新規感染者数って、推定値でも毎日報じた方がいいと思う

新型コロナの専門家会合は、夏の間に一定の感染拡大が起きる可能性があると分析しました。

東京都では、定点医療機関あたりの報告数が、5週続けて増加していると報じられました。

熊本県でも同様に、定点あたり2.06→2.30→2.41→3.54→5.43と、少々加速がついているように思えます。

毎日の発熱外来では、受診者は以前よりも少ないですが、陽性者は出ています。

今日は、まとまった感染者が出ている学校もあると聞きました。いわゆる「クラスター」です。

メディアがコロナ一辺倒で報じていたあの時代は異常ですが、逆に今は報じなさすぎている印象があります。

あるいは国民の側も、よく分からないので気にしなくなってきている面もあります。

定点あたり報告数がどうのこうのと言われても、結局いまどんな感染状況なのか、正直ピンときません。

かつてのように一喜一憂する必要はありませんが、でも感染者の実数がいまどのぐらいかは把握したいですね。

考えてみると、定点あたりの報告数等から新規感染者の総数を推定することは、そう難しくはないはずです。

一部の定点医療機関から毎日感染者数を報告させれば、さらにきめ細かく感染の推移が推定できるはず。

厚労省が集計・計算して、都道府県別と全国の「推定新規感染者数」を、毎日公表してはどうでしょう。

その馴染みのある数字によって新型コロナの状況を実感できた方が、国民だって動きやすいでしょう。

マイナ保険証に一本化って、大丈夫なんスか

マイナ保険証を提示される方は増えています。

ただ、窓口でマイナカードを読み取っても、操作端末に「無効」と表示されるケースにときどき遭遇します。

そんな時は従来の保険証を出してもらい、その情報を資格確認端末に手入力すると、たいていOKが出ます。

いま問題となっているように、保険組合等によるマイナンバーへの資格情報の登録遅れが原因でしょう。

こんなことでは、従来の保険証が廃止されたとき、マイナ保険証だけで確実に保険診療ができる気がしません。

これまでも、職場が変わったときなど保険証の「切り替え中」の方は、一時的に無保険の扱いでした。

しかしそれもせいぜい2週間程度の話ですが、マイナ保険証では2カ月以上も時間を要する場合があります。

同じ時期に保険組合や共済組合等でまとめて事務作業をするのでそうなるとは言え、時間がかかりすぎです。

さらに、マイナ保険証なら安くなる窓口負担が、登録遅れの方には適用できません。従来保険証の扱いです。

患者さんに落ち度は無く、むしろ国の施策に協力的でマイナ保険証を出したのに、10円余計に取られます。

そのことが釈然としなくて、オンライン資格確認等コールセンターに電話したら、地方厚生局に尋ねてくれと。

で、九州厚生局熊本事務所に電話した顛末です。

私「マイナ保険証で無効と出たので従来保険証で対応したが、高い方の算定で行って良いのか」と尋ねると、

厚「事象の内容を確認したいので、詳細をFAXしていただけますか」などと返答してくるものだから、

私「ちょっとあんたね、いまいちばん話題の手続き遅れの問題でしょうが」と言いたいのをぐっとこらえて、

私「了解です。次に同様のケースが起きた場合にそうします。お手数をおかけしました」と。大人ですから。

マイナンバーと口座紐付け問題

公金受取口座として、家族名義などの口座がマイナンバーと紐付けられたケースが、約13万件確認された件。

子どもへの公金を実際に受け取って管理するのは親ですから、親が自分の名義と紐付けることは自然です。

その悪意のない行為がダメだという制度設計に、問題はないのでしょうか。経過措置ぐらいあってもいいのに。

マイナンバー制度が始まる頃、その重要な目的の一つは、預貯金口座との紐付けにあると言われていました。

国に預貯金を把握されることに、私は異論はありません。脱税してないし、隠し口座も持ってませんから。

ところが、口座の名寄せにはカナ表記が絶対に必要なのに、マイナンバーにその仕組みはありませんでした。

「戸籍にフリガナがない問題」などとメディアはいま騒いでますが、国は確信犯だろうと私には思えます。

銀行口座を本気で名寄せする気なんて、最初から無かったのですよ。誰に忖度したのか知らんけど。

いまさら戸籍にフリガナをつけるようですが、どういう手順でカナを確定して入力を進めるんでしょうね。

いや私もフリガナは必要だとは思いますけど、それならマイナンバーを始める前にやるべきでした。

要は、制度設計が煮詰まっていなかったということでしょう。マイナ保険証もしかりです。

「G7広島サミット」閉幕

G7広島サミットはしかし、すごいことになりましたねぇ。

国際的な重要案件が山積みの中で、岸田首相は大きな結果を残したと言うべきでしょう。

ゼレンスキー大統領が合流するという展開も、周到に準備されたこととはいえ、出来すぎです。

いや、そんなことに感動している場合ではありません。西側の代表全員が、1カ所に集まって大丈夫なのか。

そこを狙われたらどうするつもりなのか。某国の大統領が危険な誘惑に駆られないかと私は心配でした。

いや某大統領は我慢しても、別の某国が余計な攻撃をしてしまうとか、つい不測の事態を考えてしまいました。

映画の見過ぎでしょうか。

もっとも、例えば米国大統領に万一のことがあっても、それを完璧にカバーするシステムが構築されています。

他の国でもおおむね同様でしょう。なので現大統領や現首相を亡き者にしても、西側諸国は揺るがないのです。

一方で、東側諸国(まだそう言うのか?)では、元首が倒れたら何が起きるかわからない雰囲気がありますね。

今夜9時過ぎにバイデン大統領、9時半過ぎにはゼレンスキー大統領が、それぞれ帰国の途についたようです。

とりあえず、映画のような最悪の事態は免れました。よかった。

コロナ転換期の大型連休

世間はすでに、ウィズコロナ(コロナと共存)ですね。なんならポストコロナ(コロナ終了)気分でしょう。

「5類」化は連休明けからですが、経済社会の実質的な転換点は連休初日、つまり今日かもしれません。

どうせこうなるのであれば、コロナ政策の転換自体がもっと早くても良かったと、私でさえ思います。

感染者はまた増える可能性がありますが、「気にしない」「調べない」「把握できない」となるのでしょう。

今日も多くの発熱者が受診しましたが、検査希望者が少ないですね。ですが検査すれば陽性者がまだ出ます。

コロナ禍渦中の行動制限が正しかったのか間違っていたのか、もはや批評してもしょうがないことです。

欧米と中国の中間ぐらいのやり方で、いかにも日本人らしく注意深く辿ってきた3年間だったと思います。

圧倒的にダメだと思ったのは、ワクチンの開発力ですね。その意味でも日本はまだ、ワクチン後進国です。

日本の官僚は、何をするにも目先の損得を計算し、コスパを真っ先に考えたがります。

あるワクチンの定期接種化を検討する時には、その接種によって医療費がどれほど減るかをすぐ概算します。

その机上の空論にはしばしば恣意的な面があり、GOサインを出したい時、コスパの良い数字を導き出します。

ワクチン開発のような将来への投資は、短期的メリットがなくコスパが悪いので、力が入らないんですかね。

官僚のみならず、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1442.html" target="_blank" title="首相">首相</a>は学術研究を深めるよりも実践的教育を求め、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-95.html" target="_blank" title="野党">野党</a>も先端研究に理解のない国ですから。

「うな丼発言」など、どうでもいい

首相に爆発物が投げられたとの連絡を受けたのに「うな丼」を食べた谷国家公安委員長が、批判されました。

「(警察庁から電話があったけど)楽しみにしていたうな丼はしっかり食べさせていただきました」との発言。

これに対して野党は「緊張感がない」と辞任を求め、メディアも批判的に(面白おかしく)取り上げています。

はっきり言って、そんな発言など、どうでもいいことです。あなた(=野党・メディア)たち、ヒマですか。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4144.html" target="_blank" title="政治家によくある失言">政治家によくある失言</a>は、差別発言など日頃から思っている「本音」を、うっかり口にしたものです。

その人の本心・本性が露呈したものなので、発言を撤回しても意味がありません。責められるべきです。

一方で今回のうな丼発言は、責められるものではなく、単にリップサービスとして口が滑ったものでしょう。

谷氏があらためて弁明発言をするとすれば、次のような感じでいかがでしょう。

「首相の事件を聞き、私はコトの重大さに身震いし、ただちに臨戦態勢を覚悟しました」

「ただ、移動の準備が整うまでの間に、腹ごしらえとして、食べかけていたうな丼はしっかり頂きました」

「それだけのことです。楽しみにしていたうな丼ではありましたが、緊張のために味がわかりませんでした」

「私が冷静に行動したことを示すつもりで、うな丼発言をしたのですが、曲解されてしまい不本意であります」

「J-ALERT」の問題は空振りじゃない

北朝鮮から今朝発射されたミサイルについて、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-193.html" target="_blank" title="J-ALERT(全国瞬時警報システム)">J-ALERT(全国瞬時警報システム)</a>」が発出されました。

ミサイル発射を防衛省が発表したのは7時26分。J-ALERTが発出されたのは、その約30分後の7時55分。

今回はJ-ALERTで初めて、「日本の領土や領海への落下予測」が出されました。

その後、日本の領域への落下の可能性がなくなったので、約20分後に訂正(解除)されました。

この、J-ALERT発出から訂正までの顛末を野党は「正確性がないと<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2024.html" target="_blank" title="オオカミ少年">オオカミ少年</a>になる」と批判しています。

与党からも「本当にわが国の領土に落ちるような弾道の軌跡だったのか」と意見が出ました。

これに対して岸田首相は、「J-ALERTの役割を考えれば今回の判断は適切だった」と説明しています。

浜田防衛相も、「空振りに終わっても出し続けるのが絶対条件だ」と言っています。

私も、ある程度の空振りはしょうがないと思います。むしろ必要なら、果敢に発出してほしいと思っています。

でも問題はそこじゃない。そもそも、日本政府(官邸)は、J-ALERTの発出が遅いんです。

「ロフテッド軌道」の高高度ゆえレーダーから消失してしまい、確認に時間を要したといます。

しかしそうだとしても、発出まで約30分かけるのは遅すぎませんか。それで国民が守れるんですか。

政府は明らかに、空振りを恐れてますね。そのために、ムダな確認作業で時間を浪費しています。

こうなると、はたして本当のミサイル攻撃の時に、迅速にJ-ALERTを出しきれるのか心配です。

本番ではビビって声が出せなくなる、「逆オオカミ少年」になりそうな気がしてなりません。

国が国民と国土を守るのは当然です

米軍によって撃墜された中国の気球には、予想通り、通信を傍受するためのアンテナがついていたようですね。

中国が主張する「偶然流されてしまった気象気球」でななく、誰もが思っていたように「偵察気球」でした。

この3年の間に日本上空に飛来した気球型飛行物体も、ニュース映像で見たら米国のやつとそっくりです。

防衛省はいまになって、「(これら3つは)中国が飛行させたと強く推定される」と言い始めています。

まったく、こんな「後出し」ばかり言ってると、かえって日本の弱腰が際立つばかりです。

日本政府は中国政府に対して「偵察用気球などによる領空侵犯は断じて受け入れられない」と申し入れたとか。

「受け入れられない」とか「許しがたい」と言っても、結局何もできないのが日本なのです。

「和を以て貴しとなす」の日本は、基本怒らない、怒っても相手にひどいことしない・できない国ですから。

しかしその日本政府もようやく、領空侵犯した気球などを撃墜できるようになりました。今日からです。

国民の生命・財産の保護や航空機の安全確保のため、というのがその理由。当然のことです。

でも、なかなか勇ましい話ですけど、いざというときに本当に機能するのかどうか。少し心配です。

さらに、気球なら攻撃しても、他国が日本の島に上陸したような場合はどうでしょう。実力で排除できるのか。

私はけっして戦争は望みませんが、黙って侵略されっぱなしというのも、国としてどうかと思うのです。

「N分N乗方式」よりも急ぐべき少子化対策があります

少子化対策として、所得税に「N分N乗方式」を導入することの議論が、国会内外で高まっています。

N分N乗方式は高所得者ほど減税効果が大きいため、税制の所得再配分機能が損なわれる問題があります。

しかしたとえ不公平であっても、まずは高所得者に動いてもらおうという、苦肉の少子化対策ともいえます。

あらためて、少子化の何が悪いのか、少子化対策は何を目指すのか、よく考えなければなりません。

将来の生産年齢人口が減れば国力が衰えます。そしてますます少子化が加速する悪循環に陥ります。

少子化対策のゴールは、生産年齢人口を増やすことです。それによって国は富み、国の力が増すわけです。

そのためにはまず出生数を増やすことが、もっとも重要な初期戦略であることは間違いありません。

しかしその子どもたちが、健やかに育ち、適切な教育を受け、将来への夢を持たなければ意味がありません。

ならばまず、いま育ちつつある子どもたちへの、医療・福祉・教育・就労対策から、始めるべきでしょう。

つまり、現状で満足な生活水準や教育環境にない子どもたちのいる家庭を、ただちに救わなければなりません。

お子さんが5人も6人もいるご家庭の多くは、差し出がましいようですが、何らかの支援が必要な状況です。

生活保護を受けているご家庭も多く、新たな減税制度を構築したところで、何の解決にもなりません。

税制改正が必要で時間のかかるN分N乗はそれとして、まずは今の子どもたちを育てなければなりません。

とくに栄養と教育。私が目にする範囲だけでも、その2つは喫緊の最重要課題だと思います。

マスクを上下逆に装着すると、鼻にうまくフィットしません

「逆マスク警察」なる言葉を朝のニュースで目にして、私は瞬時に「逆マスク」部分に反応してしまいました。

つまり、マスクを上下逆に装着するなど不適切な使用をする人を取り締まる「逆マスク・警察」とは何だと。

でもその数秒後には、「逆・マスク警察」の意味だと自発的に悟ったので、問題ありません。

これはまさに、私が恐れていることです。

政府が「マスク不要」を喧伝することで、「マスク不着用」への同調圧力が強まりはしないかと危惧します。

マスク装着者のことを、和を乱し空気が読めない自己中で臆病なヤツ、みたいな目で見ることにならないか。

あるいは、マスク装着者に対して、感染者あっち行けみたいな態度に出ることは無いのか、それが心配です。

コロナ禍の初期から、マスク装着のルールは日本国民にすんなり受け止められ、すぐに徹底しました。

花粉症などで元々マスク装着者が多い上に、衛生への意識が高く、同調圧力も高い日本ならではのことです。

そんな中で「マスク警察」が台頭し、マスク非装着者を攻撃してきました。

飛行機内でマスクを装着しない人物を激しく糾弾し、その個人情報を晒し、人格までも否定しました。

そのことを多くの日本人が、ちょっとやり過ぎだけど趣旨は正しい、と感じている面がありました。

今後マスク不要となったからと言って、すぐに全国民がマスクを外すとは思いません。

しかし、「取り決め」に対する遵守意識が高いのが、日本人の国民性。

さらに、何かコトが起きると国民が一斉に態度を変えてしまうのもまた、日本人の特異的な一面です。

その意味で、「逆マスク警察」もまた、日本人らしいといえば日本人らしい反応なのかもしれません。