とり逃がした話

換気のためにドアを全開にしていた当院の裏口から、小鳥が院内に迷い込んできました。

「ツバメ」のような燕尾服姿ですが、「スズメ」のような飛び方なので、仮に「ツズメ」としておきます。

裏口から逃がそうとホウキなどで追うのですが、天井付近を飛び回るのでなかなか上手くいきません。

そうこうするうちにツズメは、出口とは逆に院内の奥の方に飛び、ついに待合室に入り込んでしまいました。

追い回されて疲れたのでしょうか、ソファーの方に飛んでいったので、スワロウとしたのかもしれません。

ツズメはソファーの上の窓枠にとまり、向こうのくまモンのぬいぐるみを見つめ、あまり動かなくなりました。

そこを狙って私は後ろからそっと近寄り、サッと紙袋をかぶせ、見事捕獲に成功したのでした(紙袋法)。

屋外に出て紙袋を開け、低木の上にそっと放ってやると、ツズメは私に目配せして、それから飛び立ちました。

まるで名残を惜しむかのように私の上を旋回した後、空に向かってツイーッと元気に羽ばたいていきました。

私はその一部始終を、涙ながらに撮影しました。青い空がとても綺麗でした。感動的な動画になったはずです。

で、録画停止ボタンを押したと思ったら、その時点から録画が始まったんですね。ありゃま、撮れてなかった。

こういう失敗って、私よくあります。

「ゲノム編集」で絶滅種が復活

絶滅した「ダイアウルフ」を、「ゲノム編集」によって「復活させた」というニュースには驚きました。


ダイアウルフの遺伝子の一部を、現存するオオカミの遺伝子に組み込んで、外見的な特徴を再現したのだと。

「完コピ」じゃないけど「似せた」わけで、たぶん技術的には、もっとソックリにもできるんでしょうね。

骨と歯の化石からDNAを取り出したといいますから、どんな絶滅種でも応用できそうな気がします。

近い将来、絶滅種が次々に復活して、ついには地球上が「元絶滅種」だらけのカオスになるのでしょうか。

近所の公園が普通にジュラシック・パークみたいになり、海を見たら三葉虫などがウヨウヨ泳いでたりして。

現代社会は「多様性」を重んじ「絶滅危惧種」の保護に躍起になってますから、これが望む姿なんですよね。

それにしても古代の生物って、みなデカいですよね。恐竜とかマンモスとか、鳥類も魚介類もみな巨大です。

ダイアウルフもかなり大きいと聞き、『もののけ姫』に出てきた山犬ぐらいかと想像します。ヤバいです。

やがて、乙事主みたいな巨大イノシシも「復活」することでしょう。野山で遭遇したら恐怖しかありません。

これじゃあ迂闊にハイキングもできませんよ(してないけど)。

セントーサ島巡り

シンガポール観光2日目の今日は、生き物の日。

朝から午後までセントーサ島を巡り、水族館(「シーアクアリウム」)にも行きました。

夜はナイトサファリに行くのですが、いまこれを執筆しているのはまだ夕方。サファリに行く前です。

帰って来るのが夜遅くなりそうなので、日本との時差も考慮して、いまのうちに投稿しておきます。

「セントーサ島」については、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2445.html" target="_blank" title="6年前の米朝首脳会談の時">6年前の米朝首脳会談の時</a>にも書いた通り、シンガポールの先頭にある島です。

ユニバーサル・スタジオ・シンガポール(USS)でも有名な島ですが、時間の関係でそこは泣く泣くパスです。

島内を色んな乗り物であちこち回って、現地料理を食べた後に、目指すシーアクアリウムに行きました。

ウリの巨大水槽の他にも見所が多く、どの魚も飽きない顔してます。熱帯だけに色鮮やかな熱帯魚も多かった。

水族館は、日本各地にもありますが、私が行ったことのある場所はそう多くありません。

大分の「マリーンパレス」には昔いちど行きましたが、「うみたまご」になってからは行っていません。

福岡の「マリンワールド」には、開館直後ごろに2回ほど行きましたが、今世紀に入ってからは行ってません。

高松の「屋島水族館」には、子どもが小さいころ行きました。その後は経営難で紆余曲折あるようですね。

沖縄には、訳あってちょいちょい行きますが、実は「美ら海水族館」にはまだ一度も行ったことがありません。

いちばん最近行ったのは、クアラルンプールの「KLCC水族館」です。コロナ禍の前年(2019年)でした。

そう大きくはないのですが、ふらっと立ち寄ったら思いのほか楽しめました。久しぶりだったからでしょうね。

人生初水族館は、下関の「下関市立水族館」です。幼少期(60〜70年代)に何度か行った気がします。

当時の水族館の建物が大きなクジラの形で、遠くからでもよく見えて、もうその時点でワクワクしたものです。

「観光」スポットとして訪れる水族館ですが、「研究」「教育」「種の保全」を担う側面も大きいといいます。

そんな社会的にも重要な施設を経営難に陥らせないためにも、時々行こうかと、ちょっと思ったりしました。

花ちゃんとハイタッチ

「コーイケルホンディエ」

チーズフォンデュの入門書でしょうか。「こう行けるフォンデュへ」。ちょっと違う。

カラムーチョの親会社かも。「コイケヤホールディングス」。これも違う。だいぶ違う。

MVP受賞報道で一躍有名になったのは、大谷翔平が最近飼い始めたワンちゃんだったんですね。

わが家の花ちゃんは、そのフォンちゃんがテレビ画面に映るたびに、猛然と吠えかかります。

ためしに花ちゃんに「ハイタッチ」をさせようと手を出すと、なめられました。

花ちゃんは元々、「お手」もしてくれません。手を出せばなめます。

手をなめないのは「グータッチ」の時です。差し出したグーの中身を見せろと、前脚でバシバシ叩いてきます。

そこで手を開いて何もない掌を見せると、「つまらん!」みたいな顔をして、花ちゃんはあっちへ行きます。

でも、いつもグーの中身が空っぽだと可哀想なので、時にはアーモンドの半粒とかを仕込んでおいたりします。

お手は、練習したらなんとかなりそうですが、ハイタッチって、かなり難易度が高そうですね。

そう思いながらグーで手を挙げたら、見事にハイタッチしてくれました。ていうか、グーの中が見たいのです。

左ヒラメに右ヒラメもある

茨城沖で今月、「右向き」のヒラメが釣り上げられた件が話題です。そういう個体が、希にあるようですね。

釣った人は、包丁を入れようとして角度が合わないことから、顔の向きが通常と違うことに気がついたとか。

「ヒラメを回転させたり、自分自身が回ったりしてしまいました」

いやいや。コントですか。首をかしげながら回っている姿を想像するに、面白すぎじゃないですか。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-513.html" target="_blank" title="「左ヒラメに右カレイ」">「左ヒラメに右カレイ」</a>と言いますね、昔から。

でもそれって、置き方しだいじゃないの?、というのが、子どもの頃からの私の素朴な疑問でした。

「それがヒラメかカレイかは、最初の置き方で決まる」な〜んてことは、ないですよね。

件の釣り人は多分、釣り上げたヒラメを、いつものように頭を左に向けてまな板に置いたのでしょうね。

そしたら「角度が合わない」と感じたというのはつまり、腹びれが上にあったということでしょうか。

「なんだ、カレイかよ」とは思わなかったんですね。

つまりヒラメカレイとは、顔の向き以外に、一見して全く別物なんですよね。すみませんド素人で。

で、「どうなってんの?」と、ヒラメを回し、いや待て、自分が間違ってるのかと回ってみたと?

その光景、誰かが見てたんですかね。防犯カメラとかに写ってないですかね。あったらアップしてほしい。

ハチはヤンマで逃げるのさ(たぶん)

蜂に刺されて来院する方が最近目立ちます。電話相談もよく受けます。そういう時期なのでしょうか。

アシナガバチには、庭木の手入れや屋外での作業中に刺されやすいようです。

こちらに敵意は無くても、たまたま蜂の巣の近くに手を近づけると、敵と見なされてしまうのでしょう。

予約無しで直接来院された方でも、蜂刺傷の場合には最優先で診察し、処置や処方を行います。

さいわい、アナフィラキシーを来したケースに遭遇したことは、いまのところありません。

スズメバチに数カ所刺されたという方から電話があった時は、さすがに救急病院に行っていただきました。

当院の敷地内にもときどき蜂の巣ができています。見つけたらなるべく駆除するようにしています。

玄関や裏口付近でアシナガバチが飛んでいることもあり、ハチ用の殺虫剤の出番です。

「おにやんま君」という虫除けグッズを先日購入し、玄関と裏口付近にそれぞれ配置しています。

ハチ、アブ、ハエ、蚊の天敵「オニヤンマ」そっくりの模型です。虫コナーズよりも効きそうな気がします。

その効果のほどはともかく、黄色と黒のシマシマは、まるでスズメバチを彷彿とさせる迫力がありますね。

オニヤンマは、子どもの頃にはときどき見かけましたが、実際に採るのは難しいトンボでした。

ギンヤンマは、もう少し小ぶりですが、これもあまり採取できた記憶がありません。

たいてい採れるのは、どこでも飛んでいるシオカラトンボでした。妙な名前が付けられたものです。

犬の交替性転向戦略

わけあってこの数年間、愛犬花ちゃんの散歩を担当していませんでした。家人に任せっきりでした。

ですが今日、諸事情があって、久しぶりに散歩に出かけることになりました。

多少は気温も路面温度も下がったと思われる19時半頃、出発しました。

最初は孫たちと一緒に出かけたのですが、蚊に刺されて孫たちが戦線を離脱し、私だけが取り残された形です。

花ちゃんの散歩というのは、以前と同様、道のニオイを嗅いで歩く旅です。

なので基本的には、道の端の、ちょっとした草むらが大好きです。空き地があれば、当然入り込みます。

そして要所要所にオシッコをします。いわゆる、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2503.html" target="_blank" title="マーキング">マーキング</a>ってやつでしょう。

茂みではわかりませんが、電柱の根元にしたの見ると、オシッコはかなり少量。数cc程度でしょうか。

あちこちにマーキングしなければならないので、1回量をかなり節約しているようです。

空き地の中をグルグル回っているうちに、方向感覚を失ったのか、そのままわが家の前の道に戻って来ました。

これは花ちゃんには不本意です。帰宅するにはまだ早いので、玄関をスルーして別の方向に歩き続けました。

それからというもの、突き当たりに来ると、最初は右、次は左と、交互に曲がるんですね。

これってまるで、ダンゴムシの「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2777.html" target="_blank" title="交替性転向反応">交替性転向反応</a>」と同じじゃないですか。

交互に曲がり続ければ、家からドンドン遠くまで行けるってことが、花ちゃんはわかってるんですかね。

豪雨と初蝉

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4283.html" target="_blank" title="「初蝉」">「初蝉」</a>を聞きました。

昨日もチラッと聞いた気がした(空蝉?)のですが、本格的な蝉時雨は今朝、この夏初めて耳にしました。

それでふと、庭のシマトネリコを見てみたら、抜け殻がたくさんついてますね。ちょっと見ないうちに。

なぜか幹にしがみついているものは少なく、ほとんどが、枝先にぶら下がっています。

細い枝の先に、2匹が縦列でぶら下がっているのも見かけます。きっと仲良しなんでしょうね。

このところ大雨の日が多く、地中が水浸しになって幼虫たちが窒息するんじゃないかと心配していました。

彼らも、土から出てくるタイミングがつかみにくかったことでしょう。

たとえ夕方の天候が良くたって、羽化の途中で豪雨になったら、これはもう生命の危機ですからね。

そういえば当院の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4293.html" target="_blank" title="雨漏り">雨漏り</a>はついに、院長室にも及んできました。

昨日出勤したら、カーペットが水浸しになっていました。しかも臭います。靴下の臭い。

今日の午後、ハウスメーカーの担当者を呼んで、悲惨な院長室を見て(臭って)もらいました。

「濡れているのは床だけですか。天井からの雨漏りはないですか?」と問われたので、

「ええ、デスクの上は乾いてますよ」とトラックパッドを持ち上げてみせたら、その下が水浸し。かっこ悪。

クマゼミの羽化観察記

その年に初めて聞くセミの声、あるいはそのセミのことを「初蝉(はつぜみ)」といいます。夏の季語です。

私の場合、昨年はそれが<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3925.html" target="_blank" title="7月2日">7月2日</a>のことでした。

今年はどうかと思っていた矢先の今日の夕方、自宅の庭をふと見ると、褐色のセミの幼虫が歩いていました。

毎年セミの楽園になる<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2469.html" target="_blank" title="シマトネリコ">シマトネリコ</a>の根元付近を、木とは反対向きの、人工芝の方に向かって歩いていました。

見れば地面に、幼虫が出てきたと思われる直径3cmほどの穴がぽっかりとあいていました。

落ち葉を幼虫に近づけると、絡んできたのでそのまま吊り上げ、木の根元にそっと移動してやりました。

すると幼虫はさっそく、幹を垂直に登り始めました。時々短い休憩をとりながら、どんどん登っていきます。

枝の先の、そのいちばん先まで到達すると、落ちないように慎重にからだの向きを変え、Uターンしました。

この幼虫の木登りは、午後6時半から7時過ぎまでの、まだ明るい時間帯の出来事でした。

その後はじっと見ていても目立った動きがなかったのですが、暗くなってから、いよいよ羽化が始まりました。

なお、羽化の最中の虫体は非常にデリケートなので、絶対に人の手で触れてはなりません。

午後8時前ごろからだんだんと背中が膨らみ、やがて少し割れて白緑色の体が見えてきました。

さらに30分ぐらいの時間をかけて、成虫の体が徐々に飛び出してきて、エビ反り状態になりました。

それから、小さく折りたたまれていた緑色の翅が、わっと広がり始めました。

ついに午後9時前には成虫の全身が露出、抜け殻に馬乗りになり、翅を大きく広げ、じっと休んでいました。

薄い緑色に縁取りされた翅は柔らかそうで、まだとても飛べる状況ではないでしょう。

体は鮮やかなオレンジ色です。昼間であればただちに鳥の餌食になるであろう、もっとも無防備な状態です。

何年も暮らしてきた土から出て、セミはついに翅を広げました。朝までに体を完成させ、飛び立つのでしょう。

きっと明日は、初蝉を聞く日になりそうです。

テレビの動物はみな外敵

わが家の愛犬・花ちゃんは、何度も書いたように、とても優秀な番犬です。外敵を見つけると猛然と吠えます。

テレビに犬や猫が出てくると、タタタッと駆け寄り、両前脚をテレビボードに掛けて、激しく吠えかかります。

画面の生き物が、牛でも馬でもリスでもインコでも、分け隔てなく厳しく威嚇し、唸りながら吠えます。

なのでリビングのテレビには、花ちゃんの唾液が無数に付着しています。

散歩中に道で出会った犬に吠えることはなく、あくまで、自宅を守るためにのみ吠えるようです。

リビングの窓から屋外に向かって吠えるのと同様に、テレビの画面は窓だと思っているのでしょうか。

テレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』では、しばしば番組冒頭に犬や猫の動画のコーナーがあります。

なのでオープニングテーマが始まった途端にテレビに向かって犬が吠え始めて困る、という視聴者がいます。

テーマ曲のあとで、犬・猫の動画が始まることを、賢い犬はすでに予測しているのです。

花ちゃんに至っては、ひとつ前の番組の最後の林先生の『ことば検定』が始まった時点で、もう吠え始めます。

モーニングショーが始まると、さらに激しさを増して、外敵が画面に現れるのを吠えながら待ち続けます。

なので、動物動画よりも先にウクライナ情勢とかの速報ニュースが始まると、ガッカリして引き下がります。

プーチンとかトランプは、花ちゃん的には敵とは見なしていないようです。