大樹町。今日のところは、大樹町にふるさと納税をしておきました。

将棋とAI

将棋の第2期「電王戦」第1局では、AIの「PONANZA」が、人間の佐藤天彦名人を破りました。

羽生善治氏らを下して電王戦に出た、その佐藤氏に勝ったPONANZAは、現時点でほぼ、世界最強でしょう。

しかも、名人に勝っても成長を止める理由はなく、AIには無限の伸びシロがあることがまた、怖ろしい。

羽生氏が以前、将棋とAIの進化について対談したときのこと。

彼は「接待将棋」のことを話題にして、「接待ゴルフのような仕事は絶対なくなりませんよ」と語りました。

この対談をとりあげた記事のタイトルは、「人工知能に『接待将棋』はできない」となっていました。

まさか羽生氏の真意が、「人間はAIに勝てなくても接待将棋ができる」って情けないことじゃないですよね。

たとえAIがとんでもないレベルになったとしても、人間同士の勝負にこそ、将棋の面白さがあるはずです。

自動車という迅速な移動手段が発明されても、人は自分の足で歩き、走り、しかもその速さを競ったりします。

移動の速さで人が車と競争する意味が無いように、将棋の強さで人がAIと勝負してもしょうがないのです。

むしろAIは、そのレベルを自在に設定することができるので、人間が互角に戦える好敵手ともなり得ます。

人間と対戦しながら、そのレベルを判定して接戦や好勝負を演出することすら、AIには可能になるでしょう。

それはそれで、いいじゃないですか。少なくと、AIにとって接待将棋なんて朝飯前なのです。