パキラの挿し木

クリニックの玄関の「パキラ」の伸びた枝を、剪定がてら、挿し木にしました。

挿し木は(1)枝を切って水に浸し(2)挿し木用の土に挿し(3)鉢の土に植え替え、の3段階あります。

今日の作業は(2)を6本と(3)を2本でした。

本来このような作業は、成長期である6月か7月に行うものですが、その頃パキラは伸び放題にしていました。

ところが、夏を過ぎてもまだ伸びて天井にぶつかるものだから、今頃になって挿し木です。

パキラは生命力が強いので、テキトーにやってもうまくいきますが、それでも初期の発根段階は重要です。

枝はハサミでサクッと切り、すぐにカッターでスパッと切り直して、水に浸けます。

その水というのはもちろん「メネデール」100倍希釈液に決まっています。

教科書的には(1)の1,2時間後に(2)の作業に入るそうですが、私は数日待ちました。意味はないです。

メネデールというのは、「芽根出〜る」効果が期待される成分、2価鉄イオンを含む植物活力剤です。

そんなネーミングですが、製造しているのは小林製薬ではありません。ズバリ、「メネデール株式会社」です。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-26.html" target="_blank" title="3年前">3年前</a>に、自宅のパキラも挿し木にしましたが、ひょろ長〜く育っています。いわゆる「徒長」の状態です。

日当たりが悪かったのでしょうか。カタチ良く育てるのは、なかなか難しそうです。

生命力

「医療法人ひまわり会」と命名した理由を、ときどき尋ねられます。

理屈をつければ色々ありますが、ひとことで言えば「ヒマワリが好きだから」です。

なぜ好きかと問われたら「生命力を感じるから」と答えるつもりですが、まだ尋ねられたことがありません。

20年ぐらい前に、庭に植えた数本のヒマワリが予想以上に大きく育ち、とても驚いたことがあります。

それからです。ヒマワリが好きになったのは。

ヒマワリの発育の一部始終を、種まきの日からずっと<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-442.html" target="_blank" title="写真に撮って">写真に撮って</a>記録したこともあります。

軽い一粒のタネから、2,3カ月で2mを超す巨木に成長し、1000個以上のタネを残します。

これってすごいことなのに、必要なのは以下の6つだけ。

(1)水分:何よりも大切なものです。毎日水まきしてやります。

(2)日光:日当たりも大事。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-16.html" target="_blank" title="向日葵">向日葵</a>というぐらいですから。

(3)温度:気温が高い日にタネまきしたら、その翌日には発芽したことがあります。

(4)栄養:土壌中のものだけでは不足なので、肥料も少々追加します。

(5)保護:わが家の犬が踏み荒らすので、ある程度育つまではネットで囲みます。

(6)支柱:倒れないように、支えが必要です。発育に伴い支柱はだんだんと大きいものに取り替えます。

この6つ。考えてみたら、人の成長でも同じなのかもしれません。

ゴムの日

5月6日はゴムの日じゃないかと、調べたらやっぱりそうだったので、ゴムの話題。

天然ゴム(ラテックス)は、手術用の手袋の主原料です。

外科医の中には、手袋で手がかぶれる者がけっこう多い。みんな苦労してます。

毎日のように、長時間接触するので、アレルギー反応が出てくるわけです。

私も勤務医(外科医)のころ、手のかぶれや痒みに悩まされていました。

消毒液を変えてみたり、ステロイド軟膏を塗ってみたりしたものですが、良くなりません。

最終的に、内面にパウダーが塗布されていない手袋に変えたところ、かぶれなくなりました。

ラテックスアレルギーではなく、パウダーかぶれだったようです。

ほかの手袋かぶれの医師たちも、ほとんどはノーパウダー手袋で解決しました。

本物のラテックスアレルギーの人にも、ときどき出会います。

そのような人たちは、バナナやキウイフルーツにもアレルギーがあることがあります。

ラテックスが、バナナやキウイフルーツに含まれるタンパク質の成分と似ているからです。

こういうのを交差反応と言いますが、突飛な現象ではありません。

果物もゴムの木も、似たような植物というわけです。

そういえば、ゴムの木といえば、昔は観葉植物の定番中の定番でした。

調べてみると、イチジクの仲間のようです。

たしかに、どちらも乳白色の樹液を出します。どちらも最近見かけません。

生物兵器

きな臭いタイトルですが、心なごむ園芸ネタです。

映画「宇宙戦争」で凶悪なエイリアンを撃退したのは、地球上の微生物でした。

映画「アイ・ロボット」で最強のコンピュータを破壊したのは、コンピュータウイルスでした。

外からの力には無敵でも、内からの攻撃には無力だったということでしょう。

害虫駆除にもこの「生物兵器」の手法を使う薬があることを、最近知りました。

一般の農薬(化学薬品)のような危険性がないことがウリです。

例えば「バイオリサ・カミキリ・スリム」とか「ゴッツA」は、カビ胞子によって害虫をカビ殺しする薬だそうです。

前者は、その名前からもカミキリムシに効くことがわかります。

後者は、その名前からも関西人がネーミングしたものと思われます。

隣の芝生

夏の間、芝生には毎日水撒きしてきました。

水撒きをしながら感じた古典的疑問があります。

「どうして隣の芝生はあんなに青いのだろう」と。

散水の頻度が少ない?  むしろウチは撒き過ぎぐらいだけど。

芝の種類の違い?    多分同じ。念のため比較検討を要します。

隣は犬がいないから?  ウチの犬がオシッコする範囲は限定しているけど。

肥料?         これも精査の必要あり。

先日フェンスぎわから、隣家の芝生を観察してみました。

芝の種類はウチのと同じようです。固形肥料をまいた痕跡もありません。

ふと振り返り、我が家の庭を見て、驚きました。

ウチの芝生のほうが青くないか?

どうやら答は角度でした。芝生を見る角度。

真上から見た芝生は、隙間が見えるので、青さが足りません。

斜めに見ると芝目が詰んで青々と見えます。

だから隣の芝生は青く見えたわけです。

もともと「隣の芝生は青い」とは

「そう見えるだけだよ」

の意味を含む比喩表現ですが、まさにその通りでした。

少し安心。

パキラ

パキラ(観葉植物の一種です)の枝が最近ぐんぐん伸びて、あっというまにリビングの天井に届きました。

このあとどういう風に成長していくのかな、などとのんびり構えていたら、その枝がポッキリ折れてしまったのです。

あわてて折れた枝を切り取って水に漬けておいたところ、数日たってもまだ元気。

けなげに思い、その枝を挿し木にしてみました。

挿し木の方法はネットで習得し、必要物品はハンズマンで購入。

枝をいくつかに分割して挿しました。

そして今、12個のミニパキラの鉢が、リビングにずらっと並んでいます。

心配なのは母パキラです。

最近水やりした際に保水力が無いことに気づきました。

怪しいので植え替えしてみたら、根がひどく弱り、土もいたんでいました。

すでに手遅れかもしれないと思えるほどひどい状況でした。

なんとか復活してほしいです。

植物と太陽

数年前から鉢植えのコーヒーの木を育てています。

いつか実をつけたら、泣きながら収穫して、焙煎して、じっくり味わうつもりです。涙の味しかしないかもしれませんが。

最近、めいっぱい日の当たる所に、鉢の置き場所を変えてやりました。

さて今日は、ヒマワリの生態について、一般にはあまり知られていない珍現象をお教えしましょう。

ヒマワリは太陽光を感知すると、植物ホルモンの作用によって茎が曲がり、花が太陽の方向に向きます(正の屈光性)。

これは、光エネルギーをもっとも効率よく受容するための合目的的な現象です。

太陽の動きにつれて茎の曲がり具合も刻々と変化するので、あたかも花が太陽を追いかけるように、東から南、南から西へと向きを変えていきます。

日が沈むとホルモン分泌は途絶え、ヒマワリも眠りに入ります。したがって花はみんな西向きで夜を過ごすのです。

ところが翌朝、東の空が明るくなると、花はあわてて東向きに急転回します。これは数分間、おそらくは数秒以内の現象でしょう。

花は西から南を経由して東向きに戻ります。もしも北回りだと、茎がよじれてしまうからです。

ヒマワリ畑で、この急転回の決定的瞬間を見てみたいものです。

おそらくザワザワと音をたてて大騒動になっていると思われますが、いまだに目撃者はいないようです。

今日の話、子供には教えないで下さい。事実とは少し異なりますので・・・

(正しい現象についてはまた後日)