走りながら充電

電気自動車(EV)のワイヤレス充電が、いよいよ実用化されそうです。

積極的に推進している日産が、来年の導入を計画しているとのこと。

一般に、ケーブルやコネクタに接続せずに、電気製品への電力供給や充電を行うのが、ワイヤレス給電です。

すでにスマホでは、置くだけで充電できる装置が市販されています。

それと同じように、車も、自宅の駐車場など所定の位置に止めるだけで充電できるなら、かなり便利です。

さらに、道路を「走りながら充電」できるシステムの開発も進んでいるようです。

これによって長距離連続走行が可能となるので、EVの普及が加速するかもしれません。

そうなると、おそらくハイブリッド車は、あっという間に駆逐されてしまうような気がします。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-35.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>ように、そもそもハイブリッド車には無駄が多く、過渡期の乗り物だと思うのです。

ところで人生にも、ときに、エネルギーを蓄えるための「充電」期間が必要です。

この場合、環境を変えたり、のんびりしたり、何かに没頭したり、少なくとも仕事を離れるのが普通です。

私の開業前は、まさにそれでした。開院準備のための「無職」の1カ月間は「充電」期間でもありました。

しかし今、仕事をしながらでも、日々の経験を糧として蓄えていくなら、これもある意味「充電」でしょう。

こういうのを「走りながら充電」と言ったりして。(オソマツ)

ヒゲは朝伸びる

毎朝ヒゲを剃っていて思います。いったい「ヒゲはいつ伸びるのか」

ヒゲ剃りのときに感じる「伸び具合」が、日によって違うのはなぜなのか。これが最初の疑問でした。

休診日の朝は、明らかに「伸びている」し、その翌日の診療日は、明らかに「伸びが少ない」のです。

仕事の日、ヒゲを剃るのは毎朝6時半と決まっています。段取りに従っているので、誤差は5分以内です。

休診日は、その日の起床時間によっても異なりますが、8時半ごろに剃ることが多いです。

ということは、伸び具合の差は「前回のヒゲ剃りからの時間」によるものだろうと、初めは思っていました。

しかし時間の差といっても、せいぜい4時間程度。割合で言えば2割ぐらいの違いしかないはず。

ところが私の実感では、剃りカスの量は、日によって倍ぐらいの違いを感じます。

この感覚が正しいなら、ヒゲは朝6時半から8時半の間に、かなり伸びるものと推測できます。

これを確認すべく、ネット検索して驚きました。

「ヒゲの伸びる時間帯」については、多くの方が私と同じ疑問を感じ、活発に議論しているのです。

で、フェザーのHPによると、ヒゲは「午前6時から10時ごろにいちばん伸びる」とのこと。ほらね。

アウターライズ地震

昨日の地震は「アウターライズ地震」だったと報じられました。

アウターライズ? アウト(外側)でライズ(隆起)した地震? 私は初めて聞く言葉でした。

海側のプレートが陸側のプレートの下に潜り込むうちに、だんだんと「歪み」が蓄積してきます。

陸側のプレートが、歪みに耐えきれずに「ビヨンッ」と跳ね返ったのが「プレート境界型地震」。

日本中の誰もが知っている、3.11巨大地震のメカニズムです。

しかし考えてみれば、一方のプレートの歪みが解消されたのなら、もう一方にだって何か動きがあるはず。

陸側のプレートが「ビヨンッ」と跳ねたのなら、海側のプレートだって「ズルッ」と潜り込むでしょう。

これまでニュース等では、陸側のプレートの跳ね返りばかりが解説されてきたので、うっかりしていました。

こうしてズルッと引き延ばされた海側のプレートに断層が生じたのが「アウターライズ地震」らしいです。

そんなメカニズムなので、アウターライズ地震はしばしば、プレート境界型地震の余震として起きます。

3.11の本震(「ビヨンッ」)から昨日の余震(「ズルッ」)まで、約1年9カ月。

同様のアウターライズ地震として知られるのが、明治三陸地震の37年後に起きた余震である昭和三陸地震。

いずれも地球規模の時間尺度で言えば、「ビヨンッ」と「ズルッ」はほぼ同時なのでしょうね。

静電気

イヤな静電気の季節になりました。もうホントに「ドアノブ恐怖症」になってしまいます。

からだにたまっていた電気(の粒子)が「静電気」なら、流れる電気(=電流)は「動電気」でしょう。

発電所で作られた電気は、「動電気」として、作られると同時にどこかに流れていきます。

電気の伝わる速度はとても速く、発電所から家庭に届くのも一瞬です。

どこかで「蓄電」しない限り、電気は作ると同時に消費されるので、つねに「発電量=消費量」です。

夏の電力不足の頃見かけた、電力使用率80%などという数値は「電力供給力」に対する割合に過ぎません。

実際には、どの瞬間をとっても「供給(発電量)=需要(消費量)」なので、使用率はいつも100%です。

言い換えれば、消費量に合わせて、つねにそれと同じだけの電力を発電しているということです。

極端な話、例えばいま私がドライヤーのスイッチを入れただけでも、それに応じて発電量が増えるわけです。

発電機の負荷変動による周波数変化を感知して、発電量をリアルタイムで微調整する仕組みのようです。

高度な技術による、発電管理システムなのでしょう。

でもそろそろ、電気をためるシステムは作れないのでしょうか。静電気に見舞われるたびにそう思います。

スイッチ

「ロボジー」という愉快な映画を、昨夜TVで観ました。ロボットを作るって、夢がありますね。

小学校の頃、友達の山下君(通称ヤマちゃん)とロボットを作ったことを思い出します。

その頃、TV-CMの「若さだよ、ヤマちゃん」というフレーズがはやったことも、ついでに思い出しました。

ある日、彼と「探検」して見つけた、壊れた洗濯機や扇風機などを、分解して遊んでいたときのこと。

その部品でロボットを作ろうということになりました。山下君は図工が得意だったのです。

大型缶詰の空き缶を頭にして、その中に洗濯機のモーターを入れ、モータにはプロペラを直結し・・・

と構想が膨らんだところで時間切れ。夕方になったので小学生は帰宅です。

後日彼の家に行くと、ロボットは完成していました。イメージとしてはアニメの「ロボタン」でした。

頭部のプロペラを回したり止めたりするスイッチが、胸の部分に2つ取り付けられていました。

その2つのスイッチにはそれぞれ、「入」と「出」の表示がありました。

山下君は「入」と書いたあと、何のためらいもなく「出」と書いてしまったのでしょう。

私は何か違和感を感じたのですが、何が間違っているのか、その後しばらくわかりませんでした。

iPSと誤報

読売新聞の「大誤報」が話題です。

iPS細胞には無限の可能性があります。臨床応用されれば、将来の医療を大きく変えるでしょう。

だから「すでに臨床応用されていた!」という話題に飛びついてしまったわけですね、某記者は。

残念ながら、ガセでした。

誤報の経緯をみると、あきれるほど「裏付け」をとっていませんね。森口氏の言いなりで報道してます。

だいたい今回は、発表が唐突すぎ、内容が画期的すぎ、そもそも森口氏の前評判がなさ過ぎ。

この3点から、医師や医学研究者がみたら、誰でもすぐに怪しむようなニュースでした。

誤報の原因は、記者の医学的センスの無さと検証の不足に尽きます。

「ハーバード大学客員講師」の名前と「東大病院」という取材場所にもだまされたのでしょう。

先入観は禁物です。

しかし考えてみると、森口氏が嘘をついていると思うこと自体が先入観ではないか。

森口氏の言ったことが事実である可能性も、根拠なく排除すべきではないでしょう。

もしも、くだんの移植手術が実際に行われたとすれば、倫理的な問題がある可能性はあります。

本来は極秘にすべき「実験的手術」だったのに、彼は功名心のために発表してしまった。

だからハーバードが、彼の発表を握りつぶそうとしている、的な。

彼の身の安全が心配です。

映画の見過ぎ?

ノーベル賞受賞

山中伸弥教授が、ノーベル医学生理学賞を受賞しました。

「受賞できたのは、日本という国に支えられたから」とは受賞の弁。一方でかつては、

「米国に比べて日本は、10年20年遅れた環境で研究している」という発言もありました。

山中氏でさえも、かつては、自分の実験用のネズミの世話で苦労していた時代もあったそうです。

レベルの違う話でたいへん恐縮ですが、私もかつては、同じような苦労をしていたことを思い出します。

大学で、ネズミ(ラットや天竺ネズミ)を使って実験をしていた頃の話です。

供給元のアニマルセンターで動物を受け取ると、その後は実験者が自分で管理しなければなりません。

毎日のエサやりと水やり、ケージの掃除が日課です。

実験室内で動物を取り逃がし、大捕物になることもしばしばありました。

山中氏同様に苦労しましたが、画期的発見にはついに至らず、世間の脚光を浴びることもありませんでした。

日本の科学研究費はまだまだ不足しています。与党政治家が「2位ではダメなんですか」と言う国です。

希望があるとすれば、山中氏の研究が日本で行われたことでしょう。

ノーベル賞受賞ニュースのたびに、基礎研究の充実が叫ばれますが、そのうちウヤムヤになります。

今度こそ、日本の科学技術研究、とくに基礎研究への国を挙げての積極支援を打ち出して欲しいものです。

「iPS細胞」については、書くと長くなるのでまた後日。

台風の目

過去最大級の勢力と言われる、台風15号が接近しています。

気象衛星の画像を見ると、くっきりと「目」が見えます。

遠心力のために、雲が存在できない領域が、目です。

だから目がはっきりしているほど、強い台風だといいます。

台風の目といえば、思い出すことがあります。

20年ぐらい前、福岡市を台風が直撃した、ある晩のことです。

帰宅しようにも、駐車場まで行くのも困難な暴風雨のため、大学の研究室で時間をつぶしていました。

ところが少しして、ウソのように、ピタッと風雨がやんだのです。

ヘンな気分になり、同僚と外に出てみて、異様な光景に驚きました。

自分たちを中心にして、周囲にぐるりと360度、不気味な雲の壁が立ちはだかっていたからです。

しかも上を見上げると、雲ひとつ無い黒い空が広がっています。

直感的に「台風の目に入った」と悟りました。周りにそびえるのは「目の壁」と呼ばれるものでした。

帰るなら今だ、とばかりに、同僚は一目散に帰宅。それが正解。

しかし私は、目の壁がだんだん迫ってくると、どんな感じなんだろうと思い、大学にとどまりました。

結局、あとで悔やむことになります。

当たり前のように、暴風雨が吹き荒れたのでした。

電力不足解決

九州電力のホームページの「<a href="http://www.kyuden.co.jp/power_usages/pc.html" target="_blank" title="でんき予報">でんき予報</a>」は、毎日チェックしています。

それを参照して、当院の「<a href="http://tsuruhara-clinic.com/original8.html" target="_blank" title="計画停電情報">計画停電情報</a>」のページを、毎日更新するためです。

でんき予報には、当日と翌日の電力需給の実測値と予測値などが掲載してあります。

とくに、当日の電力使用状況の推移を示したグラフに興味が湧きます。

電気使用量のピークは、14時台を中心とした、わずか数時間です。使用率は90%前後に達します。

一方で夜中の1時から朝の5時ごろまでは使用量が少なく、ピーク時の6割程度です。

そのデコボコした棒グラフを眺めていて、つくづく思います。

デコボコを平らにならしたら、電力使用率はせいぜい7割程度じゃあないか、と。

ところがデコボコしているものだから、一時的にでも、供給力を超える心配が出てくるのです。

深夜に発電した電力を、昼間に利用することができれば、このデコボコを少し平坦にすることができます。

現在これを部分的に解決しているのが「揚水発電」です。

しかし、日本の技術革新力に期待するなら、本命はやはり「蓄電」だと思います。

電気自動車や住宅レベルの蓄電システムは、すでに実用段階ですが、まだスケールが小さい。

これから日本が国を挙げてすべきことは、高効率蓄電池の開発と、大規模「蓄電所」の建設でしょう。

再生可能エネルギーによる発電推進も有意義ですが、蓄電技術で世界をリードする方が日本らしいと思う。

超対称性粒子

欧州合同原子核研究機関(CERN)が発見しようとしていたのは、ヒッグス粒子だけではなかったようです。

もうひとつのターゲットは「超対称性粒子」だそうです。

標準理論で予測されていた17種類の素粒子が、すべて見つかったと思ってたら、大間違いでした。

超対称性理論によれば、その17種類すべてに、「パートナー」となる粒子が「あるはず」だそうです。

見つかったばかりのヒッグス粒子のパートナーも、すでに名前は決まっています。ヒグシーノです。

ニュートリノのパートナーは、ニュートラリーノというそうです。

いま急にクラリーノを思い出しました。

ともかく、未発見の素粒子が、あと17種類あるというわけです。

CERNの加速性能が現在の2倍になれば、超対称性粒子のどれかが見つかる可能性があるとのこと。

これでしばらくの間、ノーベル物理学賞は素粒子物理学者の独擅場となるのでしょうか。

それにしても、17個でもどうかと思ってたのに、素粒子が全部で34種類だなんて、多すぎませんか。

たぶん、もっと小さい「ホントの素粒子」があるはず。