夜中の侵入者

クリニックは「セコム」で警備しています。異常事態が発生すると、警備員の方が駆けつけてくれます。

これまでに十数回、そのような緊急出動をしていただいたでしょうか。すべて、事件性はありませんでした。

パトカーと警察ヘリまでが出動して、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1134.html" target="_blank" title="大捕物になったこと">大捕物になったこと</a>も、一度ありました。恥ずかしい出来事でした。

警備システムのセットを忘れて院長室で寝ていた私が、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-828.html" target="_blank" title="不審者と間違われて恥をかいたこと">不審者と間違われて恥をかいたこと</a>もありました。

今朝5時台の緊急出動は、院内キッズコーナーのセンサーが、何者かの侵入を感知したためです。

あわてて駆けつけたセコムの警備員が目にしたのは、不審者ではなく、揺れるサンタクロースなのでした。

タイマーをセットしていたエアコンが起動して、風でクリスマスの飾りが揺れ、センサーが反応したのです。

「ぬすびとはサンタクロース♪」というフレーズを、セコムの人は連想したかもしれません(たぶん違う)。

「侵入者はサンタ、繰り返す、侵入者はサンタ」と、バウアー風に電話連絡したかもしれません(絶対違う)。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-887.html" target="_blank" title="似たような事例">似たような事例</a>(失態)は、何度も経験してきました。吊り下げたモビールとか、窓際の観葉植物とか。

そのたびにセコムの方にはたびたび駆けつけていただき、恐縮しています。

このようなことが多くなると、ついにセコムの人も来なくなりゃしないかと、心配になります。

血圧計を交換

診察室で8年間使ってきた「水銀血圧計」ですが、ついにこのたび買い換えました。

水銀体温計や水銀血圧計は、とくに破損時の健康被害が問題とされ、世界的に使用が中止される方向です。

水銀は20℃で気化し、それを吸入すると肺に沈着して水銀中毒を起こすからです。

一時期、水銀血圧計にそっくりな外観の、デジタル自動血圧計に買い換えようと考えたことがあります。

しかし、自動血圧計はどうしても、その正確さが気になってしまい、結局購入は見合わせました。

やはり血圧は、聴診器を耳に当てて測る、アナログ血圧計がいちばんです。

となると選択肢はひとつ。「アネロイド血圧計」ということになります。

「アネロイド(aneroid)」とは、「液体を使わない」という意味のギリシャ語です。つまり、水銀不使用。

内部が真空の金属容器が外圧によって変形するのを、針の動きに変えて血圧を示すものです。

水銀血圧計で水銀柱がゆっくり降りてくる、あの繊細さにはかないませんが、ちゃんと正確に測れます。

人の血圧は、大動脈と頸動脈にある「圧受容器 ( baroreceptorバロレセプター)」によって監視されています。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1332.html" target="_blank" title="バロ">バロ</a>(baro)とは、圧力を意味します。バロメーター(barometer)のバロです。

血圧が上がれば、バロレセプターがそれを感知し、自律神経を介して、心臓の収縮力と心拍数を減らします。

血圧が下がったときには、その逆の反応です。

バロレセプターという、いうなれば生体の血圧計の、その精巧な仕組みと俊敏な反応には驚くばかりです。

動脈壁の変形(伸展)で作動するので、アネロイド血圧計に、少し似ているのかもしれません。

間違い受診

年末恒例の、クリニック大掃除の日でした。休日(休診日)を返上して、スタッフが集まってくれました。

作業を分担して、各自が黙々と清掃を行います。私の担当は、いつものようにパソコンまわりと院長室など。

清掃業者による、床のワックスがけも同時進行です。造園業者にも依頼して、庭木の剪定も行いました。

さて、大掃除の真っ最中に、初老の男性が、診療のために来院されました。

たしかに医者も看護師も院内にはいますが、なかなか診療を行うことが難しい状況です。

電子カルテのパソコンも、診察机もイスもベッドも何もかも、診察室から運び出されています。

申し訳ないですが、今日はご覧のように大掃除ですし、もともと火曜日は休診日なのです、と私。

その方はしかし、朝から電話でちゃんと予約したのだから、何とかしてくれと。

休診日は留守番電話にしているので、電話予約を受け付けるはずはないのですが、何かの間違いでは?

しばらく押し問答が続き、やや険悪なムードになりましたが、最後は男性の勘違いと判明。

当院ではなく、別のクリニックを予約されていたようです。やれやれ。

かく言う私も、間違い受診をして恥をかいた経験があります。十数年前の話です。

子どもに予防接種を受けさせるために、近所の小児科に連れて行ったときのこと。

初診用の受付票を書きながら待合室を眺めると、小児科のはずなのに、なぜかご高齢の患者さんが多いのです。

さっき履いたスリッパをよく見ると、「○○整形外科」と書いてある。他院から借りたスリッパなのか?

「お間違えなのでは?」と言われてやっと気づきました、違う医院に来てしまったことに。小児科は隣でした。

生活習慣改善の指導

「生活習慣の改善が必要ですね」と毎日何度も口にしている私ですが、それは自分への戒めでもあります。

1日1食という、いびつな食生活も、決して好ましいとは思っていません。

しかし2食以上食べると、それに比例して摂取カロリーが増えることがわかっているので、できないのです。

運動は、ひところは、バカみたいに自転車で遠乗りしたりしていましたが、最近はパッタリです。

寒いので自転車通勤自体が、ほぼ途絶え気味。せっかく新しいダウンジャケットを買ったというのに、です。

筋トレやろうと計画したことは何度もありますが、3日坊主まで行けば良い方。たいていは計画倒れ。

「RIZAP(ライザップ)」のCMを見るたびに思うのは、

(1)RIZAPのプログラム通りにやっていくこと自体が、通常の減量法よりもずっと厳しそう

(2)やめたら即、リバウンドしそうな気がする

(3)お金がかかりすぎ

このうち(3)については、お得な情報が出てきました。どうやらRIZAPの料金は、経費にできそうです。

某民主党議員によると、以下の目的でなら、RIZAPの料金が政治活動の一環として支出可能とのこと。

「RIZAPの肉体改造がどのようなものか体験して見識を高め、スポーツ振興に役立てる」

良かった、そのような解釈がOKなんですね。ならば私も、

「RIZAPの肉体改造がどのようなものか体験して見識を高め、患者指導に役立てる」ことにしましょうか?

「ひまわり会」で検索

当ブログは「ひまわり通信」という名称です。

ブログ自体は2008年の6月に開始しましたが、「ひまわり通信」になったのは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-187.html" target="_blank" title="2012年の4月">2012年の4月</a>からです。

2012年から、当院が「医療法人ひまわり会 つるはらクリニック」になったので、ブログ名も刷新したのです。

ところがあとで「ひまわり通信」でググってみたら、あるわあるわ、世の中「ひまわり通信」だらけ。

いやそれ以前に「ひまわり会」なる組織が、たくさんあるのに驚きます。「ひまわり会」で検索すると、

(1)女性の尿失禁・骨盤臓器脱 元患者の会

(2)「らくらく毛管運動」や「正心調息法」などの健康法を広めようとしている組織(よくわかりません)

(3)福岡県内で、特別養護老人ホームなどを運営している社会福祉法人

(4)宮崎県内で、特別養護老人ホームなどを運営している社会福祉法人

(5)岡山県内で、知的障害者支援施設などを運営している社会福祉法人

(6)滋賀県内で、保育園を運営している社会福祉法人

(7)千葉県内で運営されている、不登校・引きこもりを考える親と市民の会

(8)日本人渡米者の相互援助(教育・社交・募金等)をおこなっている非営利団体

(9)大阪千代田短期大学同窓会

(10)福岡を拠点に、青少年の健全育成活動をおこなっている、ボランティア団体

(以下略)

まあ多い。社会福祉法人が無数に存在しますが、医療法人も多い。ひまわりのイメージがいいのでしょうか。

悲しいことに、Google検索の結果を、何ページ見ても何ページ見ても、ちっとも当院が出てきません。

1ページ10件で50ページほどめくり続けたところで、ついに、Googleからの警告が出ました。

「お使いのコンピュータネットワークから通常と異なるトラフィックが検出されました」と。

どうやら私は、不正な検索ロボットと疑われたようです。Googleも、いろんなことチェックしてるんですね。

開院8周年

本日、つるはらクリニックは、開院8周年を迎えました。

これもひとえに、皆様方の温かいご支援のおかげです。厚く御礼申し上げます。

(↑鋭い人は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1093.html" target="_blank" title="1年前のブログ">1年前のブログ</a>の「7」を「8」に変えただけだと、気付くかもしれません)

「八年」と書いて「やとせ」と読み、ただの8年間ではなく、多くの年月をも意味します。

とは言え、いま振り返れば、あっという間の8年間でした。もちろんまだまだ、これからも続きます。

設備や診療スタイルは、基本的に8年間変わっていません。スタッフも安定しています。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-270.html" target="_blank" title="土日祝日診療">土日祝日診療</a>」と「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-138.html" target="_blank" title="ミニカルテ">ミニカルテ</a>」という、当院の2つのウリは、いまも維持しています。

とくに祝日は、診療しているところが少ない上に、近隣地域にも周知されてきて、来院者が多くなりました。

まあそれにしても、最近の祝日って、やたらに連休ですね。先日の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1448.html" target="_blank" title="シルバーウィーク">シルバーウィーク</a>など、その典型。

原則として、火曜と金曜だけが休みの私にとって、大型連休はうらやましくてしかたがありません。

ミニカルテも、よそがマネできない特色あるシステムだと思うので、私としてはずっと続けたいと思います。

もちろん苦労もあります。手間がかかるしコストもかかる。診療時間は長引くし<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-21.html" target="_blank" title="腱鞘炎">腱鞘炎</a>にもなる(なった)。

でもそのほかは、良いことづくめ。患者さんのみならず、紹介先の医師にも、読んでいただいているようです。

ワンパターンな締めくくりですが、9年目も、全力投球でいきます。よろしくお願い申し上げます。

来院の理由

「来院の理由は何ですか」

これは、当院を受診された方に書いてもらう「問診票」の、最初の質問。いわゆる「主訴」を問うものです。

「咳」「熱」「腹痛」など、患者さんがお困りの症状のうちの1つ、またはいくつかを列挙してもらいます。

単語だけ書けば良いのですが、なかには、「熱が出たので」などという丁寧な回答も、しばしば目にします。

「理由は何ですか」という質問に対して、「熱」とぶっきらぼうに答えることが、ためらわれたのでしょう。

「熱が出たので来ました」と、きちんと文を完結される方も、たまにいらっしゃいます。恐れ入ります。

「かぜ」と書かれていることも多いです。「来院の理由は何ですか」「かぜ」です。

「かぜかどうかはワシが決める!」などと、昔の医者のように怒り出すことは、私の場合はありません。

来院の理由を「かぜ」と書くのは、「かぜだと思えるような自覚症状がある」という意思表示だからです。

私にとっては、それも重要な情報です。なぜ、かぜと思ったのか、その根拠を探りながら診察すればいい。

当院の初診用の問診票は、かなり細かい質問事項が多数並んでいます。けっこう面倒くさいと思います。

詳しく書いてもらえば、情報量が増えますが、患者さんにはご面倒をおかけします。

簡略化した問診票だと、結局あとで、あれこれ尋ねなければならず、診察時間が長くなるかもしれません。

どの程度詳しく書いてもらうのがちょうど良いのか、なかなか答が出ません。いまだに試行錯誤です。

シルバーウィーク

9月のこの時期、いつのまにか大型連休(シルバーウィーク)なんですよね。気がつきませんでした(うそ)。

うすうす気付いてはいましたが、5連休はひどくないですか。祝日が多すぎ。つなげすぎ、でしょう。

2連休で大喜びし、奇跡的に3連休になると日本中が驚喜した私の幼少期から考えると、隔世の感があります。

一般市民の方には嬉しい連休でも、サービス業に従業する者にとって、連休は繁忙期。休めません。

それから言えば、お役所だって<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-215.html" target="_blank" title="銀行">銀行</a>だって、前から言ってるように、年中無休でサービスをすべきです。

医療機関のほとんどは、日曜祝日を休診日としています。小売業よりは、お役所・銀行に近いスタンスです。

一方で当院は、9/19〜23の5連休のうち休診日は、明日9/22の火曜日だけです。

もちろん、日祝診療は自分で決めたことなので、世の中の連休ムードに恨み節を言うわけにもいきません。

その5連休のど真ん中、敬老の日の今日、当院は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-1173.html" target="_blank" title="休日当番医">休日当番医</a>でした。

いつもの日祝とは違って当番医の日は、市内一円だけでなく、周辺町村からも多くの来院者があります。

本日来院された患者さんのうちの85人が、当院を初めて受診する方でした。

そのような方に、当院がいつも日曜祝日診療をしていることを、今日は宣伝する日でもありました。

シルバーウィークで、次に5連休が訪れるのは、11年後の2026年だそうです。

国民の祝日(国民の休日を含む)は増えていく一方なので、11年後には5連休も珍しくないかもしれません。

祝日が増えれば増えるほど、当院の存在価値は高まるわけです。ますます責任重大です。

訛なつかし診療所

日々の診療の仕事をまとめるなら、少なくとも私の場合、診て、話して、書く、の3つが基本です。

(1)診る=見て(視診)、聞いて(問診)、聴いて(聴診)、触れる(触診)。検査も含む。

(2)話す=私の思うところ(診断内容や治療計画、見通しなど)を伝える。世間話も含む。

(3)書く=診療内容を記録する(電子カルテとミニカルテに)。登園許可証などの書類も含む。

毎日毎日、個人面談してるみたいなもんだなあ、とも思います。そしてその人数は、年間2万人を超えます。

元来私はおしゃべりな人間ではないし、むしろ寡黙な方なのですが、どういうわけか、今は面談が仕事です。

考えてみたら、朝から晩までしゃべり続けてます。

あるとき患者さんに、「先生、山口のご出身でしょう?」と、当てられてしまいました。

その方も、山口県人でした。どうやら私のイントネーションが、同郷の人には「わかる」ようです。

当院の隣には「ゆめタウン」があり、道路の向かいには「デオデオ(今はエディオン)」があります。

いずれも、広島に本社・本店のある企業なので、従業員には広島出身の方も多いようです。

ご近所なので、従業員の方が、当院を受診されることもしばしばあります。

そのような方と話していると、まるで実家の親と会話しているかのような、懐かしい気持ちになります。

広島県人と山口県人って、同じ中国人(中国地方人)どうし、イントネーションがよく似ているのです。

もしかすると患者さんの方が、「ふるさとの訛なつかし診療所」に、来てくれているのかもしれません。

診療はノドが渇きます

仕事中(診療中)の水分補給は、おもに「お〜い お茶」の間歇的摂取よって行っています。1日2本程度。

ペットボトルは、診察室のすぐ横の棚にこっそり置いていて、診療の合間合間に、ゴクゴクッとやります。

当院のスタッフも、診察室付近に各自の水筒等を用意して、適宜水分を補っているようです。

タクシーの運転手さんは、たいていペットボトルなどを運転席のそばに置いてます。

さすがに、乗客の前では飲みません。1人の時に飲むのでしょう。

勤務中に熱中症で倒れたJR東海の運転士はしかし、たとえ停車中でも、飲水は控えていたと報じられました。

停車中の飲水にクレームをつける乗客がいて、社内の規則が厳しくなっていたためだそうです。

どのような場合でも、一瞬たりとも安全確認を怠ってはならない、というのがクレーマーの言い分なのか。

お茶を飲みながらの運転ならともかく、停車の合間のひと飲みにさえ文句を言うとは、了見の狭い話。

そんな利用客のクレームに過剰に敏感になって、鉄道会社が事なかれ主義に走った典型とも言える事例です。

「乗務員の必要最小限の水分摂取について、ご理解ください」等の掲示物を、会社は早く出すべきです。

「運転してると、ノドが渇きます」とか「水分摂って、安全運転」などのコピーでもいいでしょう。

私も時々、お茶を飲んでいる姿を患者さんに目撃されることがありますが、それもどうか、ご理解ください。