X線CT検査

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-764.html" target="_blank" title="一昨日のこと">一昨日のこと</a>があったので本日、念のため、頭部X線CT検査を受けました。頭の断面を撮影する検査です。

この数年、何度かMRI検査を受けたことはありますが、CTは久しぶり。正味の検査時間は3,4分程度でした。

それにしても、CT装置はどんどん進歩しています。

研修医の頃、当直のバイト先の病院で、ときどきCT検査をしていましたが、撮影に1時間かかりました。

当時のCTは、断層画面を1枚撮るのに何分もかかり、おまけに1度に1断面しか撮れないものでした。

しかしその後、1断面を撮る時間がどんどん速くなり、しかも1度に複数の断面が撮れるようになりました。

いま最新の装置は、1断面を0.275秒、1度に320断面が撮れるという、桁違いの高性能となっています。

これによって、たとえば心臓の精密なCT検査が可能となり、応用が広がっています。

今日私の検査結果は、さいわい「異常なし」でした。

ただしこれは、急性期の病変がなかったというだけであり、今後まだ注意が必要です。

頭蓋骨内のどこかから、ごくわずかに出血があり、それがジワジワと溜まってくる場合があります。

外傷の1カ月後とか、遅い場合は数カ月後とかの、忘れた頃に発症する「慢性硬膜下血腫」という疾患です。

症状は、頭痛や麻痺やボケ症状です。数カ月以内に、私が訳のわからないことを言い出したら要注意です。

コーヒーは1日3杯

「コーヒーを1日4杯以上飲む55歳未満の人は、飲まない人に比べて死亡率が高い」

ショッキングな研究報告が出ました。米国での疫学調査によるものです。コーヒーの飲み過ぎ注意です。

「コーヒーを1日3杯以上飲む人の死亡率は1割ほど低い」

昨年NIHが発表した疫学調査の結果です。このときは、飲めば飲むほどいいのかと思っていたのに。

これらを総合すると「コーヒーは1日に3杯飲むのがいちばん良い」ということになります。

「コーヒーを1日に1〜2杯飲む人がいちばん糖尿病の危険性が低い」という研究も見つかりました。

これは「自衛官」3200人の調査結果なので、私のような「自営業」に当てはまるかどうかは不明です。

このほか、コーヒーを飲む人の方が大腸がんや肝臓がんや膵臓がんになりにくい、という研究もあります。

ちゃんとした疫学調査では、喫煙の有無やアルコール摂取の影響等を差し引いた解析をしているはず。

ならば、コーヒーを飲むことが健康に良いのはなぜでしょう。考えられる要因は、

(1)コーヒーの成分が有益

(2)コーヒーを飲むことによって、ストレスが解消される

(3)コーヒーそのものではなく、コーヒーを何杯も飲めるような、ゆとりある生活が良い

自分の過去を振り返ってみると、本当に忙しかった時期って、たしかにコーヒーを飲む暇がなかったですね。

朝食抜き

「ときどき朝食を摂る人は、毎日食べる人よりも、また毎日朝食を抜く人よりも、メタボになりやすい」

ちょっとショッキングな研究成果が、新聞に出ていました。

いちばん危険なのは、朝食を「週2日」食べることだそうです。

不規則な朝食では空腹時間の長さが乱れ、体が内臓脂肪をため込むのではないか、とも考えられています。

私の朝食は、毎日ほぼ例外なく、伊藤園の「1日分の野菜」とコーヒー2杯(自宅と職場)です。

昼は、「ソイジョイ」1本とコーヒー2杯だけです。

それなのに、なぜ痩せないのか。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-413.html" target="_blank" title="かつてダイエットに成功したとき">かつてダイエットに成功したとき</a>と比べて、何が違うのか。

ハタと気付きました。

火曜と金曜の休診日だけは、昼食をたんまりと食べてました。これって、危険な「週2日」じゃないですか。

朝食内容はきわめて安定しているのですが、昼食の摂り方が不規則で、問題だったようです。

私の場合、不規則に昼食を摂ることにより空腹時間の長さが乱れ、体が内臓脂肪をため込んでいたわけです。

あと、運動不足もあるけど。

薬と食品の期限

ワクチンなどの「有効期限」は、絶対厳守です。

期限を過ぎたワクチンは「有効性」と「安全性」が保証されないので、廃棄しなければなりません。

したがって院内在庫は最小限とし、期限が近いものから順に使用し、使った数だけ補充(購入)しています。

注射や点滴液の場合は「使用期限」が表示されています。

ワクチンと違って、1箱10本などの単位で購入するので、期限切れの憂き目に遭うこともしばしばです。

もったいないと思いながらも、期限切れの点滴や薬品はすべて、ジャブジャブ廃棄しています。

一方で、食品の「賞味期限」や「消費期限」はどうでしょう。

たしかに販売者には責任がありますが、買った後でいつそれを食べようと、それは消費者の「自己責任」。

「本日中にお召し上がり下さい」と書いてあるケーキを、冷蔵庫に保存して翌日食べることはよくあります。

反対に、妙に消費期限が長い食品もまた、心配になります。期限を延ばす「物質」のおかげでしょうから。

とくに極端なのは、ドッグフード。開封してしばらく経っても、カビが生えたのを見たことがありません。

わが家の愛犬の体内には、きっといろいろな物質が蓄積しているのでしょうね。

小指の不調

以前にも書いたように、私は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-21.html" target="_blank" title="手首の腱鞘炎">手首の腱鞘炎</a>に悩まされてきました。

それ以外にも、前腕や指や、肩も腰も背中もお尻も、あちこちが不規則に悲鳴をあげます。

マウスをやめて<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-379.html" target="_blank" title="トラックパッド">トラックパッド</a>に換えてからは、手首の痛みは比較的落ち着いています。

しかしキーボードだけは、効率のよい代用品がないため、指が痛むとホントに厳しいことになります。

ひところは、右の親指の付け根が痛み、ローマ字かな変換のたびに苦労しました。

そして今日は、左手の小指が痛みます。

小指なんて、しかも左手の小指なんて、10本の指のうちでも一番使わないだろうと思っていたら大間違いです。

キー入力で「A」を押す頻度の多いこと。じつは、かなりの働き者でした。

その上「control」とか「shift」とか「option」とかの仕事も飛び込んできます。

足腰全般の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-367.html" target="_blank" title="運動不足">運動不足</a>は自覚していますが、指は運動不足とは思えません。むしろ使いすぎです。

関節や腱の潤滑剤不足でしょうか。

やっぱりアレですか、「皇潤」とか?

コラーゲン

1本200円とか400円の、コラーゲン含有の美容ドリンクまたはゼリーを毎日飲んでいる方、朗報です。

出費を減らせるかもしれません。よく知られている、以下の科学的事実と向き合って下さい。

「コラーゲンを飲んでも食べても、消化されたらコラーゲンではなくなる」

コラーゲンというのは、動物の体を構成する、いちばんありきたりなタンパク質です。

肉や魚などの主成分といってもよく、ほかのタンパクと同様に、多くのアミノ酸が結合してできています。

消化されたらバラバラのアミノ酸、またはアミノ酸が数個連なったペプチドに分解されます。

そのアミノ酸は小腸から吸収され、全身に運ばれて、さまざまなタンパクを作るための原料となります。

コラーゲンを必要とする皮膚などの現場(細胞)では、必要に応じて、その場でコラーゲンが合成されます。

アミノ酸を原料にして「現場で合成」するのであって、コラーゲンがそのまま届くのではないのです。

原料のアミノ酸が、高価な美容飲料出身であろうと安い豚肉出身であろうと、でき上がるコラーゲンは同じ。

コラーゲン豊富な豚足を食べた翌朝、肌がツルツルになっているのも・・・気のせいです。

発熱

インフルエンザの流行期が迫ってきたので、「発熱」の話を少し。

こどもの場合、熱中症などを除けば、熱の多くは「感染」が原因です。

そして感染症では「熱は必ずしも下げない方が良い」という考え方が、ある程度広まってきました。

いちばん基本的なことは、細菌やウイルスなどの病原体が熱を引き起こすのではない、ということです。

熱が高い方が、体内の免疫システムが活性化されるので、そのために体がわざと熱を上げているのです。

外敵の侵入を感知した警備員(免疫細胞)は、血流を介して、本部(脳)に発熱を「要請」します。

本部はからだの「設定温度」を上げ、その目標に到達するための「発熱命令」を、神経に伝えます。

その結果、熱発生装置(筋肉)が震えて熱を発生し、皮膚の血管は縮んで体表面からの放熱を防ぎます。

こうして、もくろみ通り体温が上がり、防衛軍(免疫システム)は元気良く外敵と戦える、というわけです。

さて、ここからは、私だけの「発熱対策」なので、マネしないと約束できる方だけ、お読み下さい。

発熱したら、寒気があるうちに、43度ぐらいの熱い風呂に入ります。そしてからだを芯から温めます。

からだの発熱反応を手助けしてやるわけです。言ってみれば「温熱療法」です。

寒気が完全に消えて、すっごく暑くなったら、温熱療法は終了し、放熱モードに切り替えます。

どうしてもマネしてしまう方がいるかもしれないので、注意点を。

温熱療法が実施できるのは、基礎疾患のない大人に限ります。しかも寒気や震えがある間だけ。

水分は十分摂ること。2日目の熱では行いません。

禁煙補助薬

禁煙補助薬「チャンピックス」を用いた禁煙治療を始める方が、当院でもだんだんと増えています。

この薬が登場する前までの禁煙補助薬と言えば、ニコチンガムとニコチンパッチでした。

いずれもニコチンを含む薬剤であり、タバコの替わりにニコチンを補う「代替療法」です。

これには、タバコから離脱できたとしても、ニコチンからの離脱で結局苦労するという問題点がありました。

一方でチャンピックスは「ニコチンではないけども、脳に対してニコチンに似た作用をする」のが特徴。

この薬の内服中は、もし喫煙してもニコチンが脳に作用するのがブロックされ、タバコがまずくなります。

だけどもチャンピックス自体が脳に作用しているので、離脱症状は出にくいと、そういう仕組みです。

ニコチンから離脱できても、喫煙習慣を断ち切るには、個人個人で努力と工夫をしてもらうしかありません。

「口寂しさ」を紛らわすためにパイポを使う方も多いです。

「電子タバコ」はオススメできません。電子タバコにはニコチンを含むものがあるので要注意です。

ところで、チャンピックスの副作用には、胃痛や便秘や頭痛などに加えて、不眠、眠気などがあります。

眠れなくなったり、眠くなったり、この薬が脳に作用していることを物語っています。

気になるのは、「異常に夢を見る」「夢ばかり見て困る」と訴える方が時々あることです。

「夢好き」の私なら、そんな楽しい副作用は歓迎するのですが。

喫煙習慣

世の中の人々を「喫煙習慣」によって大別すると、

(1)喫煙者

(2)非喫煙者

となります。しかし厳密に言えば(2)の中には、過去に喫煙歴がある人とない人が含まれます。

そこで新たな分類名として、

(A)現喫煙者

(B)未喫煙者

(C)元喫煙者

を考えてみました。ただ、「元」の範囲は広く、「現」との境界が曖昧です。

「10年前にやめました」って人もいれば、「禁煙を始めて2時間たちます」って人も含まれます。

「元」と「現」と行き来する人もいます。

私は(B)に属する人種なので、禁煙のつらさが実感としてわかりません。

喫煙習慣が付かなかったのは、学生時代に「パチンコ」も「麻雀」もやらなかったからかもしれません。

これまでの人生で、パチンコ店に入った回数は5回未満、雀荘に至ってはゼロです。

あの「阿片窟」のようなところには、どうしても入る気にはなれませんでした。

ということは、生来タバコの煙が嫌いだったのでしょうね。

人を煙に巻くのは割と好きです。

タバコと税収

猪瀬直樹副知事の「愛煙家的言動」が、一部から不評を買っています。猪瀬氏曰く、

「税収に貢献する喫煙者のどこが悪い!」

都知事選での圧倒的優勢な状況に揺るぎはないでしょうが、今後はもう少し言動を慎まれた方が・・・

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-50.html" target="_blank" title="2年前のたばこ値上げ">2年前のたばこ値上げ</a>後も喫煙者数が減っていないと、かつて厚労省が発表したことがあります。

値上げの効果は「禁煙」ではなく「節煙」であったと。

しかし喫煙者数は減らなくても、タバコの消費数が減ったことは、全体として見ればそれなりの成果です。

喫煙者は、値上げ後の出費を増やさないように、タバコの本数を減らして対抗したということです。

つまり、値上げ幅が「節煙幅」を決定したことになります。

ならば今後は、1箱当たりの値段は変えず、1箱の本数をだんだんと減らすように値上げしてはどうでしょう。

たとえば次のたばこ増税時には、マイルドセブン1箱16本410円にする。

2,3年して、多くの喫煙者が1日16本で我慢できるようになったら、こんどは1箱10本410円にする。

このようにして、増税(値上げ)によって徐々に節煙を「誘導」いくわけです。

税収が増えるかどうかは別問題ですが。