アナログ放送終了

ずっと先の話と思っていましたが、本日ついに、テレビのアナログ放送が終了し、デジタル放送だけになりました。

デジタルと言えば先進的で正確、アナログと言えば古臭くてアバウト、そんな印象がありますが、必ずしもそうではありません。

たとえば時報。

地デジでは時報を発信できません。正確な時刻すら表示できません。

これは、放送局で画像をデジタル情報に変換するのと、電波で送られてきたデジタル信号を、テレビが処理して画像化するのに時間がかかるからです。

画面の隅に表示される時刻(デジタル)も、数字が切り替わる瞬間はアバウトな表示になっています。

地デジが始まった頃からの問題ですが、慣れたのでしょうか、最近はあまり気にならなくなりました。

NHKの正時のニュースを見ても、冒頭にまともな時計は登場しなくなりました。せいぜい出てくるのは、いま何時かがわかる程度のアバウトなアナログ時計か、ただの数字です。

テレビの時報で時刻を合わせる、という習慣も過去のものとなりました。

アナログ放送ではデジタル時計も表示できたのに、デジタル放送ではアナログ時計すら満足に出せない。

先進的なのか後退したのか。おかしな話です。

フリクション

文具好きの人は多いと思います。私もそれです。

用もないのに文具店に行って、店内をぐるぐると回ったあげくに、たいていは、何も買わないか無駄遣いするかのどちらかです。

いま気に入っているのが、パイロットのボールペン「フリクション」

こすると文字が消える、アレです。便利です。

面白文具というよりは、すでにかなりメジャーな商品です。

スケジュール帳を使っていた頃に、こんなのが欲しかった。

65度以上の熱で色が消える特殊なインクを使っているので、ドライヤーで熱風を当てても消えるそうです。

逆に、マイナス20度以下に冷やすと、消えたはずの文字が再現(復色)するとのこと。

南極越冬隊の人たちが屋内外で使用すると、めんどくさいことになりそうです。

私の経験から言うと、感熱紙にメモするときには注意が必要です。

修正しようと思ったら、こすった範囲が全部真っ黒。ひどいことになります。

再生可能エネルギー特別措置法

太陽光発電で世界の首位を走るのはドイツ。しかし2004年までは、日本がその地位にありました。

なぜ、ドイツで発展し日本は低迷しているのか。

それは政策の違い。突き詰めれば、電力買取方法の違いでしょう。

日本の制度は「余剰買取」

「発電した電気を使って電気代を節約できますよ。電力が余った分は買い取りますよ。」

と、悪い話じゃないし、社会的意義も認めるけど、導入コストまで考えると、すごく得するほどでもない。少しでも得しようとして、セコ技を研究する者もいます(私)。

ドイツの制度は「全量買取」

「発電した電力はすべて買い取りますよ。使う電気は別に買って下さい。」

つまり、発電すればするほど、ドンドン儲かるしくみです。ひとつの事業としても成立します。

直接的には節電とは無関係ですが、社会全体で見たときに、大きな意味を持ちます。

衆議院で審議中の「再生可能エネルギー特別措置法案」は、この「全量買取」を推し進めるもの。

個人的にも、ぜひ成立してほしい法案です。

この法案が閣議決定されたのは震災前。くしくも、震災当日の午前中でした。

もしも原発事故が起きなかったら、電力業界の圧力によって骨抜き法案に修正されていたかもしれません。

そう思うと数奇な運命の法案です。いまは首相の延命に貢献しています。

なでしこジャパン

女子サッカーワールドカップ優勝。昨日は、朝から元気をもらいました。

実は、夜中に観戦する元気が無くて、ニュースで結果を見ようと、朝6時にテレビをつけたのです。

そしたら、まだやってました!

延長の後半、残り数分、1-2で敗色濃厚。

まあそれでも、よくここまでやったと、健闘をたたえ、準優勝決定の瞬間を待っていました。

ところが、見事にやってくれました、澤。土壇場で同点ゴール。

あわてて家人にこの一大事を通報。まもなく始まる歴史的PK戦を、ともにライブで観戦するよう要請しました。

そして「神の右足」とも言うべき、キーパー海堀のミラクルセーブから始まる、日本の優勝劇を見届けたのでした。

逆に、サッカーでひどくがっかりした思い出といえば、1993年の「ドーハの悲劇」でしょう。

なにしろ、ワールドカップ本大会出場権をほぼ手中にしたと、日本中のだれもが確信し、その歓喜の瞬間を待っていた、試合終了間際のロスタイムに、相手イラクに得点されてしまい、予選敗退が決まったのですから。

深夜にドッと疲れて、重い足取りでトイレに行き、小窓から外を見ると、ちょうどその時、向かいの家のトイレの小窓にも明かりが点灯しました。

昨日のアメリカ人も、こんな気分だったかもしれません。

オリンピック立候補

石原都知事が、2020年の夏季オリンピック開催地への立候補を表明しました。

「復興をアピールする」とか言ってますが、いかにも便乗でイヤらしい。ならば東京ではなくて仙台オリンピックの方がいいのでは?

だいたい2020年にアナタ何歳?(答:88歳)

ところで、オリンピックのシンボルマークの五つの輪の色、ご存じですか?。

左から、青、黄、黒、緑、赤。

そんなの覚えてない? ならば今日、覚えて帰って下さい。

以前私が考案した語呂合わせを、本日は特別に公開します。ズバリ、

「青木久美子」

アオ(青)キ(黄)ク(黒)ミ(緑)コ(紅=赤)

話は変わりますが、心電図検査の時に胸につける電極が6個あります。

あれにも色分けが決まっています。

右前胸部から左脇にかけて、 赤、黄、緑、茶、黒、紫 の順です。

研修医の時これを知ってると、電極を手早く装着できるので、「できるヤツ」と思われます。

昔、後輩から聞いた、面白い覚え方がコレ。

「アケミちゃん黒パンツ、ムラムラ」

Dropboxファン

マイブームは「Dropbox」

結構ファンが多い、オンラインストレージサービスのひとつです。

似たようなサービスはたくさんありますが、Dropboxは、バックアップ操作を意識する必要が無く、しかも軽快で、ストレスがありません。

その理由は、パソコンとクラウドとの間を、更新した部分(差分)だけ、自動的に同期するしくみだからです。

AppleのiDiskでは、残念ながらこの「サクサク感」がないので、最近は使うのをやめました。

クラウドコンピューティングが、爆発的に拡大しています。

今後どこまで発展するのか、どのような使い方が出てくるのか、見当もつきません。

誰でもアイデア次第で参入できる、「すきま」だらけの世界です。

Appleファンとしては、もちろん、今秋開始されるiCloudサービスに期待しています。

とはいえ、クラウドで心配なのはセキュリティー。

ハッカーに攻撃される可能性もあります。

最近話題のハッカー集団「アノニマス」は、反体制的スタンスをとっているので、クラウドサービスは、巨大IT企業のものは使わない方が安全かも知れません。

ちなみに最近Appleも攻撃を受けましたが、「アノニマス」の声明によれば

「Appleも標的になり得る。だが心配するな。我々は他(の攻撃)で忙しい」とのこと。

ちょっと安心。

やぶれかぶれ脱原発

脱原発を突然宣言した菅首相は、ドイツの首相とは正反対に、厳しい批判を浴びています。

すなわち、延命のためのパフォーマンスではないかと。

行き当たりばったりで、閣内も不一致。どんな「いいこと」を言っても、与党内にすら同調の声はあがらず、「早く辞めろ」と言われるばかり。

すでに退陣を表明した首相が、一国の方向性を変える重大な発言をして何の意味がある、そのような疑問も聞かれます。

私はしかし、敢えて菅首相を不器用な善人と考えて、以下のように推測してみました。

いまの菅首相は、四面楚歌ながらも、権力はまだ手中にあります。ある意味「怖いものなし」状態です。

こうなったら、最後に「自分の良心にしたがって」やりたいことをやっておこうと、開き直っているのではないでしょうか。

かつて首相が浜岡原発停止を指示したとき、その根拠は、その地域において比較的高い確率で大地震が起きる可能性があるから、というものでした。

原発というものが、「何が起きても安全」ではなく、「大地震の場合には危険である」ということを、そのときすでに、首相は認めていたわけです。

ところが大地震は日本のどこにでも起こり得ます。浜岡よりも確率が低くても、起きてしまえばどちらも同じ、大災害です。

浜岡を止める理由があるのなら、その理由はすべての原発に当てはまってしまう。

そういったことを自問自答した結果、ついに菅首相は、正義は脱原発にあり、という結論に達したのかもしれません。

「ストレステスト」の提唱で間接的に脱原発を試みたものの、世間の不評を買ったので、ついに、やぶれかぶれの直球勝負に出た。

そのように私はみていますが、かいかぶりすぎ?

(追記)

首相はその後、「脱原発は私(個人)の考え方」と修正発言。やぶれかぶれも中途半端。

ウルトラQ

ウルトラシリーズの第1作「ウルトラQ」は、私が生まれて初めて見た「恐怖番組」でした。

アニメでも人形劇でもない「実写」ドラマであることが、当時5歳の私を怖がらせるのには充分でした。

突然出現する怪獣に対して、正義のヒーローもいなければ、架空の防衛組織も存在せず、警察や一般市民が右往左往します。

主人公や博士の活躍によって、戦いには一応の決着がつきますが、必ずしも晴れがましい結末ではありません。

締めくくりの石坂浩二のナレーションには、不気味な後味を感じたものでした。

ウルトラQのレーザーディスクが発売されたのは、放送から約20年後のこと。

ずいぶん悩んだ末に「大人買い」してしまいました。5歳の少年はもう大人になっていたのです。

それからさらに20数年を経て、こんどは「総天然色ウルトラQ」Blu-rayの発売が決定。

ただちにアマゾンで予約しました。「大人買い」を超える「おじさん買い」とでもいうべきか。

ところが今朝の新聞で、プレミアムBlu-ray発売の広告を発見。

通常版との違いは、ナメゴンのフィギュア(ソフビ)などの豪華特典!

初回限定版で完全受注生産。予約はキャンセル不可。

たたみかけるような宣伝文句に冷静さを失い、こっちを予約。通常版はキャンセルしました。

ソフビのナメゴン、ひどくベタつきそうです。楽しみです。

執筆活動

小学校の時、宿題で書かされていた日記の文章に先生が感心して、その文章を教材にして国語の授業が行われ、ひどく恥ずかしい思いをしたことがあります。

SF小説「宇宙のスカイラーク」に触発されて、「土星のタイムマシン」というタイトルのSFを学級新聞に連載したことも、いま思い出しました。

医者になってからも、小説を書いたことがあります。

未完成ですが、腎臓の不正売買を題材にした安部公房風の小説を書きかけていました。

「壁 – S・カルマ氏の犯罪」のような展開をもくろんでいたのですが、筆力がなくて挫折しました。

興味がドンドンずれていくので、長い文章は苦手です。

別役実のような言葉へのこだわりと、つげ義春のような脈絡のない展開が好きです。

そういうわけで、今はブログが私の執筆活動です。

ローマ人の物語を読む人の物語

塩野七生の大作、「ローマ人の物語」

以前から気にはなっていましたが、何しろ全15巻(文庫版なら40巻)。

古代ローマ史にそこまでの思い入れを持っているわけでもなく、私とは無縁の存在でした、先日までは。

ところがある日、状況は一変します。キッカケは、民主党岡田幹事長の発言。

「菅首相は『一定のメドがつけば身を引く』と言い、後戻りできないルビコン川を渡ってしまった」

シーザー(カエサル)の決断に由来するこの言葉を久しぶりに聞き、そういえば、古代中国の次に、古代ローマが好きだったような気もしてきました。

こうなったら読んでやろう、ローマ人。

決意の鈍らぬうちに書店に赴き、文庫版で第1巻からとりあえず13巻までを、一括購入しました。

まさに私も、ルビコン川を渡ってしまったのです。

ただし、書店と言ってもBOOK・OFFなので、ルビコン川でも浅瀬を渡った感じです。

前書きにこうあります。

「それでは今から、私は書きはじめ、あなたは読みはじめる。」

これを私は、挑戦状と受け取りました。

(つづく)