去年生まれた子どもの数が、統計開始以来初めて70万人を下回ったことが、厚労省の調査でわかりました。
その68万6千人余りという数字が、前年より4万千人余りも、大幅に減っていることが、私には衝撃的でした。
出生数推移のグラフを見ると、上に凸じゃないですか。だんだん減っているのではなく、加速が付いてます。
これ、だいぶヤバいです。親の世代が激減してるので、どう転んでも、今後の出生数は減り続けるでしょう。
仮に、来年合計特殊出生率が回復しても、出産適齢期の女性の数が少ないので、出生数は易々とは増えません。
よほど大幅に持続的に出生率が増えない限り、今後ずっと、出生数が減り続けることが確定的なのです。
地域医療を担う者として、あるいは事業主として、私に何ができるのか。以前からそれを考え続けています。
私が行っている診療では、直接的に子どもの数を増やせている(減るのを食い止めている)とは思いません。
ですがいまの子どもを守る医療を続けていれば、やがて出産年齢の女性も増やせると信じています。
生後2カ月からのワクチンデビューや満1歳で始めるワクチン接種は、とくに精力的に推進しています。
HPVワクチンは、勧奨接種停止中においても、対象のお子さんをもつ親御さんに接種を啓蒙してきました。
乳児の百日咳を減らすべく、妊婦さん対象のワクチン接種も、この1,2カ月で何人かに接種を行いました。
職場としての当院は、何人もの職員の結婚・出産・育児を支援してきました。子どもがたくさん生まれました。
しかしどの職員もみな、時短勤務を経て最終的には当院を去ってしまい、この問題の難しさを物語ります。
私ができることは限られていますが、これからも当ブログでの情報発信は続けて参ります。