ジェット船の漂流

房総半島沖を漂流していたジェット船は、ほぼ丸一日えい航されて、今朝ようやく伊豆大島に到着しました。

自力航行してない時のジェット船はすごく揺れるようで、乗客の方々は大変な思いをされたことでしょう。

ニュース映像を見るだけで戻しそうになるぐらい揺れてます。しかもその過酷な状況が20時間近く続いたとは。

乗客の8割が船酔い状態だったと聞いて驚きます。あの状況で船酔いしなかった方が2割もいたんですか。

私は日頃あまり船に乗る機会がありませんが、昔、沖縄の慶良間諸島沖で船釣りをしたことが2回あります。

那覇からその海域に向かうまで、船が高速で進んでいる間は、風も心地よいし、とても気持ちが良いですね。

ところが船が止まってゆらゆらし始めると、いけません。だんだん気分が悪くなり、しばらく横になりました。

不思議なことに、少し休んで目覚めると、もう揺れても平気になるもので、釣りの気分にスイッチしました。

その程度の揺れには、体が慣れるのでしょう。でも今回のジェット船の揺れには、慣れそうにもありませんね。

大学病院勤務時代に、博多湾の出口に浮かぶ「玄界島」の診療所に小さな市営渡船で行く事が時々ありました。

天候によっては海が荒れ、そこそこ揺れますが、たいした距離でもないので耐えられます。

もちろん、ひどく荒れているときは欠航になります。帰るのを諦めて、島に泊まることになります。

ある日の夕刻、海がかなりシケ始め、これはむしろ欠航してくれた方がありがたいと願ったことがありました。

すると診療所の看護師さん同士が、海を見ながら言うには、

「こりゃ(出航は)無理やろ。今日は(船長は)誰ね?」「ゲンさん」「なら出るね」

聞いててイヤな汗が出ました。

急発進の抑制だけで良いのか

自動車のアクセルとブレーキの踏み間違い事故を防ぐため、国連が車の急発進を抑制する基準を策定しました。

国連はあくまで、「停車した状態から、アクセルをいっぱいに踏み込んだ場合」を想定していますが…

私は数年前に、高齢者が車でフェンスに激突する事故の一部始終を、ほんの目の前で目撃したことがあります。

最初はおそらく、ハンドル操作かシフト操作を誤ってフェンスに衝突したようでしたが、問題はその後です。

衝突後、車はそれ以上進めないのにエンジン音が轟き、タイヤは空回りし続け、白煙が立ち昇っていました。

「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という高齢者の事故の実態は、次のような状況が多いと思います。

(1)シフト操作かハンドル操作を誤り、意図した方向とは逆または違う方向に車が動き出した

(2)慌ててブレーキを踏もうとしてアクセルを強く踏み込んでしまい、急加速して突き進んだ

まず、(1)では急発進をしていません。普通の緩徐発進です。ただ、向きが違った。

問題は(2)です。慌てて、ブレーキを踏むつもりでアクセルを強く踏み込んでしまう。

ところがブレーキが効かない。もうパニクって、さらに強くアクセルを踏み続けてしまうわけです。

停止状態からの急発進だけを抑制したのでは、多くの事故が防げるとは思えません。

低速走行からの急加速という運転こそ、危険視すべきです。それを防ぐ仕組みをぜひ車に搭載してもらいたい。

車を見にカーディーラーへ

カーディーラーに行きました。家人の車の買い換えのためですが、その詳細は割愛します。

それにしても、ショールームに展示された真新しい車たちを見ると、ワクワクしますね。

なによりデザインが目新しい。近未来的すぎるインパネは賛否両論ですが、品の良い合皮の内装は良いですね。

いま私が乗っている車は、4ドアのスポーツタイプのEVです。もちろん、デザインも性能も満足しています。

でも、数年後に買い替えるとき、またEVにするのかと問われれば、否、ではないけどINAX(意味不明)。

「EVの時代が来る」と判断して2021年に発注して2023年に納車された愛車ですが、まだ少し早かったかも。

先日の岩国ドライブで痛感したように、今はまだバッテリー容量が少ないし、充電インフラがまったく不十分。

長距離ドライブはまさしく、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4627.html" target="_blank" title="充電場所探しの旅">充電場所探しの旅</a>になります。「電欠」におびえる旅と言ってもいいでしょう。

今日、ショールームでオープンモデルの車を見たとき、あらためて、こういう車に乗りたかったと思いました。

その開放感と適度な小ささが、最高のドライブフィールをもたらすことは、想像に難くありません。

いまの愛車もスポーティーですが、幅2メートル, 長さ5メートル, 重量2.5トンの巨体です。軽快感がない。

理想を言うなら、重厚なセダンと、軽快なスポーツカーと、9人乗りぐらいの車も、同時に所有したいですね。

大回りしてでも空路で行く

熊本と沖縄の間を飛んでいる定期便は、ANA Wingsが運航しているBoeing737-800の、1日1往復だけです。

ただし「往復」といっても、同じ機材(飛行機)が単純に往復しているわけではありません。

たとえば、先日乗った那覇–熊本ANA1868便で使われたのは、その前に岩国から飛んできた機材でした。

さらに言うならその飛行機は、その日の朝から、富山–羽田、羽田–岩国と飛び回って来たものです。

熊本に到着した後は伊丹に行き、さらに新潟まで飛んで新潟泊まりとなったようです。

富山から新潟に行くとき、普通なら車か、新幹線と在来線を乗り継いで行くでしょう。所要時間は約3時間。

でも、航空旅行がよほど好きであれば、できるだけ陸路を使わない旅程を楽しみたいですよね。

すべて空路で、富山–羽田–岩国–那覇–熊本–伊丹–新潟、という超大回りのルートもあり得るわけです。

この6区間の運航では、クルーは3区間に連続乗務して、那覇で交代するそうです(CAさんに聞きました)。

私はこのうち羽田–岩国–那覇–熊本の区間に搭乗したので、1便目と2便目は同じクルーでした。

このような場合、2便目に搭乗する際にCAさんから、「お帰りなさい」という出迎えを受けることになります。

そんな恥ずかしい仕打ちにも最近は慣れたので、私は「お疲れさんで〜す」と挨拶しながら乗り込みました。

パラダイス山元氏は「ご無沙汰してます」などとジョークをかますそうです。次はそう言ってみよう。

院長室の飛行機グッズ

パラダイス山元氏がプロデュースしたTシャツが届きました。図柄はソリマチアキラ氏の楽しいイラストです。

実はこのTシャツは、ANAの機内誌「翼の王国」6月号の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4219.html" target="_blank" title="山元氏のコラム">山元氏のコラム</a>の、挿絵の中の人物が着ています。

そういう「内輪ウケ」狙いの超限定品のTシャツでもあるわけですが、実は賞味期限は今月いっぱいです。

なぜなら、そのTシャツを着てANAに乗り「ほら機内誌と一緒」とCAさんに言えるのは今月だけだからです。

残念ながら私は、今月はもう飛行機に乗る予定がありません。

なので来月以降にいつか搭乗する時に、わざわざ「翼の王国」6月号を持ち込むべきかどうか、悩んでいます。

そこまでしてもCAさんの反応が乏しかったら、かなり恥ずかしい思いをすることになるからです。

先日、岩国–那覇便に乗ったとき、頼んでもいないのにCAさんから「ぷにゅぷにゅひこうき」をもらいました。

これはANAの飛行機を模した柔らかい素材のおもちゃで、機内で子ども相手に配っているものです。

私が「そらっち」というANAのマスコットを<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4357.html" target="_blank" title="リュック">リュック</a>に下げていたので、子どもっぽいオヤジと思われたのか。

ANAのモデルプレーンやぬいぐるみたちが、最初は自宅に多数あったのですが、いまでは皆、院長室に居ます。

自宅に置いていても、孫たちすらそれらに興味が無いらしく、ついに撤収した次第です。

おかげで院長室内が飛行機グッズで溢れつつありますが、まあそれも悪くないかなと、眺めています。

岩国錦帯橋空港

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4624.html" target="_blank" title="岩国を数十年ぶりに訪れた">岩国を数十年ぶりに訪れた</a>のは先週のこと。今日は東京からの帰りに、あえて岩国空港を経由してみました。

実は幼少期に岩国に住んでいた場所は、2カ所有ります。その後半に住んだ所に、先週は行かなかったのです。

その場所は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-293.html" target="_blank" title="米軍基地(米海兵隊岩国基地)">米軍基地(米海兵隊岩国基地)</a>に近く、子どもの頃に基地の航空祭に行った思い出があります。

岩国空港(岩国錦帯橋空港)は、自衛隊と米軍基地との共用ですが、滑走路も管制も米軍の管理下にあります。

民間の定期便はANAだけです。今日は機内や搭乗口で、次のようなアナウンスを何度も聞きました。

「海兵隊岩国航空基地内を通過します。米軍基地セキュリティ保全のため写真動画の撮影は禁じられています」

なので私は空港とその周辺の様子を目に焼き付けておこうと、着陸の際は機窓の風景に目を凝らしました。

滑走路に沿って南から、まず小さな自衛隊基地があり、続いて広大な米軍基地に無数の戦闘機が現れました。

Google Mapの航空写真ではわかりませんが、多くの戦闘機が、テントのような建屋に整然と隠れています。

誘導路を走り終わり、続く脇道の突端の盲腸みたいなところに、岩国錦帯橋空港のターミナルがありました。

ターミナルの敷地の出口には長いゲートがあって、民間機の通行を抑止する遮断機のような雰囲気です。

私の乗ったANA機はまるで踏切待ちしているように、ゲートが開くのを待ってから出入りしていました。

離陸時に、空港の対岸の、かつて住んでいた辺りを凝視したのですが、飛行機は一瞬で通過してしまいました。

その範囲内に、私の家も、幼稚園も、よく遊んだ空襲跡の窪地もあったんですね。

上空から見ると、住宅地のすぐそばに大きな工場が立ち並んでいます。「帝人」や「日本製紙」です。

製紙工場は当時は「サンパル」と呼んでました。「山陽国策パルプ」のことです。いかにも昭和な社名ですね。

嘉手納基地にダイバート

天候不良などの理由で飛行機が行き先を変更する「ダイバート」は時々ありますが、今回は特別でしたね。

那覇空港上空の視界不良のため、ANA、JAL、JTAの3機が嘉手納基地に着陸するという前代未聞の異常事態。

航空旅行ファンは、その後の自分の予定に支障がない限り、そして安全である限り、レアな出来事を好みます。

着陸やり直し「ゴーアラウンド」とか、急な欠航でホテル代が出るとか、今回のようなダイバートがそうです。

もちろん、大幅な遅延が原因で仕事に穴をあけたとか、国際線の乗り継ぎに間に合わなかったとなれば一大事。

なので日頃から余裕をもって旅行計画を立てたいものですが、予想できないのがアクシデントですからね。

今年の正月、息子たち一家が羽田に帰る便が、例の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4477.html" target="_blank" title="羽田の事故のために熊本にUターン">羽田の事故のために熊本にUターン</a>したのもレアな出来事。

6年半前には、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2278.html" target="_blank" title="機内で私が心肺蘇生をしていた飛行機">機内で私が心肺蘇生をしていた飛行機</a>が、セントレアにダイバートしたのも貴重な体験でした。

ただし今回の嘉手納案件では、米軍との調整に時間がかかり、乗客は機内で最大8時間の待機を要したとか。

これはいくらなんでも疲れますね。航空ファンでもへこたれます。食事やトイレがどうだったのかも心配。

でももっと大変だったのは、そのブチ切れ気味の乗客らの世話をし続けたCAさんたちでしょう。

乗員には何の落ち度もないアクシデントなのに、心ない客からの罵詈雑言を浴びたかと思うと不憫です。

こういう時にこそ、航空旅行ファンとしては、冷静かつ紳士的に振る舞いたいものです(願望)。

ヒヤヒヤの充電旅行

旅行や行楽でリフレッシュしてまた頑張れるようになることを、「充電する」なんて言いますよね。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-4624.html" target="_blank" title="今回の岩国旅行">今回の岩国旅行</a>は、2つの意味で「充電の旅」でした。

で、今日書くのはその「2つめの意味」の方。「充電苦労譚」です。泣けます。

電気自動車(EV)最大の問題は、航続距離が限られること。私の車では、エアコン使うと400km弱です。

なので長距離移動の際は、バッテリー残量を気にしながら、公共充電器を探しながら、走ることになります。

もちろん、出発前に自宅でフル充電しておくことと、移動経路上の充電場所を調べておくことは必須です。

往路(熊本から岩国まで)だけでも無充電では移動できないので、下関の「王司PA」で充電する計画でした。

その充電器でまず、トラブりました。クレカ情報が承認されないのです。カードを変えたらうまくいきました。

岩国で、朝食前に街中の充電器で充電しました。これも最初は2度ほどエラーが出ましたが、3回目で成功。

ただ朝食の時間が気になったので充電量はわずか。復路の高速道のどこかで充電することにしました。

「下松PA」の充電器は使いやすいタイプでしたが、一度に30分しか充電できないので、まったく充電不足。

電池残量わずかで「王司PA」にたどり着くと、なんと充電器が工事中。マジっすか。変な汗が出てきます。

省エネ運転しながら、次の「壇之浦PA」に無事到着。30分充電を2クールさせていただきました。助かった。

まだまだ充電器の数は少なく、動作が不安定だし工事もある。EVの旅って、けっこうスリリングです。

電車のキップが「QRコード付き」へ

首都圏の鉄道会社8社が、「磁気付き」切符を「QRコード付き」切符に置き換えていく方針だと発表しました。

QRコード方式といえば、沖縄のモノレール「ゆいレール」が以前から採用しています。

私は最初にその切符を買った時、改札機のどこから差し込もうかと、しばらく挿入口を探してしまいました。

すると、向こうで見ていた駅員さんが、切符のQRコードを読み取らせてくださ〜い、と教えてくれました。

さいわい沖縄ですから、観光客が改札で少々戸惑っても、ちっとも恥ずかしくないです。

でもこれを新宿駅とかでやらかすと大迷惑ですね。過渡期にはあちこちの駅で混乱が起きそうな気がします。

沖縄での経験で言うなら、QRコードをかざすには、切符はちょと小さ過ぎて持ちにくいと思います。

次から私はICカード「OKICA」を利用するようにしましたが、これも切符と同じセンサーで読み取らせます。

その後ついに、ゆいレールでも「Suica」が使える様になりました。スマホが使えるのでいちばん便利です。

ところがいま、Suicaのような交通系ICカードではなく、クレジットカード決済を使う動きが出ています。

Suicaを持っていない外国人にとって、料金を調べて切符を買う難易度は高く、クレカが使えれば便利です。

現にシンガポールの地下鉄では、外国人である私にとって、改札口でのクレカのタッチ決済はとても楽でした。

おりしも熊本市は、市電の交通系ICカードの決済を来年廃止して、クレカ決済を導入すると発表しました。

ただしそれは外国人利用者を意識したものではなく、決済システムの更新コストを回避するためのようです。

にしても、交通系ICカードを来年廃止というのは急な話ですね。これはこれで、混乱を招かないか心配です。

着席しているときは常にシートベルトを

シンガポール航空機(SQ321便)が昨日、巡行中に乱気流に遭遇し、乗客1人が死亡する事故が起きました。

死因は全身打撲とか頭部外傷ではなく心臓発作のようですが、いずれにせよ乱気流がもたらした悲劇です。

乗客・乗員229人のうち、入院等の治療を要する負傷者も80人以上といいますから、かなりの惨事でしょう。

国交省運輸安全委員会によれば、国内では過去20年間に37件の「機体動揺事故」が報告されています。

機体動揺事故とは、乱気流による機体動揺によ り乗客や客室乗務員が重傷を負った事故のことらしいです。

その37件のうち18件が「巡行中」13件が「降下中」に起きていて、離着陸に近い時間帯では少ないようです。

つまりこれは、機体が揺れてケガをするのはシートベルトを着けていない時、ということでしょうね。

となると問題は、安定して飛行中の突然の揺れですね。とくに「晴天乱気流」は予測がつかないといわれます。

シートベルトサインがたとえ点灯していなくても、着席時には常にしっかり締めるのは身を守るための鉄則。

たまたま、トイレに立った時に乱気流に見舞われたら、それはもう不運というほかありません。

昨年9月、シンガポールから羽田に向かうシンガポール航空機(SQ636便)に、私が乗っていたときのこと。

うっかりしてシートベルトを締め忘れて眠りこけていたら、夜中に突然CAさんが私の腰に手を回すのです。

どうやら、シートベルトサインが点灯したため、眠っている乗客のシートベルトを締めて回っていたようです。

横向いて寝てたのをキツく締められたので、後でなかなかベルトを外せず、CAさんを呼ぶ羽目になりました。

まあそのぐらい、シンガポール航空はきちんとしてるということで、今回の件は不幸な出来事なのでしょうね。