福岡国際マラソンにまつわる思い出

福岡国際マラソンは、今日の大会をもって、75年の歴史に幕を閉じました。

そうなってしまった理由等については、新聞やTVで解説しているでしょうから、ここでは触れません。

学生時代から大学病院勤務時代には福岡市内に住んでいましたが、実際に沿道で応援したのは1回か2回です。

護国神社の向かい辺りにあった自宅マンションの、すぐ前の道がちょうどマラソンコースでした。

たしか1990年、全国放送されるTV中継に映り込もうと、よちよち歩きの長女を連れて家族で沿道に出ました。

すぐ目の前を、先導する白バイや、選手たちや、TV中継車や、関係者の車がどんどん通過していきます。

スタート地点からそう遠くない場所だったので、その集団はあっという間に全員が通り過ぎて行きました。

選手らを撮すTVカメラが私たち家族をも捉え、その姿を全国に放送していたのは確実と思われました。

ところが、自宅に戻って録画していた放送を見て驚きました。

あろうことか、私たちが映るはずのタイミングで生中継が中断され、コース紹介をしてるじゃないですか。

このマラソン大会にまつわる思い出と言えば、だいたいそんなところです。

その頃の福岡国際マラソンのTV中継は、NHK福岡放送局が行っていました。

当時福岡放送局にいた友人の中江君は、中継電波を途切れさせないための技術的課題に取り組んでいました。

常に中継車を直視できる位置に受信基地局を確保するために、市内のビルの立体地図を作っていたようです。

たしかそんな話でした。違うかもしれません。もう30年前のことですから。

東京五輪、見応えあり

地デジとBSとBS4Kの五輪中継を、あちこち見たり録画したりしながら暮らしている今日このごろです。

ちょうどいま見ているのは、今大会から導入された新種目「卓球混合ダブルス」の3位決定戦からの決勝戦。

ゲームでは「チキータ」が多用され、さらに「逆チキータ」も出てきます。「チキチータ」ではありません。

フランスの選手は、ポイントを取ったときに「よっしゃ〜ぁ!」と叫ぶんですね。これはもう、国際語?

対する台湾勢は、同じ髪型の男女(それ以上は言いませんが)ペアが、世界ランク1位だけに、強かった。

その台湾を打ち負かして決勝に出たのが、我が日本勢。伊藤美誠/波田陽区ペア。ちがう、水谷。

相手は中国。たしかに上手い。しかしそれ以上に、だんだんと水谷にエンジンがかかり、しかも伊藤が怖い。

最終ゲームまでもつれ込んだ末の金メダル。宿敵中国を打ち負かした、すばらしいチャンピオンの誕生です。

柔道も、スケボーも、テニスも、バレーも、それ以外の競技も、それぞれすごく頑張ってる。

いろんな意味で自国開催って、力が出ますね。ホントに見応えがあります。

時差の問題は無いのに、録画を夜遅くまで見るものだから、結局寝不足になりますけどね。

注目選手の予選敗退は残念

「柔道・渡名喜風南が銀、日本勢メダル第1号 女子48キロ」という速報テロップが流れました。

いやいや、いままさにその競技の生中継を見てたのに、その中継画面にテロップ要りますか。

でも、「メダル第1号」とポジティブに報じてくれたことで、渡名喜選手の偉業に気付かされました。

しばらくして流れたのは、「日本最初の金メダル 柔道男子60キロ級 髙藤直寿選手」というテロップです。

だから、その試合も見てましたって。しかも相手が「指導」によって敗れてしまうという、消化不良な結末。

でも「豪快に勝つことはできなかった」という髙藤選手の泣き顔&笑顔は良かった。

柔道は「一本」と「技あり」だけが判定対象のはずですが、延長戦中には指導の数が問題になるようですね。

もっとも、「効果」とビデオ判定だらけの、2012年の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-299.html" target="_blank" title="ロンドンオリンピック">ロンドンオリンピック</a>の時よりは、ずっとマシです。

この際、きちんと礼をしなかったら失格、畳の上でガッツポーズしたら逆転反則負けでもいいでしょう。

注目していた鉄棒の内村航平選手とか水泳400m個人メドレーの瀬戸大也選手は、予選敗退してしまいました。

内村選手は、3つの手放し技を決めたのに、その後の演技で落下しました。

瀬戸選手も、300mは絶好調だったのに、最後の100mで失速しました。

油断したとか、予選突破を意識したとか、そんな安易なレベルではないんでしょうけど、残念です。

いろんな種目が同時進行してて、カバーするのも大変。てな感じで、東京五輪ってやっぱり楽しめますね。

東京2020開幕

東京五輪が開幕しました。もはや今日からは、選手らを応援し、楽しむしかありません。

この日のために買った4K有機ELテレビの前に座って、今夜は開会式の中継を見守りました。

プロジェクションマッピングの映像とダンサーのパフォーマンスは、比較的あっさり。

その代わり入場行進では、選手たちの様子や服装が、それぞれのお国柄を(延々と)楽しませてくれました。

五十音順の入場ということですが、ア行が終わっても「アメリカ」が登場しません。

と思ってたら、イギリスが「英国」として登場。なるほど。ではアメリカは「米国」ですか。

いや、ハ行にも現れませんね。と思ってたら、今後の開催国が最後に登場する方式ですか。知らなかった。

どの選手たちも楽しそうで、興奮しています。とくに最後の3カ国(米国→フランス→日本)は大盛り上がり。

海外の方々、よくぞはるばる日本まで来てくれました。日本人選手たちの幸せそうな姿にも打たれます。

この人たちの競技の機会が潰れなくて良かったと、素直にそう思います。

後半のショーとドローンパフォーマンスはともかく、関係者の挨拶はもうちょっと短くして欲しかったな。

選手たちが入場後ずっと立っているのが(座り込んでいる人もいたけど)、少々辛そうに見えました。

ともかく、聖火台に火が灯りました。競技場が燃えやしないかと、心配になるほどの花火も上がりました。

紆余曲折はあったし、今もまだ問題の渦中ですが、素晴らしい競技大会となることを祈っています。

東京五輪はお茶の間で楽しみましょう

緊急事態宣言下で行われることになった東京五輪は、1都3県のすべての会場で無観客開催が決まりました。

人流とか、3密とか、さまざまな観点から、感染拡大を少しでも抑えることには有効でしょう。

外国人選手にしてみれば、日本人観客しかいない場所での競技を避けられることになりました。

観客の大きな声援によって一層の力が発揮できるという、開催国選手の特権が消え失せたわけです。

でも、そもそもトップアスリートが自分の競技に集中するときには、観客の有無など関係ないかもしれません。

新しい国立競技場は、奇しくもイスの色がランダムに配色されているおかげで、無観客でも満員に見えます。

まさか隈研吾氏が無観客開催を予測していたわけじゃないでしょうけど、いま思えば秀逸なアイデアですね。

少なくとも「ザハ案」でなくてよかった。あのデザインの会場で無観客は、あまりにもシュールですから。

無観客の開会式会場に、観客ではない「関係者」が何人入るのか知りませんが、そこに目くじらはたてません。

むしろ、報道陣にはしっかり入っていただいて、圧倒的迫力の「五輪映像」を放送・配信してほしいですね。

それに間に合うように購入した大型の有機EL・4Kテレビが、来週わが家に届くんですから。

映像技術については、もう何年も前から、日本のメーカーや放送局や技術者らが研究を重ねてきたはずです。

ただし盛り上がっていたのは2年前まで。昨年からのコロナ禍で、楽しい話はすっかり影をひそめていました。

でも幸か不幸か、五輪開催が1年延期されたおかげで、放送技術にもさらなる磨きがかかったことでしょう。

無観客開催になったので観客席にも無数のカメラを設置できるし、これはすごい映像が期待できますね。

そんなわけで、かつては開催に懐疑的だった私も、いまは東京五輪が素直に楽しみです。

選手村でクラスターが発生して競技がガタガタになるとか、そんなことだけは無いよう、心から祈っています。

「聖火リレー」スタート

「聖火リレー」がついに始まりました。

コロナ禍がどうなるにしても、とりあえず始めると。軽々しく賛否を述べるには、状況があまりにも複雑です。

リレーが全国を走るのは、五輪に向けて国民が盛り上がるのが目的であり、本来声援は多いほど良いはず。

競技をテレビでしか見られない人が、ある意味で五輪を「生で見た」感覚に浸ることもできます。

前回の東京五輪のとき私は、岩国市内を走る聖火ランナーを沿道で見ました。当時4歳。おぼろげな記憶です。

しかし今回、コロナ禍のせいで、実に盛り上がりに欠ける変則的な聖火リレーとなってしまいました。

沿道に観衆が集まりすぎた場所は、リレーが「スキップ」されるという、おかしな規定も作られています。

応援が少なければ走れるけど、人が集まりすぎたら走れない、誰がどう調整してリレーを成立させられるのか。

思慮深い有名人なら、何か理由を付けて、あるいは正直に懸念を述べて、走るのをやめることでしょう。

「暗闇の先の一筋の光として希望の道をつなぎ(略)大きな光となって国立競技場に届くことを祈念する」

というふうに、大会組織委員会の橋本会長らが無難な挨拶をする中で、小池都知事は、

「聖火リレーが(略)コロナ禍からの『サステイナブルリカバリー』の一歩につながることを確信したい」

と、分かり難い言葉を操りたがる。どうして「持続可能な復興」と言わないのでしょうね。

聖火リレーはどうやら、五輪強行への突破口のような、ある種の象徴となっているような気がします。

多くの一般市民を巻き込んで、五輪を中止しにくくするための、既成事実作りの第一歩なのかもしれません。

東京五輪は1年延期。来年はきっと、無事開催できますように

東京五輪は、1年程度延期されることが正式に決定しました。そりゃ、そうでしょ。

名称はそのまま「東京2020」でいくようですが、この際、「東京2020+1」なんて、どうですか。

今後、正式な開催日程を決めていくまで、調整作業は膨大でしょうね。多方面への影響も計り知れません。

明後日から始まる予定だった聖火リレーは中止です。妙な「ランタン車巡回」を始めてなくて良かった。

しかし最大の懸案は、いま加速しているというパンデミックですね。1年後に終息している保証はありません。

いやそれどころか、1年後でもまだパンデミックかもしれないとさえ思います。

「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として、完全な形で開催する」

安倍首相は今日もそう語りましたが、人類が打ち勝つのは、なかなか難しいウイルスのようです。

「呼吸器系に感染して広がるウイルスで、症状が軽いのに感染力があるものが特に危ない」

そんな警鐘を鳴らした報告書が、2年前に出されています。コロナウイルスを念頭に置いたものだそうです。

いったん収束したように見えても、未感染者が多数いる限り、またすぐに流行が再燃するかもしれません。

油断すれば、いつでもオーバーシュートする危険があります。

なんども言ってきましたが、人口の6割とか8割が感染するまで、ずっと流行は続くのです。

バッハ会長も安倍首相も「五輪中止はない」と言いますが、それはまだ来年にならなければわかりません。

五輪延期は必至の雰囲気なのに、聖火リレーを始めても大丈夫か

世界中に新型コロナウイルス感染がものすごい勢いで広まり、とくに欧米諸国が大変なことになっています。

各国の五輪委員会や競技団体やメディアは、東京五輪の延期(または中止)を求める声をあげています。

日本国民やメディアもすでに、延期は当然として、1年延期がいいのか2年延期かで議論している段階です。

ところが組織委員会や政府は、予定通りに開催する建前で準備を進めており、なかなか延期を口にしません。

正式に延期が決定しない限り延期しない前提を固持するものだから、すべてを粛々と進めるしかないのです。

アテネから聖火が到着しました。強風の中で行われた昨日の到着式は、見てる方が寒々しくなりました。

聖火リレーはもう来週から始まります。ひとたび始まったら、リレーはそのまま最後まで続くのでしょうか。

3月26日に福島県を出発し、各道府県を2,3日ずつ走り、7月10日からは都内を走って聖火台に向かいます。

熊本県は、5月5日と6日の祝日・振替休日に走るという、絶好のスケジュールです。

しかしさすがに5月には、すでに延期が決定していることでしょう。走る方も応援する方もドッチラケですね。

リレーは全区間を全うし、聖火は競技場近辺の施設で、1年でも2年でも、燃やし続けておくのかもしれません。

ただ、最終ランナーが聖火台に点火しても開会式は始まらず、ちっとも晴れがましい気持ちにはなれません。

こんなことなら、先週のアテネの採火式よりも前に、五輪延期を決めておくべきでした。

デクラークのクルクル

ラグビー・ワールドカップの準々決勝、残念ながら日本は南アフリカに敗れましたが、よく健闘しました。

前半見てるときは、後半で逆転しそうな気さえしてましたが、さすがに南アフリカは強かった。

敗れたというのに、ゲーム後の日本選手たちの表情がいい。もしかして勝ったのかと思うぐらいの笑顔でした。

こうなったら南アフリカには優勝してもらいたいと、素直に応援できるような、後味の良い試合でした。

大事な場面で、よく無意識にボールペンをクルクル回す人がいますが、私はそのクセは好きじゃありません。

でも、スクラムハーフのデクラークがスクラムの前でボールを指でクルクル回す仕草は、なぜか許せます。

たぶんそれは、彼なりのルーティンなのでしょう。それに、そのあとのキックが絶妙すぎますから。

ラグビーには、ハンドとかオフサイドとか、サッカーと同じ名の反則もありますが、内容はだいぶ違いますね。

概して、説明調の長い名前の反則が多く、そこはちょっとイケてないと感じるところ。

何か、気の利いた1語に置き換えるわけにはいきませんかね。

どのようなスポーツでも、大きな国際大会が日本で開催され、しかも日本代表が強いと、ファンが増えます。

私も典型的な「にわかファン」です。日本は敗れましたが、決勝戦までの残り4試合がとても楽しみです。

ただ、そのキックオフが18時とか17時なのがちょっと痛い。土日は診療時間と少しかぶるんですよね。

なので当日は、試合の放送を予約録画しておいて、帰宅後に時間差観戦する、という作戦で臨む予定です。

うっかりネット上の速報を見てしまわないように、観戦終了までは、MacもiPhoneも見ません。

ラグビーが面白い

ラグビー・ワールドカップの日本対スコットランド戦は、日本が見事に勝ちました。良い試合でした。

台風19号の影響も心配される状況でしたが、試合が開催されてホントによかった。

試合中止で決勝トーナメントに進出するのと、勝って進出するのとでは、大違いです。

それにしてもラグビーって、サッカーとも野球とも違う、見ててすっごく力が入るゲームですね。

多分それは、格闘技だからでしょう。緊張と興奮が波状的に持続するので、まったく気が休まりません。

日本代表メンバーの顔ぶれは、とても国際色豊かですね。

調べてみると、日本人の次に多いのがトンガとニュージーランド出身者で、5人ずついます。

そのほか、南アフリカやオーストラリアなど。地球外からも1人(プレデター)。

近年、試合の放送やそれに伴う解説を目にすることが増え、日本人のラグビーへの理解が深まってきました。

私も元々はラグビーには疎かったのですが、いまでは見れば見るほど面白いスポーツだと感じています。

今回のラグビー・ワールドカップの日本誘致に、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1388.html" target="_blank" title="森喜朗元総理">森喜朗元総理</a>が尽力したことは、否定はしません。

失言の多かったタヌキ親父ですが、今日のゲームを見ていると、なかなか良いことしたなと思ってしまいます。

2011年の開催招致に敗れたとき、森氏はラグビー界の閉鎖性を批判して、次のように語ったといいます。

「あなたたちはいつまで仲間うちでパスを回していれば気が済むのか」

森氏にしては、まともな事を言ってますが、裏を返せば、仲間に入れて欲しいことの現れかもしれません。

でもラグビー界の歴史がどうであれ、ともかく日本が強くなりゃいいのです。きっと発言力も増すはずです。