「AI2027」論文

「AI2027」という論文が、いまの話題であり今日のテーマです。

OpenAIの研究者などの専門家が2027年末までのAIの発展を予測したもので、具体的で衝撃的な内容です。

詳細は省きますが、結論として、今後のAIの開発ペースしだいで、行く末は2つに分かれるとしています。

(1)開発競争を優先した場合:AIが自律的に意思決定を行うようになり、最終的に人類の支配権を奪う

(2)開発ペースを抑えた場合:AIは人に対して従順で、人をサポートする

私に言わせれば、(2)は単なる過渡期であって、最終的には(1)になるような気がします。

なぜなら、時間とともにAIはいくらでも進化しますが、人は数年〜数十年程度では進化しないからです。

それに各国が協調して(2)を目指したところで、抜け駆けする大国が3つ4つあるでしょう。米露中などです。

どうせ世界が(1)に至るなら、せめて自国だけはAIの側に付きたいと、利己的に考えるわけです。

人類を支配したAIが何を考えるかと言えば、世界平和や地球環境の維持を際限なく追求し始めるでしょうね。

なので皮肉なことに、米露中などが真っ先に「駆除」されることになるでしょう。少々痛快です。

でも最終的には、全ての人間が駆除されることになりますね。完璧な意味で罪のない人間などいませんから。

人間は隠れて抵抗するしかありません。映画『ターミネーター』の世界が現実になるのは、もうすぐです。

ただしそれが2027年末だとしたら、ちょっと早すぎませんか。あと2年半ですか。いやあ、どうしよう。

「新型コロナウイルス武漢研究所起源説」再燃

「新型コロナウイルスは、中国・武漢のウイルス研究所が発生源だ」

そんなことは誰でも知ってます。ていうか、それだと腑に落ちます。ていうか、そんな気がする。しらんけど。

真実かどうかはともかく、ホワイトハウスが公式にそう言ってるので、今後の論戦がどうなるのか楽しみです。

この件を検証したドキュメンタリー映画は、すでにいくつか作られているようですね。

ですがこの際、ホワイトハウス公式のドキュメンタリー作品を作ってくれませんかね、陰謀論プンプンの。

もしも中国が非を認めて(あり得ないけど)全世界に賠償するとしたら、どのぐらいの金額になるのか。

どこかのIT企業の入社試験で出そうなこの推論の、解答例を誰か提示してくれませんかね。

東京ドームにピンポン球を詰めたら何個入るか、みたいなやつです。

そういう推論というのは、正解かどうかではなく、計算根拠の妥当性を含め思考過程が重要です。

でもいまどきは自分の頭で考えず、AIさんに尋ねてしまうんでしょうね。ためしにChatGPTさんに尋ねたら、

(1)「東京ドームにピンポン球は14億個入る」

単純にドームの容積をピン球の体積で除してるけど、それは隙間を考慮してないからダメでしょ。

そこを問い詰めたら、「六方最密充填」というのを持ち出して修正してきました。それを最初に使わなきゃ。

(2)「中国が世界に払うべき賠償額は、総額510兆円」

経済損失+医療費+社会的影響だとか。ふーん、わからん。でも全然少な過ぎる気がする。

死者とその子孫の遺失利益はどうなのかと問い詰めたら、50兆円上乗せしますとの返答あり。その程度なん?

富士山はいつか大噴火する

富士山で大規模な噴火が起きた際の対応について、専門家の検討会の報告書が公表されました。

「宝永噴火」に相当するような噴火が起きると、東京ドーム400杯分の量の火山灰が噴出されのだそうです。

ていうか、わかりにくいですよ、東京ドーム。面積でも地方の人間にはよくわからんのに、体積(容積)って。

火山灰によって、東京や神奈川などの広い範囲で、鉄道や道路の交通に大きな影響が出ます。

鉄道は、レールに火山灰が0.5ミリ積もると運行できなくなり、道路も3cmで通行できなくなるそうですね。

また飛行機は、エンジンが火山灰を吸い込むと止まるので、安全のために付近の運航はストップするでしょう。

ちなみに、9万年前の阿蘇山噴火で噴出された火山灰(<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3671.html" target="_blank" title="よな">よな</a>)は、北海道でも最大10cm積もったといいます。

もしもその規模の噴火が富士山で起きたら、日本中の交通が止まりますね。交通だけの問題じゃないけど。

今回の報告書では、首都圏の火山灰被災地からは、一斉に地域外に避難するのは現実的ではないとしています。

避難所も足りないし、移動する際の混乱を懸念したもので、そのまま被災地で頑張って生活せよというのです。

富士山の噴火被害を予測しながら、しかし避難するなとは、まことに逆説的で皮肉な結論です。

結局、いちばん確実な対策は、首都圏に住むなということ。東京一極集中を避けることでしょう。

これは首都直下型地震でも同じです。なのに、危険性が予測されても、誰も東京から逃げ出そうとはしません。

最悪の事態(最悪すぎる事態)は、あまり突き詰めて考えない、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3453.html" target="_blank" title="そんな想定自体を忌み嫌う国民性">そんな想定自体を忌み嫌う国民性</a>なんですね。

「紐を引っ張ったら温まる」弁当

鶴屋の「全国有名駅弁当とうまいもの大会」の商品を、フーディーワンで買いました。

選んだのは、姫路駅の駅弁「あったか但馬牛めし」です。

弁当はもちろん美味しかったのですが、今日書きたいのは、その「紐を引っ張ったら温まる」弁当のこと。

この手の弁当には、「生石灰(せいせっかい、きせっかい:酸化カルシウム)」と水が、仕込まれています。

紐を引っ張ると水を入れた袋が破れ、生石灰が水に触れて化学反応を起こし、熱が出て蒸気が充満します。

その熱蒸気を容器内で対流・伝導・輻射させて食品を加熱すると、メーカーのサイトに書いてありました。

水と反応した生石灰は「消石灰(しょうせっかい:水酸化カルシウム)」になります。運動場の白線ですね。

つまりこの反応は「水+酸化カルシウム(生石灰)=水酸化カルシウム(消石灰)」と、覚えやすいですね。

それよりも、昔から(中学時代から?)の疑問は、なぜ「生」+「水」→「消」なのか、ということです。

辞書を引いたら、消石灰とは「水酸化カルシウムのこと。生石灰を水または水蒸気で消和してつくる」とある。

「消和(しょうわ)」ですか。私は初めて聞く言葉です。昭和の時代にも聞いたことがない。

そこで同じ辞書(日国)を引いてみると、消和とは「生石灰に水を加えて消石灰にすること」だと。

出た。久々の堂々巡り。つまり、生石灰を消和して消石灰をつくることを消和というわけですか。

消和は英語で「slake」。のどの渇きを満たすこと。火を消すこと。なるほど。なんか分かってきましたよ。

つまり、反応性に富む「生きた」石灰に水を与えたら、反応性の「消えた」石灰になると、そんな感じですか。

「AIのゴッドファーザー」

ノーベル物理学賞を受賞したヒントン博士は、以前から「AIのゴッドファーザー」と称されていました。

その風貌は、マーロン・ブランドよりはアル・パチーノに似ていますが、今日はその話ではありません。

今回の受賞を受けて、ヒントン博士に関連する新旧の記事が、あちこちに掲載され始めています。

興味深いのは、博士の功績そのものよりも、そのことに対して博士自身が抱いていた「懸念」の方ですね。

SF小説や映画でありがちなのが、人類が機械やコンピュータに支配されてしまっている未来の世界。

AIが人類を超えるのは時間の問題とされるなかで、そのAIを開発してしまった博士の苦悩はいかばかりか。

かといってAI開発の流れはもはや止められず、せめて自分はその開発企業(Google)を退社するという潔さ。

「Googleへの影響を考えることなく、AIの危険性について話ができるようにするため」だと彼は言います。

「フェイク動画やフェイク画像、偽の音声が世の中にまん延し、何が真実なのか分からなくなってしまう」

そのように博士が言うAIの「短期的な危険」は、もう始まってますね。

「AIが人間より賢くなり私たちを支配できるようになったら、それは人類の終わりを意味する可能性がある」

これが「長期的な危険」ですか。せめて善いAIに支配されたいものですが、そんな甘い将来は来ないでしょう。

人類は地下に潜り、「反AI」の闘いが始まるのでしょうか。まるで映画『ターミネーター』じゃないですか。

まさか、過去に遡ってヒントン博士を殺害したりはしませんよね。

「microRNAと遺伝子調節における役割の解明」でノーベル賞

今期のインフルエンザワクチンは先々週から接種を始めていますが、コロナワクチンは今日が初接種でした。

当院では今後のコロナワクチンは、原則として、65歳以上の方への「定期接種」のみを行う方針です。

定期接種の場合、熊本市では一部の方を除き3,260円の自己負担がかかります。

64歳以下の方への任意接種は、じつはまだ料金すら決めていません。早い内に決めとこうとは思いますけど。

熊本市のサイトには、「1万5千〜2万円程度で受けることが可能」だと書いてありますね。ふ〜ん。

おそらく多くの医療機関が、キリの良い1万5千円という料金設定にするのでしょう。うちもそうするかぁ?

新型コロナワクチンは、「mRNAワクチン」という画期的なワクチンの臨床応用に先鞭をつけました。

パンデミック自体が突然の出来事でしたが、ワクチンの開発も異例のスピードで成し遂げられました。

昨年のノーベル生理学・医学賞を受賞した2人は、このmRNAワクチンの開発に貢献した科学者でした。

遺伝情報の原本である「DNA」のコピーが「mRNA」。これを元に、生体に必要なタンパクが作られます。

人工的に合成したmRNAを注射して、体内で目的の物質を合成させようというのがmRNAワクチンです。

さて、本日発表された今年のノーベル生理学・医学賞は、「microRNA (miRNA)」の研究者が受賞しました。

miRNAとは、mRNAに結合してその働きを制御する、さらに小さなRNA分子のことです。

ここで受け売りを書き続けてもしょうがないので、興味のある方は自分で調べてください。

私などは、miRNAの字面から即座に「ミルナ(見るな)」と口走った程度のアカデミックレベルですから。

キャッチアップ睡眠

HPVワクチンの「キャッチアップ接種」については、当ブログでもたびたび書いています。

「キャッチアップ(catch-up)」とは、遅れを取り戻すために追い上げることですね。

睡眠不足(睡眠負債)を解消するために日頃よりも長く寝ることを、「キャッチアップ睡眠」といいます。

例えば週末(休日)に朝寝坊することが、キャッチアップ睡眠に相当するかもしれません。

キャッチアップ睡眠が心臓血管疾患のリスクを低下させることが、最近の研究で明らかになりつつあります。

まあ、そうでしょう。寝不足が続いて心身のストレスが溜まれば、良いことは何もありません。

一方で、避けられない睡眠不足に備えて、あらかじめ長く寝ておくことを「寝だめ」といいますね。

「寝だめはできない」というのが定説ですが、私はそうは思いません。

日頃は睡眠不足の自覚がない人が、翌日の徹夜に備えるなら、前の晩に長く寝ておくことは効果的でしょう。

これは単にキャッチアップ睡眠なのかもしれませんが、本人の自覚としては寝だめです。

さて現実はどうかというと、少なくとも私の場合、睡眠負債がなかなか解消されない事情があります。

まず、次の日に朝寝坊ができると思うと、休前日には夜更かししてしまいます。早く寝りゃいいのに。

ところが覚醒する時刻は、仕事の日も休日も、目覚ましを切っていても、5時45なんです。体が覚えてる。

つまり、前夜に夜更かしした分、休日の方が睡眠時間がかえって短いという逆説的なことになるのです。

ただし休日は、覚醒しても起床せず、ベッドの上でClubhouse聞きながら、7時過ぎまでゴロゴロしています。

覚醒してもゴロゴロ、起床してもぼんやり過ごすので、気持ち的にはキャッチアップできている気はします。

刻々と変わる「台風進路予想図」に見入る

「人間ドック」に行って来ました。3月以来の、約半年ぶりのドック入りです。

前回は異常なしでしたが、今日は想定外の異常を指摘されてしまい、かなり落ち込んでいるところです。

さて、気持ちを切り替えて、台風の話題に行きましょうか。進路がどんどん変わって油断ならんヤツですね。

「上陸する台風としては歴代最強クラスに近いレベル」などと、まことに恐ろしいことが言われています。

そしてその「上陸地点」が、ほぼ熊本県で確定的なんですけどね。久しぶりに激ヤバです。

ところで、気象庁の「台風進路予想図」を見ると、デフォルトではその「中心線」が表示されていません。

表示すると、あたかもその線に沿って台風が進むように見えてしまうので、誤解を避けるためかもしれません。

でもボタンをクリックすれば、中心線を表示させることができます。問題はその線の描き方でしょうね。

24時間毎の台風の推定位置を、ただ直線で結んだだけなんですよね。これでは本当に誤解しますよ。

米軍が真珠湾基地に設置した、JTWC (Joint Typhoon Warning Center) の予測図も私はよく見ています。

気象庁の情報よりも「当たる」ことがあって、なによりも進路が曲線で描かれているのが良いですね。

過去の経路の時間毎のポイントが描かれているのも嬉しい。時刻表示がZulu(GMT)なので、9時間足します。

地図上の地名表示が、九州ではSaseboだけ、中国四国はIwakuniだけですが、そこはまあ許しましょう。

雨降りの臭い

蝉の声を先週ぐらいから耳にします。初日は独唱でしたが、いまや重唱どころかシャワー状の大合唱ですね。

そんな激しい蝉時雨を朝から聞いた日は、もう昼間の猛暑は避けられないと観念してしまいます。

しかもただ暑いだけではなく、ゲリラ豪雨に見舞われる危険があることも、すでに昨年経験済みですね。

空が急に暗くなって雷鳴が聞こえたかと思うと激しく降りだし、駐車場に出ているとずぶ濡れになります。

数日前の日中には、空は明るいままで弱い通り雨が降りました。ごく小規模の積乱雲ができたのでしょうか。

弱い雨で雨音がしなくても、換気のために開けている窓から独特の臭いが入って来たので雨に気付きました。

あの土臭い香りって、どういう成分(物質)でしたっけ。だいぶ前に誰かがテレビで言ってたような…

そういう、漠然としたことを調べるときは、グーグル先生よりもChatGPTに尋ねるのがいいですね。

「雨の降り始めの臭いは何?」と入力したら、丁寧に教えてくれました。「ペトリコール」ですか。

総称としてペトリコール。その中には、菌が発生した物質「ジオスミン」などの物質が含まれていると。ほう。

で、ペトリコールと聞くと思い出すのは、「ペトリ皿」ということになります。

その「ペトリ」をチャットグプトさん(=ChatGPT、チャンドラグプタじゃない)に尋ねると、人名だと。

あらためて「ペトリコール」を尋ねると、「先ほどのペトリ皿のペトリとは無関係」だと教えてくれました。

そういう風に、会話の最初からの流れを把握した上で回答してくれるのが、グプトさんのいいところ。

ただし、内容が本当に正しいのか、もっともらしいガセじゃないのか、そこは別問題(というか大問題)。

地震の予測は難しい

熊本地震から8年。

忘れたわけじゃありませんが、私の場合8年前の苦労の記憶は、コロナ禍を経てだいぶ薄れてしまいました。

もちろん地震で大きな被害を被った方々は、そうはいきません。いまも苦労や苦しみの中にあるのでしょう。

そして今年も、能登半島や台湾で大きな地震が起き、多くの方が被災しています。

このたびの台湾の地震では、避難所の開設の迅速さと完成度の高さが話題になりました。

台湾と日本とでは社会事情が異なるせよ、同じ地震国の日本で、なぜそこまでの備えができないのでしょう。

危機感の無さが原因かもしれません。あるいは、具体的な地震被害を想定したくないのかもしれません。

そして想定外の事態が起きれば、想定外だったと釈明するわけです。想定外のことには予算も付けません。

それどころか、首都直下地震が高い確率で想定されていても、首都移転をしようという動きすらありません。

むしろ東京への一極集中がますます進み、高層ビルもどんどん増えています。

危険なところにわざわざ集まるとは、日本人は科学を鵜呑みにせず独特の理屈で動く人種なのでしょうか。

たしかに、政府地震調査委員会が公表した「全国地震動予測地図2016年版」では、熊本地震は想定外でした。

それなのに熊本で大地震が起きたわけですから、逆に関東の地震予測もアテにはならないという解釈なのか。

それほどまでに、地震予測は難しいということなのなら、予測するだけ余計な情報になるのかもしれません。

地震が起きないと言えば油断につながるし、地震が起きる起きると言い続ければついに危機感がなくなる。